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人生で初めてTENGAを使った男の記録

※このノートはPC用アダルトソフト『天使☆騒々 RE-BOOT!』の来海ルートのネタバレを含みます.予めご了承ください.

突然だが男性諸君は普段性処理をどのように行っているだろうか,もちろん恋人がいるなら二人で性行為に勤しむのが最も健全で一般的だろう.だが健やかな男性諸君ならわかってくれるはずだ

そういうことじゃないんだよ!!!! 

断言しよう,恋人がいるいないにかかわらずオナニーしない男なんて存在しないと.
恥じることはない,隠すことなんてないんだよ,人として当然の営みなんだ



いきなり自分の話になってしまうが,中高生時代の私は恋人もいなかったし正しいオナニーの知識もなかったのであまりよくない性処理をおこなっていたということに後々気づいたのだ.あまり良くないというのは,小学生とかでよくあるなんかチ〇コがこすれると気持ちいいんだけど!!みたいなやつだ.当時の私はこの程度の性知識だったのだ.
大学になり運よく恋人に恵まれた私は,当然そういった行為をする流れになったのだが,そこで自分の性知識のなさを呪うことになった.
結果としては相手がとてもいい人で丁寧にリードしてくれたおかげで私も少しずつ正しい知識と経験を得ることになったのだが,今考えても実に情けない限りである.
このように性に対する知識と経験を経て一皮むけた私は,いろいろあって独り身になった.
そして今,以前とは違い自慰行為に対して前向きになれた私は一人になってこう考えたのだ.
オナニーは日常生活に大きく関わる大事な営み,ならば恥ずかしがって適当に済ませようとするのは間違いである.より良い方法があるなら経験してみたい!!!

となれば、私がTENGAを手にしようとした事に関しても納得頂けるだろう


説明した通り自分も昔は性に関するあらゆるものに対してなんとなく偏見的な目を向けて遠ざけて生きてきた.
周りが卑猥な単語についての話をしている際にあえて知らないふりをしてみたり,誰々のことが好きだとかアイドルがかわいいだとか話している連中のことを恥ずかしい奴らだと思い話に混ざろうとしなかったり…今思うと実に幼稚であると感じるのだ.
下ネタを公の場で堂々と話す人間を是としているわけではない.ただ単に固定観念にとらわれて理解することを拒絶していた自分の視野の狭さを後悔しているのである.
だからこそ,今この場を借りて正々堂々と猥談をしようと決心したのだ.

この話は,そんな一人の男がTENGAという新たな境地へと足を踏み出した戦いの記録である.

前置きがとてつもなく長くなってしまったがご容赦ください,堅苦しい言い方も疲れたしここからは煩悩全開でゆるーく見ていただければ幸いです.


TENGAとの出会い

TENGAという名前を聞いたことがない人はほとんどいないだろう.もちろん俺だって名前自体はずっと前から知ってる.でも実際に買ったことがある人は結構少ないんじゃないかなと思っている.
お店で買うのなんて当然恥ずかしいし,ネットで買うにしても実家暮らしだと家族にばれる恐れもあるのでなかなかハードルの高い代物だ・・・
よく友達がふざけて買ってきたみたいな話を聞くが,実はあれが一番都合がいいのだというのはみんな共感してくれるのではないだろうか.
わざわざ自分で店に買いに行く必要がないし,見つかっても友達が買ってきただけだよっと誤魔化すことができる.おそらく友達に送られて一番うれしいプレゼントランキング堂々の1位はTENGAなんじゃないだろうか.少なくとも俺はうれしい.

みんなも大事な友達への送りものを探す際には,TENGAという可能性も一行の余地ありだぞ!!!

とはいえそんな都合よくTENGAを持ってやってくるサンタさんが来てくれるわけでもなし、他人からの入手を期待するのは分が悪かった。
なので今回はちゃんと自分で買ったんですけどね…

しかし完全に自力で手に入れたかというと,そうも言えない
TENGAを手に入れるために俺は,友達と酒の力を借りたのだ.

