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期限の利益喪失ってなんだ

あまり耳に馴染みのない 「期限の利益喪失」 という言葉ですが、 例えば「毎月の入金が滞ったら、全額返してもらう」というとイメージがつきますでしょうか。

例えばAさんがBさんから100万を借りて半年後に返す約束 (X契約) をしていたとします。 その場合、Aさんは半年間、 その100万円を使って何か有意義なことをしたり、 別の投資をしたり出来ます。借りたお金によって返済までの期間に、何かしらの利益を被っているわけです。 

なお、お金を借りる際の契約を「金銭消費賃貸借契約」というのは、殆どの場合借りたお金と返すお金は物理的に同じではない(現金で100万なら借りた時の札束と返す時の札束は同一ではない)からです。

借りた札束を消費するかわりに、種類、品質及び数量の同じ物をもって変換するので、消費契約ということになります。

話が逸れましたが、前述のX契約について 「月々の入金が滞った場合は直ちに期限の利益を喪失する」という決まりになっていたとします。ここでAさんがもし2か月目の時点で返済できなくなったりすると、ただちにその時点でBさんへ全額返金となり、Aさんは本来残り4か月間享受できていた利益を喪失する、という具合です。

キャッシングが付帯しているクレジットカードなど、 貸金業法の範疇となります。こういったカードと一緒に送付される書面には、このように期限の利益喪失について書かれていると思います。興味があれば、一度見てみてください。 

借りたお金とそれを返す義務の重さをしみじみ感じます。

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