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不思議だったエイトマンの動力源 (1112文字)

 かつて漫画やアニメで大人気だったエイトマンですが、このロボットは体内に小型原子炉を持っていてそれを動力源としているという設定でした。
 原子炉で発電するので「8000ボルトの大電力」(この場合、正確には単位はボルトでなくワットですが。)を手の甲から発することが出来ます。
 でも、ずっと不思議でした。
 原子力発電って、核分裂により発する熱で水を沸騰させ蒸気にしてそれで発電用タービンを回転させる、というプロセスのはずです。
 それを小型にしたところで・・・。と思っていました。

 ところで、1999年には恐怖の大魔王が地上に降りて来るとノストラダモスが予言しているとかつてブームになりました。その恐怖の大魔王って、その年に地球をスイングバイ(天体重力推進。天体の引力を利用して衛生の進路と速度を変える方法。映画映画『オデッセイ』で描かれています。)するアメリカの人工衛星カッシーニではないかと言われました。カッシーニにはプルトニウムが積まれています。そのカッシーニがスイングバイを失敗して地球に落下したら、プルトニウムが大気中に拡散されるというのです。
 そこで、エイトマンのときの疑問が再燃しました。
 「カッシーニの中に発電用の水があるのか? あったとしても長時間の宇宙飛行を計画しているのに、足りるのか?」と。
 調べてみると、カッシーニには原子力電池が積まれていました。放射性同位体熱電気変換器(RTG)とも呼ばれ、放射性核種の原子核崩壊の際に発生するエネルギーを熱として利用し、熱電変換素子により電力に変換するのだそうです。この熱電変換素子にはp型半導体とn型半導体が使われます(pはポジティブ、nはネガティブの意味です。)。
 この先は、難しくなるので調べるのをやめましたが、とにかく熱を電気に変換するデバイスがあることだけ分かったことは大収穫でした。
 エイトマンのことも一応説明が付きます。
 ただ、エイトマンの電子頭脳(当時はコンピュータをこう呼んでいました。)には、VLSIはおろか半導体ですら使われているいるようには見えませんでした。上記のとおり熱電変換素子には半導体が使われます。半導体を使ったトランジスタの実用が1940年代末です。エイトマンの活躍は1960年代ですから、エイトマンを作った谷博士が独自に半導体を利用して熱電変換素子を発明したとしてもおかしくはありません。
 熱電変換素子が発する電力がどれくらいか分かりませんが、とにかく小型原子炉で電気を取り出す仕組みについては説明が付きました。

 インターネットによって、長年の疑問が(他愛ない疑問ですが。)が解けました。

#エイトマン #カッシーニ #熱電変換素子

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