一人でエログッズを買うのと友達と一緒にエログッズを買うのでは,難易度に天と地ほどの差があるのは言うまでもないことだろう.
それに加えて今回は酒の力も拝借させていただいた.
酔った勢いで~”  ”友達とのノリで~” 
隙を生じぬごまかしの二段構えで俺は無事にTENGAを手に入れた!
ちなみに買ったのは一番オーソドックスと思われる赤い奴,たぶん誰しもが見たことがあるだろう,アレだ.
まあ初心者だしね,初めは変に冒険せず一番普通のものを経験しておいて損はないよね

今日ほど親友のありがたみを感じた日はない,みんなも友達は大事にしろよ



行為の事前準備

もちろんTENGAを買っただけではオナニーは始まらない,せっかく買ったんだからちゃんと準備しなきゃね.

そうなってくると一番悩むのはもちろん,”おかず”についてだろう
しかし俺はあらかじめ決めていたのでここは迷わなかった.始めてTENGAを使うならやっぱり・・・

エロゲーだよなぁ!!!!

もちろんだがTENGAを使わない普段のオナニーではいろいろな種類のおかずを使っている.AV,エロ漫画,エロゲー,Twitterで流れてくるなんかエロい人,etc…
今回その中でエロゲーが選ばれた一番の要因は,”個人的に一番本番に近い臨場感を得ることができるから” だ.
あらかじめ言っておくがほかのコンテンツを貶すような意図は決してないということを理解してほしい.
そのうえで,自分が実際に行為を行った時に一番近い気持ちになれたのがエロゲーだったのだ.
エロ漫画やエロ画像はとても手軽な分,感情が入るというよりは雑に気持ちよくなりたいときにちょうどいい存在だ.言うなればマックみたいな感じ.
AVは実際の行為の感覚を思い出すという点では一番優秀なのだが,やはり気持ちはあまり乗らない,これは生身の人間故の生々しさみたいなのを感じてしまうからかもしれない.あそこを舐めた後にキスとかしてると臭くないのかなとか思っちゃうのだ,別の媒体でもそんなシーンたくさんあるはずなのにAVだとどうしても気になっちゃう,なんでだろ.

結果行きついたのはエロゲーだ.付き合い始めたばかりの時特有のドキドキ感とか,行為一つ一つを丁寧に描いてるところなどが臨場感を引き立たせて気持ちが高ぶってくるのだ.そのうえで二次元というフィルターが生生しさをカットしていて本来の行為の時に感じる嫌な側面みたいなものを隠してくれる.まるで寿司みたいな感じだよね,ほら,新鮮なお刺身と生臭さを消してくれるワサビみたいなさ・・・



今回私が頂くのはゆずソフトさんの『天使☆騒々 RE-BOOT!』です

エロゲー業界では言わずと知れた最大手,ゆずソフトさんの最新作ですよ.バッケージ版はもちろん、FANZAでダウンロード版も好評発売中だぞ!
別にこのために買ったわけじゃないです,元から買ってたし何ならすでに一ルート分は進めていたのでちょうどいいと思いこの作品を選んだわけです.
物語のあらすじとしては,実は異世界の魔王の生まれ変わりとして現実世界に転生していた主人公の周りに天使やら異世界のお姫様やらが集まってきていちゃいちゃする.そんな感じのお話です.


メインヒロインである白雪乃愛ルートはすでにやっていたので今回は別の子のルートを選ぶことにしました.

メインヒロインの天使,堅物なしゃべり方と見た目のギャップがよかった



見た目的に一番好きなのはこの子なんだけどねぇ,この子妹キャラなんですわ…
リアル妹がいる身としては,このキャラとの恋愛に自己投影するのはさすがにはばかられるので今回は見送り

最近流行りのメスガキ構文をよく使う妹,ジト目がかわいい



星川かぐ耶の声優さんはエロゲーではおなじみの遥そらさん,もちろん嫌いなんてことはない.そんなことはないんだけど申し訳ないがどこかで見たことある感じの子だなという第一印象で新鮮味が薄かったので今回は見送り

異世界から来た魔族の国の姫,デカい



そこで今回選んだのはこの小雲雀来海ルートです.この子は一言でいえばオタクに優しいギャルみたいな感じのキャラ.ただ見た目の雰囲気が新鮮だったのと,ちょくちょく天然で下ネタぶっこんでくるときの恥ずかしがるリアクションがかわいくて惹かれました.

