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Path of Exile パッシブツリーは何を優先すべきか? ライフの重要性について

はじめに

パッシブツリーは何を優先して取るべきか?

結論を言うと、火力用のスキルは本当に必要な物だけにして、キャラクターの耐久力を上昇させるスキルを優先して取るべきです。

なぜか? ゲーム終盤に必要な火力は、装備やスキルジェム・サポートジェムで十分に補うことが出来ますが、耐久力についてはどうしても装備だけでは足りず、パッシブツリーやアセンダンシーまで利用しないとすぐに死んでしまうからです。

では耐久力を上げるには何を優先してあげればいいか?

まだゲームに慣れてない内は素直に「最大ライフ」を上げましょう。

一般的なRPGにおいて”最大HP”は上げれば上げるほど敵の攻撃でキャラクターが一瞬でなすすべもなく死んでしまう(PoEにおいて中盤以降はまれによく、終盤では本当によくあります)可能性が減り、回復アイテムを使う猶予が生まれ、同時に複数の敵の攻撃に耐えることができるようになり、攻撃するチャンスを増やすことができます。
ですが、Path of Exileにおいて「最大ライフ」を上げる恩恵は実はそれだけではありません。

というわけで、「最大ライフ」を上げる恩恵と、関連するシステムについて詳しく解説していきます。

最大ライフはただの”最大HP"ではない

1.最大ライフで回復手段が強化される

最大ライフがただの”最大HP"では済まない理由の一つ目が、Path of Exileのゲーム内での「ライフ回復手段」との兼ね合いです。
簡単に言うとPath of Exileでは「最大ライフを上げれば上げるほど回復手段も強化されていく」システムになっています。
ゲーム内での回復手段には主に「ライフフラスコ」「自動回復」「ヒット時ライフ獲得」「ライフリーチ」があります。
それぞれに利点と欠点があり、基本的には「ライフフラスコ」かもしくは「自動回復」をメインの回復手段とし、「ヒット時ライフ獲得」「ライフリーチ」を補助的な手段にする方が、簡単に生存率を上げることができます。

1-a:ライフフラスコ

一つ目の「ライフフラスコ」はいわゆるポーションのようなもので、どのキャラクターでもスタート時点から持っている「小さいライフフラスコ」の場合、使用することでHPが「3秒間で70ライフ回復」するようになっています。
実はこの「ライフフラスコ」は、効果時間中にライフが一瞬でも最大値まで回復してしまうと、回復量がどれだけ残っていてもそこで効果が終了して消えるようになっています。(ちなみに最もライフの多いマローダーの最大ライフ初期値は66です)
通常、ライフが半分を切ったらフラスコを使うという方が多いと思いますが、最大ライフが140あれば十分に回復量を活かせることになります。
ゲーム終盤に入手するフラスコでは回復量が2000を超え、さらにそれを強化していくことも可能なので、最大ライフは多いに越したことはありません。

1-b:自動回復

二つ目の「自動回復」はパッシブツリーのマローダーとテンプラーのエリアに多く配置されています。
これは非常に単純で、そもそものパッシブツリー上での効果が「毎秒ライフの〇%を自動回復する」というスキルなので、最大ライフが増えるほど毎秒の自動回復量が増えるので強いというものです。
戦闘中かどうかにかかわらず「常に」回復が発生し続けるので戦闘時以外でも使える(←実は地味にすごく重要)有効な回復手段になっています。
さらにはスタンや凍結でキャラが完全に動けない状態でも回復が続くのも重要なポイントになります。
マローダーとテンプラー以外の場合は「ストーンゴーレム」や「ホーリーレリック」といったスキル、装備品につく「毎秒〇のライフを自動回復する」の効果を利用するのが良いでしょう。

