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「ハの字眉」というのが流行った時期があった。それは何年前だったのだろうかと思い、調べると2013年の記事が出てきた。アイドルが火付け役となったこの眉毛の形は、「困り眉」とも呼ばれ、どうやら「はかなげな雰囲気がポイント」だという。

美容に関してトント関心がないのに、その眉毛の持つ「はかなげな印象」に憧れた私は、眉毛の外側上の部分を剃り落とし、眉毛の形を「ハ」とした。それから少なくとも7,8年ほど同じ眉毛の形で過ごしてきた。のだけれども、眉毛を眉毛の形を変えた。今まで剃ってきた場所の毛を生やし、さらに上から描くという行為は、勇気がいったのだけれども、結果、仕上がりをとても気に入っている。なによりも「ちゃんと物を言いそうな顔」に仕上がった。

以前の眉毛の時には、口から出なかった言葉たち、しなかった反応、送らなかったメッセージが、湧いてくるようになった。はかなげじゃなくてもやっていけるらしいということがわかったし、そうじゃないほうが楽しい。以前よりも、いくぶん何かを、自分でもぎ取ってる感じがする。

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