見出し画像

ガチ勢が競技的にナワバリバトルを楽しむために~①形勢把握スキルを磨こう~

(本文はすべて無料で読めます)

・本稿は個人の雑感ですが、以下の方を読者対象としています。

①    スプラトゥーンが大好きでハマっている。
②    なのに(だから)ナワバリバトルがつまらない。あまりやらない。
③    でも、大会などでナワバリをしなければならない。つらい。なにか競技的に楽しめるとっかかりとなる考えの軸がほしい。
以上にあてはまる方を、以降は「ガチ勢」と表記します。

【前提】ナワバリバトルに対する「人気のなさ」と「認知の高さ」
スプラトゥーンシリーズを1000時間以上プレイしたガチ勢(推定人口数十万人以下?)にとっては、ナワバリバトルはバンカラマッチに比べ競技性が低く、いわゆる「ラスト30秒ゲー」と思われ、概して人気がありません。

一方、スプラトゥーンを10時間未満しかプレイしていない人々(推定人口70億人)にとっては、ナワバリバトルはスプラトゥーンのアイコンであり、「とにかく塗って塗って塗りまくるゲーム」という認知指標として機能しています。
 スプラトゥーンのすべてのCMはナワバリバトルであり、山手線で流れるクイズCMでも、ナワバリバトルの様子が流れますね。ほとんどの国民は、スプラトゥーンってナワバリバトル(陣取り合戦)をするもんだと認識しています。まさか国民は、スプラトゥーンとは実際はバンカラマッチが主戦場であるとは夢にも思っていません。

 まず、ソリューション提示の前にガチ勢の方々が抱えるもやもやを整理していきたいと思います。

問題①なぜ競技性が低いのか
まず、ナワバリバトルが他のバンカラマッチに比べ競技性、特にスポーツ性が低いことは否めないと思います。
その根拠は、スポーツ競技に欠かせないはずの、勝敗規定要因である「得点経過」が試合終了まで開示されないという極めて特異な状況が意図的に設計されているからです。プレイヤーは、試合終了までチームの塗りポイントをポイントや%として定量的に知ることができません。これは成熟した競技スポーツ、競技ゲームにおいて特異的な仕様です。類似するのは、運動会の玉入れでしょうか。

あらゆる成熟したスポーツはすべての得点経過がわかりますし、それを中心軸としてプレイヤー、チームは戦術を更新し、駆け引きを行います。バンカラ4ルールも開示されていますね。

ですが、ナワバリバトルでは開示されません。技術的にできないわけではありません。トリカラバトルでは(終盤を除き)開示されているわけですから。

 ではなぜ開示しないか。それは、開示してしまうと「楽しくない」からでしょう。勝っているかどうかがわからないスリリングさや、思わぬ大逆転、「負けたと思ったら0.1
%差で勝った」「5ポイント差で負けた」なんていうCMでみるような一喜一憂がおきる(起こす)ため。「最後まで何があるかわからない」という娯楽性を生むためです。

これを裏返すと、競技的視点でみれば、「よくわからないけどなぜか負けた」ということが起きやすいわけです。競技性が低い。

そして、ややこしいことにガチ勢にとっては、ガチであればあるほど「競技性と娯楽性がむすびついていく」わけですから、「ナワバリはつまらない」という解釈にごく自然と到達します。

競技的に楽しむポイント① 適宜、塗り形勢を把握しよう
 ここから第一のソリューションを提示します。ナワバリを競技的に楽しむために、競技的欠陥を個人で補いましょう。つまり、「適宜、塗り状況を定性把握する」ということ。要は、「ときどきマップをみて、塗りが勝っているか負けているか把握する」ということですね。

 とても当たり前に見えるかもしれませんが、これを自覚的に、習慣的に行っているかどうかが、競技的に楽しむ上での基本となります。以下、「形勢把握スキル」とします。

 最初は、ラスト30秒前の「有利か不利か」くらいの把握からはじめて、徐々に「60秒前」、「90秒前」と間隔を縮めたりタイミングを絞り込んで、できれば「6:4」、「5:5」、「3:7」などより定量的な把握に努めましょう。

これが個人でできるようになり、かつチームで共有できるようになると、「ラスト47秒まで6:4で優位だったよね。あそこから盛り返された要因って何だろう?」のような、競技的、戦略的議論が生まれますし、最初のPDCAが回るようになります。
(※せめてメモリープレーヤーではオプション機能としてメーターバーで戦況表示してくれれば、このような努力もいらないのですが・・・なんとかならないですか?イカ研さん)

あと、後半(ポイント③)で述べますが、「中心の塗り」と「辺縁の塗り」についての評価が細かくできるようになると、かなり面白くなってくると思います。このあたり、いわゆる「ナワバリガチ勢」といわれる方は、形勢把握スキルが自覚的あるいは無自覚的に高く、解像度が高いのではないかと推測します。

【まとめ】
形勢が表示されない競技的欠陥を、むしろ、「形勢把握スキルスポーツ」としてとらえてみよう!

(問題②、ポイント②につづきます)

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?