1-c:ヒット時ライフ獲得

三つ目の「ヒット時ライフ獲得」は主にシャドウとウィッチのエリアに配置されており、「敵に攻撃がヒットした際に敵1体ごとに〇のライフを獲得する」というものです。
非常に単純明快で、純粋に固定値でライフが回復するため、あまり最大ライフの影響を受けません。
ただし、次の「ライフリーチ」と同様に”敵に攻撃を当てる”のが回復する前提となっていますので、敵からの先制攻撃、スタンや凍結といった状態異常に対しては特に脆弱になっていますので注意しましょう。

1-d:ライフリーチ

四つ目の「ライフリーチ」はパッシブツリーのデュエリストやシャドウのエリアに多く配置されていて、敵に攻撃を当てることで、敵からライフを吸収して貯蓄し、そこから自分のライフを”一秒間に最大ライフの20%を上限として”回復するという能力です。
貯蓄分に上限はありませんが、一瞬でもライフが最大値まで回復すると貯蓄分がリセットされてしまい、回復が停止する(次にライフが実際に減った後にもう一度攻撃しないと回復しない)という致命的な欠点があります。
(デュエリストのアセンダンシー「スレイヤー」の「残忍な熱情」というアセンダンシースキルがあればこの欠点を解消することができます)
ちなみに、貯蓄分さえ残っていれば「ヒット時ライフ獲得」と違い、「凍結」や「スタン」で行動不能になっている間も回復が持続します。

実際の計算は結構ややこしいので、ようわからんという人は「最大ライフを上げれば上げるほど敵からのライフ吸収効率が良くなる」とだけ覚えて、次の”最大ライフで「スタン」しにくくなる”まで飛ばしてもらって大丈夫です。

スタンダードリーグで眠っていたキャラを使って撮ったスクショです

上のスクリーンショットは、シャドウでスタート地点から大きく右に行った先にある「ヒット時ライフ・マナ回復」を一つと「賢い泥棒」というノータブルスキルを取得したキャラクターのステータスです。
これを見ながらリーチの仕組みについて説明します。

1行目の「全てのアタックダメージからのライフリーチ」は「”アタック”=”武器を使う攻撃”で与えた全てダメージの1%分が吸収の対象になる」の意味で、まずはこれで敵から奪うライフの量を計算します。

2行目の「ライフリーチインスタンスごとのベース最大回復量 108(10%)」は「最大ライフ1081の10%分、108ポイントまで”敵一体辺り一発の攻撃”でライフリーチ量を貯蔵可能」の意味。
やや分かりにくいところですが、実はライフリーチによって奪ったライフ量は一旦貯蔵されてすぐに回復に使われるわけではありません。
敵を攻撃した時のその一回分で貯蔵可能な上限量という意味です。

3行目の「リーチによる秒間最大合計ライフ回復量 217.8(20%)」は「貯蔵されたライフリーチ量のうち一秒間に217までを実際にライフ回復として消費する」という意味です。

では実際に例を出して計算してみましょう。

敵にアタックで12000ダメージを与える攻撃を一回命中させた時、ライフリーチの吸収量は1200×1%=120ですが、ライフリーチインスタンスの上限の108ポイントに引っ掛かり、貯蔵される回復量は108ポイントのみ。よって実際の回復量は一秒間で108ポイントになります。

これが6000ダメージを与える攻撃を一秒間に二回命中させた時には、ライフリーチの吸収量は一回辺り600x1%=60で、同じ敵でも別々の攻撃ならそれぞれが一個のライフリーチインスタンスとしてカウントされるため、60x2で120ポイントが回復量として貯蔵されます。
結果、一秒間の回復量は120ポイントです。

12000ダメージの与える攻撃を敵5体に同時に命中させた場合はどうでしょうか?
ライフリーチの吸収量は12000x1%=120が敵5体分ですが、一回の攻撃で命中させた分でもライフリーチインスタンスはそれぞれ別々にカウントされます。よって、108x5=540ポイントが回復量として貯蔵されます。
ですが、今度は一秒間に217ポイントの「秒間最大合計ライフ回復量」に引っ掛かるので、一秒間の回復量は217ポイントです。
ですが貯蔵分が323ポイント残るため、つぎの一秒間は攻撃をしなくても217ポイントのライフが、さらに次の一秒間は106ポイントのライフが回復します。

