歴史上人物のキャラクター化について①

エリザベス第一世のキャラクター化について考察する。エリザベス第一世は、他の女性には白や黒の地味なドレスを着させ、自分だけ色鮮やかなドレスを着て目立とうとしたりと負けず嫌いな一面があった。また、愛情深い性格であるが故に裏切られると激しく怒る一面があった。さらに、当時は強国であったスペインとの戦いの際には、海賊行為で立ち向かうといった強い一面もあった。しかし、このようなエリザベス第一世を題材にした映画『エリザベス:ゴールデン・エイジ』では、エリザベス第一世のこれらの通説とは違うキャラクター設定であった。例えば、とても人と話すのが好きで、自分の家臣と楽しく会話する場面や、また、自分が女王であるために人々が本音を話さないので、相手の気持ちを汲み取り配慮する場面や、自分が暗殺されるかもしれないといった恐怖で臆病になって部屋に閉じこもる場面などから、誠実で思いやりがあり、繊細な人物としてキャラクター化されていた。

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