疑いようもなく顔がいい女,目が泳いでる時の立ち絵が好き


エロゲーをプレイしたことない方がいたら注意して欲しいのだが,この手のゲームはゲームを起動して即エロシーンという訳ではない,物にも寄るが各ヒロインのルートに入るまでの共通部分で3~7時間,各ヒロインのルートに入ってからHが始まるまでに1~2時間はかかるだろうということを覚えておいて欲しい.
そんなに時間がかかってちゃ抜けない!と思うだろうか,だが俺はただただ抜きに来た訳じゃないんだよ,むしろメインはキャラクターとの会話や世界観を楽しむものなのだ.
シナリオが重厚な作品の場合は小説さながらなテキストの読み応えと声優さんの演技,その他の多彩な演出も相まって他では味わえないような物語体験になることは間違いない.ものによってはゲームでしか表現出来ないようなギミックを仕込んでくる作品もあったりとエロ要素がある無いに関わらずシナリオゲームはとても楽しいので,今まで敬遠してた人は是非1度気になる作品を試しにやってみて欲しいと思う.

中にはエロシーンに特化した作品も存在するし,そうでなくとも既に攻略したルートに出てきたシーンであればギャラリーからHシーンだけ見るということも可能ではある.
当然これだって立派なエロゲーの嗜み方だがこれではエロ漫画等他の手軽に楽しめる媒体と変わらなくなってしまう,今回の趣旨には反するのでちゃんといちからやっていきますよ.

今回は既に1ルート攻略していたので共通部分は終了済み,個人ルートの冒頭から初めて初夜までは一気に駆け抜けたいから十分な時間が確保出来るタイミングを見計らってやっていくよ!


時間は夜の11時00分
俺がおっ始める頃にはみんな寝始めるだろうこのタイミングを待っていたんだ・・・
俺の部屋は布団を敷いている場所のすぐ隣にちゃぶ台サイズの机がありその上にPC用のモニターがある.
俺は布団に寝転びながらモニターアームに接続したモニターを自分の頭上に引き寄せて,布団の中で仰向けになりながらゲームがプレイ出来るような体勢を整える.
布団の中でその時を待つ俺の傍らには先日購入したTENGAが袋の中に入ってる、完璧だ・・・全ての準備が今完了した・・・作戦の実行に移ろう,



いざ本番

この手の作品で共通ルートから個人ルートに入ってすぐのタイミングで発生するのは,複数のヒロインの中から特定の一人と特別な関係へと発展していくきっかけとなるイベントだと相場は決まっている.
この作品でも例に漏れず,個人ルートに入ってすぐ本ルートのヒロインである来海が頻繁に主人公の家に入り浸る大義名分が生まれることになった.主人公の妹とゲームをするためというきっかけから始まり,主人公の中に眠る魔王としての前世の力と来海の前世の記憶が共鳴した結果,来海の前世の力も頻繁に発現するようになってしまって事件に巻き込まれていくというあまりにスムーズな導入には感動を覚えるほどの信頼感があった.

はいはい,こんな感じねーなんて思いながらいつも通りワクワクを募らせていた俺だったが,今日はいつもと違う点が一つだけある.

今日の俺はTENGAを持っているのだ,俺は今日,抜くためにここにやって来たんだ!!

いつもであればヒロインと主人公が少しずつ親密になりながら互いを意識し始めるこの部分が一番楽しくて好きなのだが,今日ばかりはどうしてもソワソワしてならない…

おい,こいつらいつになったらえっちするんだよ!!!