最大ライフを上げることで、これらの細かい上限が上がって行き、ライフリーチの効率を大きく上げることが可能です。
最大ライフが5000あれば毎秒回復の上限は1000ポイントを越えます。

また、「リーチによる秒間合計ライフ回復量が〇%増加する」で貯蔵量から回復量への変換効率を、「リーチによる最大合計ライフ回復量が〇%増加する」で回復量の上限そのものを上げることも可能です。
最後に「ライフリーチ」の最大の注意点は、「ライフフラスコ」と同様に一瞬でもライフが最大値まで回復してしまうと、その瞬間にリーチの貯蔵量が0にリセットされてしまうという点です。

2.最大ライフで「スタン」しにくくなる

2-a:スタンとは

PoEをプレイしていると、主に大型の敵やボスの攻撃でキャラクターがのけぞってしまって、足止めをくらったり、攻撃やスペルが中断してしまうことがあります。

これを「スタン」と呼びます。

スタンが発生するのは、「攻撃で受けたダメージ÷最大ライフ値×200」で求めた数値が「21以上」になった時で、その数値%の確率で「スタン」が発生します。20以下の場合は「スタン」は発生しません。
そして、この「スタンが発生しなくなるダメージの最低ラインを”スタン閾値”」と呼びます。

正確には、この「攻撃で受けたダメージ」については、「近接攻撃による物理ダメージ」は1.25倍、「近接攻撃ではない属性ダメージ」は0.75倍で計算される(「近接ではない物理ダメージ」と「近接攻撃による属性ダメージ」は等倍)のですが、以下の説明における「ダメージ」はその補正をかけた後のダメージ数値になります。

例として、キャラクターの最大ライフが100の場合、「スタン閾値である10以下のダメージではスタンしない」「11のダメージを受けると22%の確率でスタンする」「50以上のダメージを受けると100%の確率でスタンする」ということです。
これが最大ライフが300なら、「スタン閾値である30以下のダメージではスタンしない」「33のダメージを受けると22%の確率でスタンする」「150以上のダメージを受けると100%の確率でスタン」になります。

単純に最大ライフが高ければ高いほど、スタン閾値が上がり、大きなダメージを受けてもスタンをしにくくなり、キャラクターの生存性が上がり、攻撃するチャンスが増えるということです。

スタンを受けやすいのは、エナジーシールド(=バリアのようなもの)に特化しているウィッチ、次点でシャドウです。

「エナジーシールド」は敵の攻撃を受け止めるという意味では「ライフ」とほぼ同じ機能を持ちますが、あくまでスタン閾値の計算に使われるのは最大ライフです。
ゲームとしてはこの辺で「打たれ弱い魔法系キャラ」というテイストを出しているわけですね。

最大ライフを上げることでキャラクターはガチムチになり、敵との殴り合いに強くなる。
まずはそう覚えておきましょう。

2-b:最大ライフ以外でのスタン対策

とはいえ、Path of Exileはプレイヤーの好みで様々なビルドを構成できるシステムの自由度が売りのゲームです。
よって、「最大ライフ」を伸ばす以外にもスタンの対策を取るための方法が用意されています。
逆に言うと、「最大ライフ」が低いクラスについては、ここで紹介するようなシステムを上手く利用しないと、ゲーム終盤の攻略は非常に大変になります。

まずは先ほど「打たれ弱い」と挙げたウィッチですが、パッシブツリーのスタートのちょうど真上に「キャスト中は〇%の確率でスタンによる妨害を無効化する」というスキルが用意されています。

赤丸で囲んだパッシブスキル

キャストとはスペルの詠唱のことで、スペル詠唱中はスタンが発生しても無効化できる(かもしれない)ということです。

このスキルを取得することで、敵に接近されたり、弓の攻撃に晒されたとしても、ある程度スペルを唱えて反撃するチャンスが生まれます。
ですが、このパッシブでは移動中に受ける攻撃からのスタンは無効化できませんので注意しましょう。

