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胃がんを早期に見つけるために...
胃がんは日本で一番多いがんです。
胃がんは、喫煙や塩分のとりすぎ、ピロリ菌の感染などが原因で発生します。思い当たることのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今日は、そんな誰もにとって無縁でない胃がんの検診についてのお話です。
胃がんは早期の段階では自覚症状が出ないことが多いにもかかわらず、進行すると半数以上の方が命を落とします。
2018年がんの死亡数が多い部位でも第3位となっています。
一方、もし早期に発見し、治療できれば、90%以上の方が完治する病気でもあります。
早期の段階のうちに、がんを発見できる時間はたった1~2年の間だけなので、定期的に検診することが必要なのです。
これからは、検診でどんな検査を受けるのか、ということに重きを置きながら書いていこうと思います。
検診は会社の検診、人間ドッグなど色々あると思いますが、今回は自治体が行っている誰でも受けることのできる検診についてのお話です。
胃がんの検診は、各市町区村で、50歳以上の方を対象に、2年に1回行われています。場所は、指定の病院であったり、公共の施設であったりと様々なので、お住まいの地域に問い合わせてみてください。
料金についても、地域によって異なりますが、多くが400円~2,000円で受けられます。詳細は各市町区村のHPや広報誌などを見てみてください!
内容は、主に内視鏡検査またはX線検査です。
X線検査はいわゆるレントゲンで、粘膜を見えやすいようにするために、バリウムと、胃を膨らませるために、発泡剤を飲んで撮影します。粘膜にバリウムをまんべんなく付着させるために、からだを回転させて検査します。
X線検査は、感度(病気を持っている人の中で、検査で正しく陽性という判定が出る確率)が、70~80%と非常に高く、死亡率を減少させることが証明されています。また、潰瘍やポリープなどを見つけることもあり、他の病気の予防に役立ちます。
X線検査のデメリットとしては、健康への影響はほとんどありませんが、放射線による被ばくのリスクがあります。また、バリウムを誤嚥してしまうことや、バリウムが長時間、腸の中にとどまることで便秘になったり、腸に穴が開いてしまったりすることがごくまれにあります。
内視鏡検査は、小型のカメラがついた細い管を鼻か口から入れて、食道、胃、十二指腸などをカメラで見るという検査です。検査前には、胃の中をきれいにする薬を飲みます。また、喉の奥に麻酔薬のスプレーをして、内視鏡を入れるときの苦痛を和らげます。
内視鏡検査のデメリットとしては、検査前に用いる薬によるアレルギー反応やショックのリスクがあります。また、咽頭や消化管が損傷したり、穴が開いたりすることがごくまれにあります。
内視鏡検査の感度も80%以上と非常に高く、がんがある場合、どこまで広がっているか、どの程度進行しているかも見ることができます。
ぜひ、一度お住まいの地域の胃がん検診について調べてみてください!
参考文献
国立がん研究センター
https://ganjoho.jp/public/cancer/stomach/index.html#a11
中山富雄(2019)『国立がん研究センターの正しいがん検診』,小学館
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