「U:X」完結から1ヶ月。連作短編のネット連載が発表されました。

完結から1ヶ月が経ちました。
SNS、アンケート、お手紙。色々な感想をありがとうございます。
賛否はあれ「ちゃんと終わった」という点では受け入れてもらえた
ようでなによりです。ようやくホッとできました。

「5」につながる物語という触れ込みで始まった「U:X」ですが
読んでくださった方はご承知のとおり「4」までのリィンバウムに
区切りをつけることこそが、都月にとっては大事な目的でした。
延々と同じシリーズを続ける停滞感への危惧も勿論ありましたが、
より大きかったのは業界全体の製作環境の変化によって、望まれる
形での新作ゲームはもう作れないだろうなと考えていたからです。

ドット絵。フルボイス。たくさんの召喚獣。差分充実のシナリオ。
羅列すると簡単ですが、どれも時間と人手とお金がかかります。
収支の厳格化が進む昨今、課金システムのない買い切り型の作品に
対して多大な投資はできないだろうとは思いますし、ローコストで
ハイリターンを考えるのは商売としては当然でもあります。
そこに対して物申すつもりはありません。

ただ、物書きとしては「満足できる環境で物語を見せたい」です。
ゲームでそれが難しいのなら別のやり方を探さなくてはならない。
外伝ならばと受注したお話がこちらの懇請を無視してナンバリング
化されてしまった時、その感覚は正しかったのだと痛感しました。

作品世界に対する都月なりの誠意と挑戦が「U:X」でした。
ゲームだからこその選択式キャストを、力技でオールスターとして
登場させて、省かれてきた物語をなるだけ網羅したつもりです。
配役への不満には頭を下げるしかないですが、これが都月にとって
一番しっくりくるものだったということだけは揺らぎません。
「U:X」というルートにおけるリインバウムの物語。
楽しんでもらえたのならば幸いです。

追伸―――書籍ではないですが、みなさんの応援のおかげで
個別EDをお披露目できそうです。続報をお待ちください。

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