マスタリースキルの一つ、「エナジーシールドマスタリー」の中にある「スタン閾値はライフの代わりにエナジーシールドの50%に基づく」を取得するのも、中盤以降のウィッチにとって(場合によってはシャドウやテンプラーも)非常に強力な防衛手段になります。

エナジーシールドマスタリー

ちなみに、マスタリースキルとは、中央に黄色いアイコン(カーソルを合わせるとマスタリーが表示されるもの)の脇にある黄色い縁取りのついたスキル(=ノータブルスキル)を取得することで、次のスキルポイントで中央のマスタリースキルに1回だけスキルを振ることができるというシステムです。

また、ウィッチエリアとシャドウエリアの中間ほど、「〇%の確率でスタンを無効化する」というスキルも場合によっては取得を検討してもいいでしょう。

シャドウスタート地点の右上 ウィッチスタート地点からは右

レンジャーの場合はスタート地点やや右下にある最大ライフが上昇するパッシブに同様のスタン無効がついています。
非常に強力なので忘れずに取得しましょう。

レンジャースタート地点すぐのライフノード 超強力

マローダーやテンプラーならば(場合によってはデュエリストでも)、マローダースタート地点から見て下にある「アンウェイバリングスタンス」が強力かつ圧倒的な性能になっています。

スタンに対して完全耐性 ゲームが進めば進むほどこれの示す意味はでかくなる

「敵のアタックを回避できない」は文字通り、回避力をどんなにつんでも敵の攻撃を回避できなくなるという意味ですが、元々回避するつもりがないのならデメリットでもなんでもありません。

デュエリストで取得する場合は「回避力」が無駄にならないよう、スタート地点から見て下のやや左にある「アイアインリフレックス」を合わせて取得するのがオススメです。

また、どのキャラクターでもできる対策として、「スタンおよびブロック復帰が〇%増加する」の付与された装備品を身に着けるというのもあります。
計算式の兼ね合いでスタン時間が0になりはしません(復帰を100%まで積んだ場合、100%早く復帰する=スタン時間が半分になる)が、あるに越したことはない優秀な能力となっています。

2-c:スタン以外の状態異常にも強く

実は「最大ライフ」が関係している状態異常は「スタン」だけではありません。
冷気ダメージによって発生する「冷却」と「凍結」、雷ダメージで発生する「感電」についても同様に発生率の計算を最大ライフで行うようになっています。

更に、キャラクターのスピードが遅くなる「冷却」とヒットで受けるダメージ全てが最大1.5倍まで倍増する「感電」については、最大ライフとダメージ量の比率で効果の大小まで変動するのも大きなポイントになります。

キャラクターが完全に行動不能になる「凍結」については、最大ライフとダメージ量の比率によって効果時間が変動するようなっています。

これらの状態異常についても「スタン」同様、パッシブツリー上で耐性を上げることも可能です。
ですが、フラスコを使うことで比較的容易に対策が出来ること、完全耐性を得る手段がユニーク装備も含めて割と複数用意されていることから、パッシブツリー上ではそれほど強く意識する必要はないでしょう。

3.まとめ

パッシブツリー上には多種多様なスキルがあり、つい火力系のスキルばかりを取りに行きたくなるものです。

ですが、実際には上級者ほどパッシブツリーでは「最大ライフ」「エナジーシールド」「自動回復」「ブロック」「アーマー」「回避」「リーチ」といった耐久力関連のスキルをメインに取る傾向があります。

これは、言い方を変えると、

スキルポイントという有限なリソースを「火力」に割り振って、装備品やスキルジェムで「耐久力」を稼ぐよりも、
スキルポイントという有限なリソースを「耐久力」に割り振って、装備品やスキルジェムで「火力」を稼いだ方が効率が良い。

ということを意味しています。

パッシブツリーを伸ばしていく時はぜひこの事を意識してみましょう。

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