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君と同じ景色を見ていた 風の匂い 君の香は仄かな木蓮 聖者のような夜の波が行進する 砂地…
月陰に檸檬を 落とした 夜道に回る黄色 少し道に迷ったかな 川辺に映る月の元へ 時折月光…
秋空の陽気 歩みを少し 進めてみて 小さな白いトトロを もし あなたが お探しなら そち…
青いドーム型の容れ物に 白いユリの花々 夜光虫の淡い光が優しく纏う 曖昧な境界が歪な線を…
手に入らないくらいの 赤がある 深くて一定でなくて 生命ある巨視的な 太陽の黒点 内部で…
【scene 1】 ディーゼル機関車が進む 燻した銀の色 黒煙に 闇の また闇 甲冑も同様 …
誰も信じてないよ 甘美な言の葉も そう、嘘だとは言わないまでも 今一瞬だけのもの 言葉は生もの 心は 瞬間冷却して 冷蔵庫に仕舞うといい あなたは明日 愛の囁きを 違う子へ贈るでしょう わたしの心は 冷蔵庫を閉じてしまえば見えない 冷蔵庫は空っぽ 生かさず殺さずにした 心の置き場 傷んだら捨てればいい 大量に詰め込まれた 憐れな食品達と同じ 賞味期限だから 仕方がないって 大義名分があるでしょう わかってるよ 人任せに
魂があなたの側に行ったら 距離と地平線を越えて ウイルスも入り込めない 後ろからそっと…
そう 大人しく森にいる 水色のドレスで小鳥と歌う オーガンジーの 花と緑 揺れる 木漏れ…
花は悲しい ここにいたくない ここから見えない 逃げ出した闇夜 動けない あなたは すぐ…
君と僕との間に 永遠は見えるのかな 坂井泉水さん「永遠」より 澄んだ声と歌心 永遠は保証…
着慣れない真新しい着物に 金の刺繍の入った帯 桜と鶯色 春らしくてとても綺麗な着物 そ…
眠りにつく前 ふっ、とジャスミンが香った 白い花達が集まってお喋りしている 濃い葉の紳士…
賭けをした三夜目 今宵は何と 遊ぼうか 蓮の花咲く水辺に 横になり あなたを待とうか 月の碧い小石を探そうか 花びらが蝶に変わる羽化を 探ろうか 水は澄み 少しの間 痛みに滲みるけれど あなたの手が 救ってくれるなら 春寒の日の一興を