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 『仕事の辞め方』 の読中の話

 『仕事の辞め方』(鈴木おさむ著 幻冬舎 1500円プラス税)を昨年から近所の書店に注文していて、昨日手に入りました。
 著者は放送作家で、お笑いトリオ森三中の大島美幸の夫でもあります。

 昨日の夜手にしたばかりの本なのでまだ読んでいる途中です。
 この本を見てまずカバーの著者の写真に驚きました。
 目が本気です。「初対面でなんですが、ふざけているならこの本を買わなくていいです」と言いそうな目です。睡眠不足とか感情の不安定とか栄養ドリンクの影響とか、そういうのとは違う感じです。
 以前、元テレビ東京の佐久間宣行さんのYOUTUBE動画で鈴木さんのしゃべりを聞いて、「こんなに内容のある話を語れる人の本を読んでみたい。」と思いこの本を注文しました。ですから、読む前から「きっとおもしろく役に立つに違いない。」と思っていました。
 今、「第二章 あなたの代わりはいる」だけ読み終えました。
 最も心をえぐられる章から読んだわけです。

 誰しも、「自分はこの集団に必須の人間なんだ。」と思いたいものです。でも「あなたの評価は他人がするものであって、自分がするものではない。」という元プロ野球監督の故野村克也さんの言葉通り、自分の存在価値ってそれほどのものではありません。私もこのことは自覚していますが、所詮自分への配点は甘くなるので、結構自惚れているところがあります。
 この章(「第二章あなたの代わりはいる」)は、そういう自惚れの無意味さが巧に述べられています。

 目次を見ると、この章以降は主観的・客観的な仕事辞め方に目的を絞って書かれているようですが、きっと身につまされる内容になっていると思われます。そう思うと怖い気がします。
 そもそも、私の代わりがいるという事実自体、自分がいつ蹴落とされるか分からないという不安感と裏腹なんですから、かなり怖い話です。

 ちなみに、よく「老害」という表現を見聞きしますが、あれって「あいつには給料のなんたるかを分かっていない。」とかつて居酒屋で息巻いていた元上司と同じ低レベルの台詞のにおいがします(似た台詞に「あいつにはマクロ経済のなんたるかが分かっていない。」というのがあると思います。テレビでたまに経済学部の教授や民間のエコノミストが言ったりします。)。
 ただし、それは若い者が年長者を表して使う場合で、自分で自分を「私って老害なんだろうか。」と自問したり、「私って老害なんだ。」と自覚することは高レベルな思考だと思います。

 話がそれましたが、『仕事の辞め方』は、この第二章だけでも読む価値があると思います。

#仕事の辞め方 #鈴木おさむ

 

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