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そばかすのおんなのこ


#ウミネコ文庫応募

かずちゃんは、はずかしがりやなおんなのこ
ようちえんにいくと、
せんせいが「おはよう ほんま かずちゃん
ジェジェにんぎようににてかわいい」と
いってくれた。

かずちゃんにこにこしながら
すこしおかおがあかくなった。
せんせいが、なんで?ジェジェにんぎょうに
にてるっていうかって?
かずちゃんのおかおにいっぱい
そばかすがあったから

かずちゃんが しょうがくいちねんせい
になったあるひのこと
がっこうでおともだちとケンカして
なかよくできなかった
がっこうがえり
おうちのちかくのだんちのおそうじしている
おばちゃんがいた。
かずちゃんが「そうじのおばちゃーん
かずちゃんおともだちとケンカしてもてん」
とおばちゃんのまえにすわって
はなしかけると
おばちゃんが「ごめんねっていってごらん」
といってくれた。
つぎのひ、おともだちにごめんねをいうと
なかなおりできた。
がっこうがえりに
すぐに おばちゃんにつたえた
おばちゃんは、「ほーらだいじょぶやったやろ」といって ふたりでわらった。
おうちにかえると かずちゃんは、
おばちゃんはまほうつかいなんじゃないかとおもった。
よる おふとんにはいってねると
ふしぎなゆめをみた
ゆめのなかのかずちゃんは
そとにいた。
みなれないふうけい

まわりは、きでおおいしげっていて
あかりもない
すると、オレンジいろのランプのあかりが
ポッとついた。
まるで「こっちこっち」というかのように
すると となりまちのカフェとかいたかんばんがみえた。
ランプは、「どうぞ」というように
おみせのまえにちょこっとすわった。
とびらをあけるとチリーンチリーンとすずのねがひびいた。
おみせのなかは
とてもあたたかなふんいきで
ソファーのせきとテーブルのせき
カウンターがあった。
あたたかなだんろもあった。
カウンターのなかから
こえがきこえた。
「おなかすいてない?なんかたべー」と
「おばちゃんのこえ」?
おばちゃんが「このじかん
こどもしかおみせはいられへんねん
おもしろいやろー」とあははとわらった。
ゆっくりまわりをみわたすと
こどもがなんにんか にぎやかにしていた。
「オムライス オムライスたべたい」
カウンターにすわっている
かずちゃんのめのまえに
あつあつのオムライスひとくちたべるとくちのなかにケチャップのあじがいっぱいひろがった。
そういえば かずちゃん
おばちゃんのかおおぼえていない
なぜなら?いつもかおにモザイクがかかってるかんじがしたから
「おばちゃんは?そうじのおばちゃんやんね?」
ときくとやさしくほほえんだかんじがした。
「はなしきいてくれてありがとう」
すこしなきそうになりながらいった。
おばちゃん?あれ?「おかあさん?」
かおがはっきりみえた。
そのしゅんかん
かずちゃんは、おふとんのなかから
めをさました。
「おばちゃんはおかあさんやったんや」
いつもより げんきなあさ
「おはよう」

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