一般人が主人公のテレビのお話

テレビを見る機会が少なくなりました。

だってYouTubeを見れば、自分の好みのYouTuberの面白い動画がいつでも見れるのです。

テレビは、見たい時に見ても、好きなタレントが出ているとは限らないし、好みの番組だとも限りません。
見たい番組を見るためには、その時間にテレビの前に行くか、事前に予約しなくてはなりません。

しかし、それでも、夜にお風呂から上がった時、一休みの時間、
テレビをなんとなくつけて、チャンネルをコロコロ変えるのです。

最近、テレビ番組を見ていると、一般人が登場して、深く掘り下げる番組が多いように思います。

多分その先駆け的番組は、日本テレビの『笑ってコラえて』だと思います。
『一億人の大質問!?笑ってコラえて!』というタイトルから分かるように、国民をテーマにした番組です。
ダーツの旅や街中で出会った面白い一般人がたくさん出てきます。
1996年から放送され、20年以上続く国民的人気番組です。

それをさらにネタっぽくしたものが、同じく日本テレビの『月曜から夜更かし』だと思います。
酔っぱらった人、特殊な人
普段の日常でしゃべることのない一般人とテレビを通して出会うことができます。
この番組では、面白い一般人はキャラクター化され、定期的に登場します。
そして、その面白い一般人の日常が注目されていきます。

そういった番組が人気になり、今度は一般人の人生そのものをトピックにする番組が増えてきました。

いろんな個性のある面白い人に注目する、日本テレビの『マツコの知らない世界』や、テレビ朝日の『あんなところに日本人』、海外赴任の親の元に子供が旅をする、テレビ東京の『世界で働くお父さん』。
そして、今人気の、波乱万丈な人生を送った人に注目するNHKの『逆転人生』などです。

これらは、何か特殊な環境にいる一般人が主人公です。

ですが、最近では、普通の、どこにでもいる私たちのような一般人に注目する番組が人気になってきています。

テレビ朝日の『あいつ今何してる?』は、ゲストの有名人の、学生時代の普通の同級生のその後の人生に注目する番組です。

そして、今一番勢いのある番組は、テレビ東京の『家、ついて行ってイイですか?』だと思います。
夜に、スタッフが、街中の人に声をかけて、タクシー代を払って家についていくという画期的な番組として、大きな話題になっています。

ただの一般人にも、私たちにも、日常があり、波瀾万丈があります。
普段だったら絶対に公になんてならないその人ならではの人生を、私たちはテレビという共通コンテンツを通じて知ることができます。

そういった番組内でのテレビと一般人の関係は、一期一会のもので、それは、チャンネルを変えてたまたまみるというテレビと視聴者の関係性と同じです。

有名人目当ての映像という意味でYouTubeが台頭してきた今。
YouTubeにはない、テレビの持つ信頼と発信力を通じて、一般人に注目して番組を作ることがテレビの未来だと思います。

最近のテレビを見ながら、そう思いました。

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