コモダ ハルミ

聖書に関する書籍のまとめや、各種小説 ビジネス本のまとめを投稿しています。

コモダ ハルミ

聖書に関する書籍のまとめや、各種小説 ビジネス本のまとめを投稿しています。

記事一覧

「エズラ記・ネヘミヤ記」

「内容」  もともとエズラ記とネヘミヤ記は一つの書物であったので、今回も1書つして扱う。エズラ記は、キュロス勅令(前539年)から第二神殿の完成(前515年)までの捕…

2

「歴代誌」

「内容」  歴代誌はアダムに始まる系図で始まり、人類の始まりから著者の時代(捕囚後の時代)に至るまでの歴史を提示している。列王記はイスラエルの過去についての否…

1

「宣教とは?」①

 今回から、全6回で、宣教について考えるオンライン講義が行われましたので、まとめてみました。今回は、ノーマン・クラウス【著】の「働きかけるイエスの福音」をテキス…

「宣教学⑤」

  私たちの宣教は、実際、全人的宣教というが、異なる次元を調和させるのは難しい。伝道に特化する働きと、奉仕に特化する働きに分離されていくのである。調和を目指す働…

1

「神のシャロ-ムプロジェクト」①

 今秋から神学校のオンライン講義が始まりましたので、授業の内容をまとめていきます。  講義名は「神のシャロームプロジェクト」です。 「物語について」  この講義…

宣教学④

   「宣教の概念的枠組みの新しい方向性」  富める国と貧しい国とを埋めようとする、国際的な経済開発は失敗しており、環境破壊も起きているので、物質的に豊かになる…

「宣教学」③

        「介入ー存在と宣言」 特に第二次世界大戦後に、教会の宣教を考える上で、宣教のより適切で理解可能な概念の枠組み(パラダイム)が求められるようになっ…

「列王記」

「内容」  列王記はダビデの治世晩年の記述から始まり、エルサレム陥落とさらにバビロン捕囚からのエホヤキン王釈放の短い記述で終わる。  冒頭、アドニアは国内の有力…

1

「サムエル記」

「内容」 サムエルに焦点を当てるところから始まっている。(Ⅰ1~7)サムエルが、ナジル人としてハンナから生まれたことは将来の重要性を意味し。さばきつかさエリの…

2

「ルツ記」

 礼拝のメッセージというより、教会学校で必ず扱うので、知っている人は多いと思います。短くて読みやすい話ですが、あらためて気付かされたことがあるので、短く解説しま…

1

「士師記」

「内容」  士師記は、ヨシュアの死から王政の台頭までの間を描いている。ヨシュアの後を継ぐ指導者は1人もおらず、イスラエルはすぐに道徳的に堕落、霊的混乱、政治的分…

「ヨシュア記」

「内容」  内容として申命記を継承している。前半では、イスラエルの暴力的な入植が描かれており(1~12章)、後半では、征服した土地の各部族への分配と、イスラエルに…

「申命記」

「内容」 申命記は第2の律法という意味を持つ。律法が与えられたシナイ山での出来事が再現されていることを強調している。律法が与えられてから40年後、モーセは第2世代…

「民数記」

「内容」 イスラエルの子らがなぜ40年間も荒野で過ごさなければならなかったか説明し、エジプトから脱出した第1世代から、約束の地に入る第2世代への移行が記されてい…

「レビ記」

今回は、「レビ記」です。ひたすら○○してはいけない。と書いており、読んでいて面白みがないので、創世記から通読してたら挫折するところです。 「内容」 ・最初の主題…

1

宣教学 ②

 現代の、パラダイムシフト(伝統的な文化への古典的な伝道及び宣教アプローチの変化)により、新たな視点が導入され、私たちの解釈や聖書の読み方に変化をもたらしている…

2
「エズラ記・ネヘミヤ記」

「エズラ記・ネヘミヤ記」


「内容」

 もともとエズラ記とネヘミヤ記は一つの書物であったので、今回も1書つして扱う。エズラ記は、キュロス勅令(前539年)から第二神殿の完成(前515年)までの捕囚後の初期の時代に関するものである。
第一の主要部分(エズラ:1~6)は三人称の語りによって記されており、神殿再建のために、ユダの民がエルサレムに帰還するとることを許可するキュロスの勅命から始まる。彼らは帰還後すぐに祭殿を再建し、

