漫画・アニメの三大狙撃

 映画『山猫は眠らない』や映画『ジャッカルの日』など狙撃を扱った映画作品は少なくありませんが、漫画やアニメにもたくさんあります。そんな中で「超人的な狙撃」という意味で次の三つの作品が好きです。

 第3位 『ルパン三世 ターゲットは555M』。次元大介が、クレーンの伸ばしきったアームの上から555メートル先の展望台を狙撃します。このシーンでは、狙撃そのものよりも次元がライフル銃を背負ってクレーンのアームを登っていくのが印象的でした。強風の中ブツブツいいながら登っていく次元大介。正直言って怖い。アニメでも高所は怖い。

 第2位 『ゴルゴ13 動作24分の4』。ゴルゴ13が、ビルの鉄塔の上からスイス製無反動銃を使い850メートル先のホテルの防弾ガラスで守られたターゲットを狙撃します。このとき、ゴルゴ13は防弾ガラスの一点に全弾命中させ防弾ガラスを破壊し、ターゲットも殺害します。「24分の4」というのは、8ミリフィルムのコマ数のことです。敵方は、ゴルゴ13を倒すためのデータとして、彼の抜き打ちの姿を8ミリ映写機で撮影しました。そして彼の抜き打ちのウデを解析するのですが、ゴルゴ13は、8ミリフィルが1秒間に24コマ撮影する中、そのうちの4コマで抜き打ちを完了しました。1(秒)÷24(コマ)×4(コマ)=0.166・・・(秒)。ゴルゴ13の抜き打ちのスピードは、ほぼ0.16秒でした。しかも、このときゴルゴ13は3名を倒しています。
 なお、ゴルゴ13は、超遠距離狙撃成功の後、敵方の腕利き殺し屋らを拳銃で射殺しています。そして、最後に、8ミリで撮影した男を・・・。このころは、ゴルゴ13はまだリボルバー拳銃を使っていました。

 第1位 『Wild7 コンクリートゲリラ』。コンクリートゲリラを名乗るテロ組織が、米軍に化けて横浜でミサイルを奪取します。さらにミサイルを護衛する装甲車も乗っ取っているため、ミサイルを取り返すにはまずこの装甲車を排除しなければなりません。当時、まだSITもSATもなく、警察は拳銃かライフル銃くらいの火力しか使えません。ミサイルはコンクリートゲリラに強奪されてしまうのか。というとき、左翼学生が立て篭もる高校に右翼が殴り込みをかけ乱闘となっているところに、WILD7の飛葉がやってきて屋上で対戦車ライフルを組み立て、狙撃ポジションを確保すると同時に騒ぐ右翼学生も片付けます。そして、1キロメートルを超える距離から対戦車ライフルでコンクリートゲリラの乗る装甲車を狙撃します。
 エンジン部分の左側面に対戦車ライフルの弾丸を受け破壊される装甲車。そこから振り落とされたゲリラを助けようと停車する後続の装甲車。すると、ゲリラは叫びます。「止まるな。行け! 敵は対戦車ライフルらしきものを使っているんだ。」 それを聞いたゲリラの仲間は「対戦車ライフルだって!?」 その瞬間、後続装甲車の機銃座がねじり切れてぶっ飛びます。飛葉の放った対戦車ライフルの弾丸が被弾したのでした。横浜の街中で対戦車ライフルを使用する大胆さ、そして、1キロ以上離れた狙撃地点をM16で反撃しようとするコンクリートゲリラの火力の劣勢さ。戦闘で火力が劣るとこういうことになるんだ、と思いました。
 肝心のミサイルの方は、大型トラックに載せられたままコンクリートゲリラにハイジャックされたのですが、コルトパイソンを持ったWILD7のオヤブンにより、埠頭から海に静められました。少し離れたところに氷川丸が見えました。
 コンクリートゲリラの回は、ヘボピーが凄まじい拷問にあい、世界とチャーシューが殉死するなど、少年雑誌の連載漫画とは思えないほど壮絶な内容だと子供心に思いました。

以上

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