油圧エレベーターの油交換

エレベーターは大きくロープ式と油圧式があると以前のブログに書きました。ロープ式はロープで吊って上下するのでもしそのロープが切れたら(実際はそんな事はほとんど無いですが)危ない・・・。だから定期的にロープが古くなったら交換しなければならないとなんとなくイメージ付きやすいですね。
油圧式の作動油(油、オイル)はどうでしょうか?ロープ式のように上から吊ってるわけではないからそんな急降下のように落ちる事はない・・・。
なので、作動油交換となるとロープ式ほどピンと来ないのか割と優先度が後ろの方の様な感じを受けます。
日本人は自分の車のオイル交換はマメにするけど、なぜか機械の油は早くし過ぎたら損をするようかのようにギリギリを越えてもしない方が多いのは何故?
確かに構造的には油圧式の方が安全性的にはロープより高いですけど・・・
下の写真はそんなケースを如実に表して約20年弱交換してなかった状態の作動油交換実施した現場の写真です。
劣化が相当進行して黒茶色に変色して気泡やスラッジ(金属削りカス、ゴミ、チリ等)が沈殿してモーターからの力をちゃんと受け止めて伝導できていない状況(油をグッと押してもフニャフニャとなって本来の持ち上げる力が発揮できない)でモーターやバルブに負担を与えて劣化を促進させてしまいます。モーター焼き付きやバルブ目詰まりでユニットにダメージを与えてしまったらそれこそ○○〇万円の緊急出費を余儀なくといったケースをよく聞きます。
エレベーター保守会社から作動油交換の提案を受けたら一度エレベーター機械室の油圧ユニット内タンクの油の色を見てください。
写真と比較して同じかもっと黒ずんでたら赤信号です・・・・。

油交換前


油交換後

油圧エレベーターもロープ式エレベーターも保全に関するご相談はエレベーターマネージメントホームページへ


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