『花神』(かしん)を語る

 『花神』(かしん)は、司馬遼太郎さんの小説で、大村益次郎(村田蔵六)が主人公です。
 蔵六は、長州軍を指揮して薩摩郡とともに幕府軍を打ち破りますが、かなり変わった性格の人だったようです。ただし、能力はずば抜けていました。そして、ブオトコだったようです。なのに、シーボルト・イネ(かなり美人だったようです。)に好かれます。
 私にとって蔵六は、「仕事に特化した人間の典型で、ブオトコなのに美人に好かれるうらやましい男」です。
 私は、外国に行ったことがありません。これは、外国で病気になったら嫌だという他に「あれほど外国語に堪能で原語の書籍から欧米の文化を理解しさらに実践して日本を開国に導いた蔵六が外国に行ったことがないんだから、私も行かなくてもいいだろう。」という考えが少しあります。
 蔵六は重病の床にあって「四斤(しきん)砲をたくさん作っておけ」と言ったそうです。斤(きん)は約600グラム。1ポンドは約453.6グラムですから、四斤(しきん)は、約5ポンドになります。子供頃、タミヤのイギリス軍6ポンド砲のプラモデルを作ったことがあったので、「あれより少し小さな大砲かぁ。その大砲が西南戦争で使われたなら、西郷軍には痛手だったろうなぁ。」とリアルな臨場感を持ちました。歴史を理解するとき、模型が役に立つと感じた瞬間でした。

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?