俺はと言えば,いつ始まってもいいように常に下半身をむき出しにしながら布団をかぶって,その傍らに常にTENGAを携帯しているんだぞ!

まあいいだろう…まだ導入だしね,そりゃいきなりおっ始められてもそれはそれで違うってなるわけだしね.
この流れで進んでいけば,この二人が初夜を迎えるのも時間の問題だろうと俺の長年の経験が告げていた.

しかし,一つだけ懸念点がある.実はこの主人公,物語の冒頭で一つ大きな欠点を背負うことになっていたのだ.

というのも,彼は今,“勃たない”らしい.

詳しい話は省くが強すぎる魔王の力を押さえ込んだ時の副作用みたいなものだとかなんとか言ってた.
他のルートではなんだかんだで解決して勃ったぜ!!となっていたので心配はいらないだろうが,少なくとも彼のこの問題が解決しない限りは二人が本懐を遂げることは物理的に不可能だろうということは予想できる.
他のルートをやっていた時は他人事だったので少し不遇な主人公の境遇を笑って楽しむ余裕があったが,いざ自分にも関わる問題となると笑ってもいられなくなって来た.
彼のためにも俺のためにも,彼のEDが早く治ってくれることを願うばかりである…


そんなこんなでイベントを進めていると,色々あって2人が(仮)の恋人になっていた.
これだけ聞くと意味が分からないだろうがまあ聞いてくれ,ここに至るまでの2人の葛藤はとても共感出来るものであり,その上で(仮)の恋人になると結論を出した際の2人の会話は実に上質であった.
大雑把にあらましを言えば,2人は前世からの繋がりがあり,しかも来海の前世であるスレイは主人公の前世である魔王に強烈な恋心を抱いていたということらしい.
前世の記憶を垣間見た来海は主人公のことを意識するようになってしまうが,これが自分の感情なのか前世の人格に引っ張られたものなのか結論が出せず主人公に対してどのような態度を取っていいのか葛藤すると言った具合である.

いや、めちゃくちゃ良くないか!?!?!?

前世が異世界の魔族という現実離れしたテーマから,自分の中に自分じゃない存在がいる異質感に戸惑い,自分とはなんなのかというリアリティのある葛藤を抱える,これは性癖すぎるぞ・・・

しかもこの葛藤を経た上での結論が素晴らしかった.
内なる欲求に流されて成り行きで付き合うことにしたり,自らの中にある異質感を拒絶して主人公と距離を置くといったハッキリとした結論を出すのではなく,主人公と一緒の時間を過ごして自分の感情に折り合いをつけていきたいという結論は,彼女なりに悩みに悩んだからこその考えなんだろうなということが痛いほど伝わってきた.

それに対しての主人公の返答もリアルだった.
突飛ながらも都合のいい展開にただ流されるではなく,お互いに後ろめたさを感じるような関係は後悔することになるという誠実な意見をしっかり示した上で,魅力的なヒロインに対する下心から来る葛藤を正直に打ち明け,両者に負い目があることを隠さずに打ち明けることでお互いに納得出来る形で関係を進めることを提案したのだ.

いやー良い!正しいとか正しくないとかではなく,この青さがいいんだよなぁ!!

マジでここ最近でぶっちぎりで刺さった会話シーンでした.ありがとうございます.

相当話が脱線した気がする,あれ,何をするのが目的だったっけ?


このあたりの話を進めてる頃はすっかり物語に熱中していて俺の邪なる欲望は也を潜めて布団ですやすやしていた.
しかし,この後の2人の湿度高めのイチャイチャが妙にリアリティーがあって,俺の内なる相棒は再び目覚めることになる.

