歴史上人物のキャラクター化について③

アドルフ・ヒトラーのキャラクター化について考察する。アドルフ・ヒトラーは、内向的で神経質であり、私生活に関しては非常に真面目であり、身近な人に対しては親切で禁欲的な偏った思想を持っていたというのが通説である。そして、アドルフ・ヒトラーを題材にした映画『帰ってきたヒトラー』では、2014年のベルリンにヒトラーが登場するというあり得ない設定で物語が始まる。しかし、2014年のヒトラーは、内向的ではなく、非常に外交的で街の人々にインタビューをして意見を聞いたりしている。また、私生活に関しても真面目ではなく、映画の撮影に積極的であったり、芸人としてたくさんのテレビ番組に登場していた。だが、周りの人には親切で確かに禁欲的で偏った思想を持っている場面が見受けられた。例えば、街頭インタビューで自分と意見が違うものに対しては激しく非難したり、自分のナチス政権時代に撲滅したはずのものが再び現れていたりするととても怒鳴りつけていた。このように、この映画はコメディー的要素が強いが、部分的に見ると、ヒトラーの性格を忠実に描いていたといえる。

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