反面教師について

私が反面教師とはどういうものかを痛感したエピソードを以下に紹介します。
1)反面教師の言葉の定義
悪い面の見本で、それを見るとそうなってはいけないと教えられる人や事例のこと。 それを見ることで、反省の材料となるような人や事例。 その言行が、そうしてはいけないという反対の面から、人を教育するのに役立つのでいう。

2)エピソード
40年前、大阪大学のクラブで知り合った「大阪大学医療技術短期大学部看護学科(現、大阪大学医学部保健学科看護学専攻)」におられた女性Aさんの話です。

卒業後Aさんが勤務した病院にはご多分に漏れず、若い看護師から「お局様」呼ばれるベテラン集団(B集団とこの後記述します)がおられました。

Aさんらは当時ある最先端に近い機器を使い看護する教育をうけてます。
B集団は経験豊富なので概ねテキパキ仕事が出来ます。しかし最先端の機器を扱うのはAさん達のほうがより慣れていたとのことです。

B集団からAさん達はその機器が無くても看護する技術がいるとの理由で、普段しない作業の習得を強いられたそうです。その当時はAさんらは「B集団がAさん達のようには使えなため嫉妬でイジメてる」と思ったそうです。(若いですから仕方がないと私は思います)

ところが、この認識を根本から覆す事件がありました。その使っていた機器が故障し動かなくなりました。Aさん達は手も足も出なかったのですが、B集団は見事に処置したのです。(その機器がない時代を長年経験していましたからどうってことないのでしょうね。)

それ見てAさん達は言われてたことの重大さを認識して習得の取組み方が変わったそうです。
またその技術を今後入ってくる世代に継承しなければいけないとも痛感したそうです。
継承していくにあたり、最初Aさん達がいじめだとなぜ感じたのかを自問自答したそうです。「Aさん達が未熟だっこともあるが、B集団からの指導の仕方(言葉遣いとか態度等)も決して良いものとは言えない」となったようです。
なのでAさんたちはB集団とは違うやり方で継承していくための取組みをはじめたそうです。

3)私が感じた反面教師とは
私はこのエピソードが反面教師の典型だと思います。

B集団は尊敬できる存在で、Aさん達が目指す目標なんです。
その目指す目標であるB集団にも良くなかったところがあり、その良くない所を反面教師にして、Aさんたちは取組みを変えていったと思うのです。

私は反面教師となる方は本来、尊敬や目標の対象とする方が多いと思います。
だからその対象とする方を良く見てるし、良くないところも理解できると思うのです。その良くない所を自分ごととして捉えて自身の考え方や行動を変えていくキッカケになったものが本当の反面教師になると思うです。

ただこの人は良いところはないと感じてしまうとそれ以上何も進まないと思うのです。



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