「インフレーション」
仮の話ですが、世界には商品が石炭しかないとします。貨幣は発行されているとします。
この世界では、1キログラムの石炭の価格が100円です。
何かの原因で1キログラムの石炭価格が200円上がると、その価格は300円になります。
この場合、「石炭価格が上昇した。」と言われます。
次にこれを物々交換で考えます。
世界には商品として石炭とリンゴしかないと仮定します。
この世界では1キログラムの石炭と、1個のリンゴとが交換されるとします。
何かの原因で1キログラムの石炭と、3個のリンゴとが交換されることになると、やはり「石炭の値打ちが上昇した。」と言えるでしょうが、逆に「リンゴの価値が下落した。」とも言えるでしょう。
このことを石炭と貨幣との交換、つまり売買に置き換えて考えると、石炭が1キログラム100円から300円に値上がりした場合、石炭価格の上昇とともに、貨幣価値の低下ということが見て取れることになります。
これがインフレーションとなります。
つまり、インフレーションとは、貨幣価値の低下と言うことができます。
よく、「第一次世界大戦後のドイツは物凄いインフレーションだった。」という解説とともに、主婦らしい女性が買い物カゴに一杯の札束を入れて買い物をしている図が描かれるので、インフレーションというと物価高のことばかり印象付けられますが、貨幣価値の低下はあまり気にしない傾向があると思います。
自国の貨幣価値の低下は、外国貨幣との交換比率に悪影響がでるでしょう。
ユーロって、各国の経済力の差をEUが吸収しているんだと思いますが、かなり無理がありそうな気がします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?