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闇を知る期間

⁑ 幾つもの過去性 ⁑

過去世リーディングしてもらい神仏・天使・妖精・守護霊といった存在だった過去世や、皇族や芸能関係など煌びやかな世界にいたと言われれば誰もが喜ぶのではないだろうか。

しかし世の中には上に立つ人間もいればそれに従う人間もいる。地球に住む者もいれば宇宙から転生してきた存在もいる。

1人の人間の魂が丸ごと次の時代へ転生するわけではないそうで、魂の集合体を泉とするなら、その中の一滴の雫が集まり一人の人間を構成している。つまり幾つもの過去性が存在する。しかも面白い事にそういった世界に時間の概念は無いので、未来から来た雫もあれば過去のものもある。

⁑ 光から闇の過去世へ ⁑

さてそんな多種多様な魂の雫から一人の人間が構成されているわけだが、先に書いたように誰だって聞き心地の良い過去世であって欲しいと思う。私自身、過去世が天女や巫女、時には天使と言われたこともある。

そのことが自分の中で喜びであったし、スピリチュアル能力の開花を目指す者としては、その頃の能力は使えるだろうと楽しみにしていた。
よく前世でピアニストだったので、今世で生まれ持った才能としてピアノが弾ける……といった事と同じように。

そんな喜びの中にいたある日「アナタは堕天使でした」と言われた。正確には思い出したのだが到底受け入れられるものではなかった。日本では堕天使と調べれば【悪魔】となってしまうからだ。ゲームやアニメで出てくるルシフェル(ルシファー)のようなイケメンではない。調べるほどに醜い容姿と残虐性に辿り着いた。

つい先ほどまで「私は光の存在の生まれ変わり」と有頂天だったのが、一瞬にして地に落されたのだ。

⁑ 堕天使の過去世と向き合う ⁑

これを受け入れるのには時間が掛かった。「そうだったのか」と理解しようとする一方で「そうは言っても、こうして改心して人間に生まれ変わったのだから、良い堕天使だったのかもしれない」と思ってしまう。そんなことを繰り返している間、見事に現実世界で良い流れに乗れなくなってしまった。

ある日、意を決して堕天使の過去世と向き合うことにした。霊能力の未熟な私は師匠の力を借り、一緒に冥界へアストラルトラベルをしてみた。これが案外簡単に行けてしまったのだ。その後、師匠のセッションを受けた際も私の守護陣に闇属性が多い事が分かった。

ここで勘違いしてもらいたくないのが、私は闇属性が多いからといってもただの人間であり、人を呪ったり攻撃したりする能力はない。私のハイヤーセルフは天女だ。それが攻撃的に闇を多用するはずがない。闇とは癒し。光ばかりでは眩し過ぎて疲れてしまう。そんな魂をそっと闇で休ませるだけの存在。

こうして【堕天使=闇属性】である自分を受け入れたわけだが、どうしても心がついていかない部分が残る。そう「ハイヤーセルフは天女」という無意識の誇りが許さなかったのだ。

⁑ 闇の体験練習 ⁑

節分の少し前から心がざわつき始めた。大好きなスピリチュアル界隈の話がどれもこれも偽善的にしか聞こえなくなった。私自身もその頃にリーディングを再開しようと思っていたが、自分が他人に発する言葉すらも偽善ではないかと思うようになり再開は取りやめた。

先日、算命学の授業後に私のスピ話を楽しみにしている先生に聞かれた。
「この一カ月に面白い話あった?」

なので私はこう返した。
「何もないですよ。面白いどころか精神的に堕ちまくっていました。何もかもが偽善的に思えて、自分の言葉すらも偽善になるんじゃないかと思うと気持ち悪いんです」

それを聞いた先生は
「なにその面白い話~♡ 詳しく聞かせて!!」

面白いのか?私は真剣だがまあいい。

例えば、物を頂いたら『感謝の気持ちを込めてありがとう』と言いましょう!と習います。
そして皆さん何か頂いたら「ありがとう」と言いますよね?
ここには本当に感謝の気持ちはあるのでしょうか?
要らないものを頂いても感謝できますか?
これはただ習ったから言っているに過ぎないと思いませんか?
つまり頭で理解しただけなんです。

ところが喉から手が出るほど欲しい物を頂いたらどうでしょう?
涙が出るくらい心から感謝しませんか?
これが本物の感謝だと思うんです。

いくらつらい体験をしてそこから抜け出すため、同様の体験資料を読み知識を入れて実行したとしても、その体験は筆者の物もしくは筆者の取材対象になった人の物でしかないんです。
その人とはそこに至るまでの背景も、心の動きも違うんです。
なのに分かったフリをするから、またつらい体験へと戻ってきてしまう。

知識を得ることは大事です。
でも本当に抜け出したときは、得た知識とはどこか違う自分なりの方法になっていると思うんです。
なのに最近、知識だけで物を言う人が多いように思えて。
またそういう人は何故か上から目線で。
お寺のありがた~い説法のような話し方をしてくるのでウンザリなんです。

と話したところで先生に言われました。
「闇を受け入れられないから、闇の練習をさせられてるのね!」

これにはビックリした。先生はスピリチュアルに興味はあるけど能力はないであろう人。そんな人からここ数カ月悶々と過ごしていた理由を教えられるとは!

これが本から得た知識ではなく、多くの鑑定をして人の悩みと向き合ってきたという体験から出てくるものなのだと教えられた。

私こそ理解したフリをしていただけなのかもしれない。






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