もっとみる
「歴代誌」

「歴代誌」


「内容」

 歴代誌はアダムに始まる系図で始まり、人類の始まりから著者の時代(捕囚後の時代)に至るまでの歴史を提示している。列王記はイスラエルの過去についての否定的な物語を選んでいるが、歴代誌は肯定的な物語を多く語っている。
 この書の第1の部分は、系図に関する長い記述で始まる(11~9)。捕囚後の世代に対して過去の世代とのつながりを示している。北の部族の系図も含めることで歴代誌の重要なテーマで

もっとみる
「宣教とは?」①

「宣教とは?」①

 今回から、全6回で、宣教について考えるオンライン講義が行われましたので、まとめてみました。今回は、ノーマン・クラウス【著】の「働きかけるイエスの福音」をテキストとして使います。

   「ギリシャ的二元論を超えて」「序論」

 「干渉」(intervention)この言葉はこれから宣教を考える上でテーマとなるキーワードです。この著者は、「提示」「対話」も鑑賞の一種と考えます。1970年代から80

もっとみる
「宣教学⑤」

「宣教学⑤」

  私たちの宣教は、実際、全人的宣教というが、異なる次元を調和させるのは難しい。伝道に特化する働きと、奉仕に特化する働きに分離されていくのである。調和を目指す働きは、伝道の働きも奉仕の働きも重要な意義をもたらす。
 今まで、キリスト教の支援団体は、個々人の主導権と競争を促す自由市場開発モデルを自らのサイズに合わせ、文化脈化(その国・地域の文化に則して、現地に適応させること)し、自らの働きに適用して

もっとみる
「神のシャロ-ムプロジェクト」①

「神のシャロ-ムプロジェクト」①

 今秋から神学校のオンライン講義が始まりましたので、授業の内容をまとめていきます。
 講義名は「神のシャロームプロジェクト」です。

「物語について」

 この講義の目的は、聖書の物語を、通して信仰生活に何らかの益になることです。本書を通して聖書という一つの物語をみていきます。
 次に、有名な神学者、学者の物語についての記述を紹介します。
 クリストファー・ライトは聖書をひとつの偉大な物語としてと

もっとみる
宣教学④

宣教学④

   「宣教の概念的枠組みの新しい方向性」
 富める国と貧しい国とを埋めようとする、国際的な経済開発は失敗しており、環境破壊も起きているので、物質的に豊かになる開発ではなく、人間の精神的かつ社会的変革が必要である。同様に、奉仕活動を行うキリスト者の組織においても、物質的豊かさを求める非宗教モデルを安易に採用してきたので、目標や戦略を根本的に変えなければならない。
 

「変革のパラダイムへの概念的

もっとみる
「宣教学」③

「宣教学」③

        「介入ー存在と宣言」 特に第二次世界大戦後に、教会の宣教を考える上で、宣教のより適切で理解可能な概念の枠組み(パラダイム)が求められるようになった。教会が新たな文化対応を行う中で、宣教のあり方が、介入や宣言から、対話や存在が選ばれるようになった。
 新しい概念の枠組み、すなわち変革のパラダイムが現れた。このパラダイムでは、福音の「文化的適用」が宣教の戦略的目標となる。
 教会の目標

もっとみる
「列王記」

「列王記」


「内容」

 列王記はダビデの治世晩年の記述から始まり、エルサレム陥落とさらにバビロン捕囚からのエホヤキン王釈放の短い記述で終わる。
 冒頭、アドニアは国内の有力者の支援を受けて父の王位を狙う。年老いたダビデはソロモンを王とする。ソロモンの治世の始まりは順調だった。権力を掌握したソロモンは、経験精神を発揮して紙に知恵を求める。神はこの願いを喜び、富と栄誉を与える。ソロモンがどのように統治し、国際

