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差動装置(ディファレンシャルギア)の不思議 (1321文字)

 四輪車には差動装置が必要な理屈は分かりますし、差動装置が大きな発明であろうことも分かります。
 でも、その動作の説明をYOUTUBE動画などで見ると途端に分からなくなります。
 以下、私が「差動装置の動作の何が分からないかのか」を書いてきます。

 まず、自動車の動力の伝達経路について、フロントエンジン・リア駆動の自動車を例に私の理解を書きます。
 自動車のフロント部分に置かれたエンジンが動くと、プロペラシャフトを介して動力がリアの方に伝達されます。
 プロペラシャフトの後端(リア部分にあります。)にはピニオンギア(ピニオは、pinionで「鳥の翼の先端部という意味がありますが、小歯車という意味もあります。一般的には小さい歯車のことをいうようです。)が装着されており、プロペラシャフトと共に回転します。
 このピニオンフィアと噛み合う形でリングギア(ringgear リング状の内歯歯車)が配置されており、ピニオンギアの回転を90度向きを変えて伝えます。ここで、エンジンから伝えられた回転運動が左右の後輪に伝える準備が整います。
 このリングギアの形状を文字で説明するのは難しいので、ネットで画像を探していただけると幸いです。モーターで動く戦車のプラモデルを作ったことがある人なら、このピニオンギアとリングギアは見たことがあるのではないかと思います。

 さて、問題はここからです。
 このリングギアには、スパイダ(spider 放射軸、十字軸)ギアが取り付けてあります。その取り付け方は、リングギアの平面部分に対して直角に取り付けられた板を介してスパイダギアが取り付けられています。
 このスパイダ歯ギアが取り付けられている板は、リングギアと共に回転しますから、スパイダギアもリングギアと共に回転します。
 ここで、ややこしいのはスパイダギアの軸は取り付け板に付いていて、スパイダギア自体はリングギアの回転とは別に自転できることです。どうややこしいのかは、この後説明します。
 次に、このスパイダギアは後輪に接続されている左右の車軸に取り付けられているギアと噛み合わされています。
 こうしてリングギアの回転がスパイダギアを介して後輪に伝えられます。
 これで、エンジンの回転運動が後輪に伝達する機構を書き終えました。

 私が分からない点は、リングギアが回転し、それに合わせて取り付け板が回転し、その回転は取り付け板に装着されたスパイダギアを介して後輪のギアに伝わるという部分です。
 スパイダギアには左右の車輪に伸びる車軸に取り付けられたギアが接続しています。つまり、スパイダギアには右車輪のギアと左車輪のギアが噛み合っているわけです。
 そして、自動車が動いているときこのスパイダギアは自らは回転せずリングギアの回転だけを右車輪のギアと左車輪のギアに伝えるわけですが、そのようなスパイダギアの動きが想像できないのです。
 どうしても、差動装置としての動き、つまり、左右の車輪の歯車の回転に差をつけてしまうように思えて仕方ありません。
 現実にはそうではないのですから、問題は私の頭の中での歯車の動き方の想像にあります。

 でも、どうしても腑に落ちません。

#差動装置

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