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シーズン5:第6話 我は燃えず輝く Better to Marry Than Burn

ジョカスタの秘められた悲劇とシーズン3で謎が残った、ジャコバイトの黄金について明かされるのが本エピソード。

原題の “Better to Marry Than Burn” は後ろに “With Passion” が付いて、新約聖書のコリント人への第一の手紙第7章9節の「情の燃えるよりは結婚する方が良い」からきているのだと思います。ドラマ終盤のジョカスタとマータフのシーンを見ると、なるほどそのままタイトル通りと思えます。

邦題の「我は燃えず輝く」はドラマ中でジョカスタが語ったマッケンジー一族のモットー “I shine, not burn.” の訳なので、「マッケンジーだけは生き残る」って内容から考えると、1人生き残ったジョカスタ叔母さんを表しているのかな。

ジョカスタの過去については冒頭の映像と終盤のマータフとの会話を繋ぎ合わせるとスッキリ理解できます。フランス王から遅すぎたジャコバイトへの軍資金は使われることなく、カローデン敗退の日を迎えたのね。

ジャコバイトだったジョカスタの夫はイングランド兵に襲われる前にアメリカへ逃げようと妻と16歳の娘と金塊を積んだ馬車で他の娘を迎えに行く途中、イングランド兵に素性がばれて銃撃となり、娘が誤射で死んでしまう。娘の亡骸を兵士の遺体と共に放置して逃げる夫婦。他の娘は館を焼かれて死んでしまい、アメリカに渡った夫婦は金塊で屋敷を買ったという。めちゃドラマチックで悲劇。ジョカスタ役のマリア・ドイル・ケネディさん、素晴らしい女優。

ジョカスタの結婚式に集まった地元の紳士淑女のガーデンパーティにはジョンも来ていたのね。その割に今回は出番少ない!そして今回のメインキャストなフランス被れの白塗りワイリーがキモすぎる。ワイリーに言い寄られるのを避けていたクレアだったが、ボネットとの繋がりを発見して、紹介させようとする動きはさすが。味見させるために注ぐウィスキーの注ぎ方が豪快だよ、クレア。

言い寄るワイリーが触ってきたので怒り、押し返すクレアだけど、2人で厩に行ったのは淑女の警戒心が足りなかったかも。ワイリーがよろけて馬糞に倒れ込むのは悪役の古典的展開でちょっと笑う。それにしても言い寄っておいて拒絶されたら侮辱するとは、何て無礼で小者なんだろう!ジェイミー、やっちゃって!

ワイリーを利用するために、ギャンブルを申し出たジェイミーだったが、クレアの気持ちを知るワイリーからクレアのしているフランクからの結婚指輪を要求される。絶対に勝つ自信のジェイミーがクレアにそれを頼むと彼女の怒りを買います。「ブリーじゃなく自分の為の復讐じゃないの?これを持って行くなら(あなたとの結婚指輪も)両方持ってけ!」はなかなか強烈。

その夜、ギャンブルに勝ったジェイミーに平手打ちしてそのまま厩で情熱的なセックスに発展するご夫婦、いいねぇ。気配を馬が感じて騒いだりしないのだろうか。始めるとき、ジェイミーが「下を見ろ」って言ってたのは何だったんだろう。コトが終わってすっかりラブラブに戻ってる2人が美しくて微笑ましいわ。

リッジではバッタの大群襲来への対応で揉めていた。有効な対策など思い付かないロジャーに「フレイザーさんがいれば」って言われるのは辛いよね。でも煙で追い払う作戦を思い付いて皆で総力戦をかけるロジャーが成功して村人の信頼を得たのでした。

結婚式の前日にやってきて、結婚を待ってくれとジョカスタに言うマータフ。そりゃないよ、ブリアナの結婚式のときに求婚されていると話したジョカスタを止めなかったじゃん。ところで、マータフとジョカスタのことをジェイミーは知っているんだね。ちょっと意外でした。

「信念の為に全てを捨てる男とはいられない」という選択をしたジョカスタはそれはそれで正しいと思うな。大人の結ばれない恋はそうして終わったのでした。

ジョカスタがジェミーに財産を譲る遺言書を書いたこと、ジェミーがボネットの息子だと知るフォーブス弁護士とボネットの会合といい、トライオン総督が世直し団の検挙に本腰を入れ、ジェイミーに民兵を連れてヒルズバラに来るよう命じたり、ドラマが不穏な方向に動きだすのでした。


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