いやもうね,甘酸っぱい思い出が掘り起こされるような気分になって胸が苦しくなっちゃったよほんと.
カフェに入って何をするでもなく手をずっと揉んでくるってなんだよ…なんでそんな”ありそう”な感じなんだよ…もっとベタベタな感じでもよかっただろうよ…しかも友達にからかわれながらも気を使われてる感じとかもさぁ…

しかもですよ,こいつら(仮)の恋人なのに彼女の部屋で二人きりですってよ,キャーこれはもう来ただろ,ついにアイツの出番きただろうよ!!!
案の定二人きりでいやらしい雰囲気になって,来海ちゃんもまんざらでもないみたいな空気を出し始めて,これは暗転からのしっとりBGM来るか…といったところでついに…



踏みとどまる主人公なのであった



いや,やらんのかい!!!!!


ここまで来てまだ勃たんのかい!こちとらずいぶん前からビンビンなんですけど!今か今かと待ちわびているんですけど!!!!!
過去一じれったい気持ちになったがここで俺だけ始めてしまうのは絶対に違う,俺はこの作品が好きだからこそ一番いいタイミングで始めたいんだよ…
この性欲と愛情の間で揺れ動く感じが奇しくも来海のことを大事に思っているからこそなあなあで行為をしたくない主人公とマッチしてとてつもないシンパシーを感じてしまったよ.

いやでもあと少しの辛抱だ,決着の時は近い,俺の中の欲望を静かに研ぎ澄ませながら,俺は彼らの物語を読み進めた…


程なくして,彼らは二回目のお部屋デートに興じていた.
今回もお決まりのドスケベアクシデントからのいやらしい雰囲気に…
しかもですよ,今回はなんと,キスし始めましたぜ!しかも結構がっつりしたやつですこれ,キャーあついねえ,こっちまで熱くなってきちゃうよ!
これは間違いない,だって仮だったはずの二人が互いを求め合ったんだよ,これはもうそういうことだろうよ!!!


しかし,勃たない主人公なのであった.


いや,やらんのかーーーい!!!!!!!!!!


おいおいこれは洒落になってないぞ,俺かれこれ二時間以上フルチンを布団に擦り付けることになってるんですけど,もうなんか先走り始めてるんですけど?????????

一応言っておくけどシナリオに文句は一切ないですほんとに,マジで没入できてめちゃくちゃ面白いです.だからこそオナニー目的できたのにこんなにずっと我慢できてるわけだしね.


その後,またひと悶着あった結果,主人公が来海を守るために決死の覚悟で魔王の力を開放し,その力を操ることに成功します.愛の力って素晴らしいですね.

なんか茶化した言い方になってしまったがこのシーンもほんとに素晴らしかった.今までお互いのことを心から愛しているといえるのかがわからないという迷いからの(仮)の関係だったのが,ここで本物になれたんじゃないかなって,俺は思いました.


お待たせしました,大きなピンチを乗り越え,今まで扱えなかった魔王の力を制御できるようになった今,ついに彼の秘められた力が目を覚ましたのだ!!!


全く,お前はいつも遅いんだよ!!!!


・・・いや,ほんとにね?

ここからはむしろ早すぎるくらいにことが進み始めた.
主人公を襲ったピンチの元凶を突き止めるためにほかの仲間たちは調査に出て家には主人公と来海の二人きり,山場を乗り越えた二人はそのまま主人公のお部屋へと消えていきましたとさ…


さあさあいよいよやってまいりましたこの時が! 
二人が部屋に入ったタイミングで俺もついにTENGAに手をかけ,挿入の準備に取り掛かった.

まず,TENGAの外側のフィルムをはがして捨てる.知ってましたか?TENGAのあの赤い奴ってあくまで外側のフィルムで,はがすとただの白いプラスチック容器みたいな感じなんだぜ,俺は初めて知りました.

そして先っぽについているシールをはがす.するとそこには小さな穴が開いていた.どうやらこの穴から空気が出入りすることで中の空気がしっかりと逃げて密着感を上げてくれるらしい.実によくできた商品だ.

そしてキャップを外し,挿入口といざご対面.考えれば当たり前だが入口の表面にもローションが塗ってありかなりぬるぬるしている.これが,TENGAか…歴史的な邂逅を遂げ俺の気分も否応なしに上がっていく.