もっとみる
「サムエル記」

「サムエル記」


「内容」

サムエルに焦点を当てるところから始まっている。(Ⅰ1~7)サムエルが、ナジル人としてハンナから生まれたことは将来の重要性を意味し。さばきつかさエリの息子との対比から、神に声に従順であったかわかる。
 イスラエルの王権の導入を見る。(Ⅰ8~12)サウルが王として選ばれるが、サムエルのことばに従わず勝手に油を注いだりして、神の声に従わなかった。(Ⅰ13~15)サウルが神と民を両方喜ばすこ

もっとみる
「ルツ記」

「ルツ記」

 礼拝のメッセージというより、教会学校で必ず扱うので、知っている人は多いと思います。短くて読みやすい話ですが、あらためて気付かされたことがあるので、短く解説します。

「内容」

① 飢饉を避けるため、モアブに旅立ち、しばらく生活する中で、ナオミの旦那と息子2人が死亡して、ナオミとモアブ人の2人の息子の嫁のルツとオルバの3人が残されるという悲惨な状況を描写することから始まる。 (1章前半)
② ナ

もっとみる
「士師記」

「士師記」


「内容」

 士師記は、ヨシュアの死から王政の台頭までの間を描いている。ヨシュアの後を継ぐ指導者は1人もおらず、イスラエルはすぐに道徳的に堕落、霊的混乱、政治的分裂の時代に突入した。
 士師記は以下の3つの内容構成となっている。
1 ヨシュアによる初期の征服を生き延びたカナンの先住民との対立(1:1~2:5)
2 神がイスラエルのためにたてた様々なさばきつかさ(例:デボラ、ギデオン、サムソン)の

もっとみる
「ヨシュア記」

「ヨシュア記」


「内容」

 内容として申命記を継承している。前半では、イスラエルの暴力的な入植が描かれており(1~12章)、後半では、征服した土地の各部族への分配と、イスラエルに対するヨシュアの別れのことばが記されている(13~24章)。
 カナン人と戦う前に、イスラエルは戦いの律法(申命7と20章)に従って戦いの準備をしている。約束の地に入ったイスラエルは戦いに向けて霊的準備として。 割礼の儀式 過ぎ越しの

もっとみる
「申命記」

「申命記」


「内容」

申命記は第2の律法という意味を持つ。律法が与えられたシナイ山での出来事が再現されていることを強調している。律法が与えられてから40年後、モーセは第2世代のイスラエルの民に向かって、荒野で死んだ父祖のように不従順であってはならないと戒めている。モーセの説教は契約・条約の文章の形式である。
  申命記の構成は以下の通り
・契約者の神とイスラエルの民が掲示(1:1~5)
・歴史的プロローグ

もっとみる
「民数記」

「民数記」

「内容」

イスラエルの子らがなぜ40年間も荒野で過ごさなければならなかったか説明し、エジプトから脱出した第1世代から、約束の地に入る第2世代への移行が記されている。民数記の場面設定は以下の3つです。
・シナイ半島の荒野(1:1~10:10)
・カデシュ周辺の地域(10:11~20:13)
・モアブの草原(20:14~36:13)→申命記の舞台
 1章(エジプトを出た人数)と26章(出エジプトの世

もっとみる
「レビ記」

「レビ記」

今回は、「レビ記」です。ひたすら○○してはいけない。と書いており、読んでいて面白みがないので、創世記から通読してたら挫折するところです。

「内容」

・最初の主題はささげものである。(レビ記1~7章)
以下5つのささげものの儀式の手順に重点を置いて記述されている。
 1 全焼のささげものは、罪の贖いをするためである。
  動物は、神との関係を回復する必要のある罪人を象徴するため、火で完
  全に

もっとみる
宣教学 ②

宣教学 ②

 現代の、パラダイムシフト(伝統的な文化への古典的な伝道及び宣教アプローチの変化)により、新たな視点が導入され、私たちの解釈や聖書の読み方に変化をもたらしている。
 かつての理性や、科学を確信していた西洋文化優位の価値観に疑問を持つポストモダンの時代になる中で、教会の宣教の概念や実践に影響し、変化を求められるようになった。以下、キリスト教神学からその影響を検討する。

パラダイムシフトの影響

 

もっとみる