これでいつでも始めることができる,俺はTENGAの入り口をここまで待ち続けた俺の忠犬にそっと添えながらその時を待った・・・



初めは,口からだった.



どうやら来海も俺と同じくらいにはじれったく思っていたのか,主人公が勃起を始めた途端にズボンを下ろし始めるというやんちゃプレイを見せていた.
そしていざご対面し,彼女の手が主人公のそれに触れたその瞬間ですよ,


こいつ,射精しやがった!!!!!!!


おいおいおいおいここまで人のことを待たせておいてそれはないんじゃないのかい君,いきなりズボンを下ろし始める来海ちゃんもずいぶんやんちゃだとは思っていたが,とんだやんちゃ坊やが隠れていたもんだねぇ.

なんかふざけたBGMも流れ出すし,え?こいつってこんなポンコツキャラだったか?
俺はあっけにとられて,今にも仕事を完遂しようといきり立っている右手のポチが行き場所を失っていたその時,それは始まったのだ.

来海は,主人公の果てたそれを愛おししそうに…以下略

今だ!!!!

正直かなり出鼻をくじかれた感はあるがここまで来たら俺も止まれなかった.彼女の口を想像,いや創造しながら思いのままに手を動かした・・・



正直,予想以上だった…

これに関してはいい意味でも,悪い意味でも.
俺は曲がりなりにも実際の行為の経験もあるし基本的にはその時の感覚との差を比較してしまう.その結果,本番よりいい面も悪い面も感じたってのが正直な感想だった.

感覚としては中というより口でするときの感覚に近かった.画面上で来海が主人公のを口で咥える姿を見ながら,実際に口でされた時の感覚を思い起こしながらするそれは,予想をはるかに超える衝撃を俺に与えた.

とにかく,吸い込む力と俺の出っ張りに引っかかる突起物の衝撃がすごかった.本物をはるかに超える力で躊躇なく出し入れされることによる快感は息ができなくなるほどだった.無意識に俺の腰が持ちあがりエビ反りみたいな体勢になる.よくエロ漫画とかで腰が抜けるみたいな表現があるじゃん,まさしくそれだ.逃げられない強烈な快感を押し付けられた感覚は,どちらかといえば全力でくすぐられたときに近い感覚だ,それを一番敏感な場所で一身に受けてるんだから,このままだと腰が砕けると思った.

快楽に耐えられなくなったおれは一度動きを止めて息を整える.画面では来海が二度目の射精を迎えた主人公の坊ちゃんを受け止めていた.
一方俺はというと射精だとかそういう話ではなくなっていた.あまりの衝撃に硬くなりすぎて,射精できるだけの通り道を確保できないほどに俺の発射口は緊張していたのだ.これが,悪い誤算だ.

まあ気持ち良ければなんでもいいんですよ,そんな細かいことどうでもよくなるくらいには,今のこの状況に興奮していた.

一度息を整えて冷静になったことで,画面上で繰り広げられている会話にも気が向くようになっていた.
来海ちゃんゴム準備してるじゃん,この世界の住人にしては倫理観ちゃんとしてんな…なんて考える余裕も出てきた.
正直さっきは二人の会話が何一つ入ってこなかったのでどんな流れになっているのかは推測するしかないが,とりあえず彼らはそのまま本番も始めるらしいことは分かった.

なるほど,ではこちらも抜かなければ無作法というもの…


彼らの挿入と同時に,こちらも二度目の挿入を開始した.
先ほどの反省を踏まえて,初めはゆっくり.
何も肉体的な感覚だけで気持ちよくなる必要なんてないんだ,二人の甘い会話や反応,それに応じて俺の無限の想像力で補正される脳内感覚,そのすべてを享受しながら,ゆっくりとその興奮を味わった.
うん,やっぱりさっきより気持ちいい.単純な快感の話ではなく,俺の中に広がる幸福感が,だ.先ほどは快感を自分の感情として処理する余裕すらなかったからな.

彼らの動きが激しくなるにつれて,こちらの動きも自然と激しさを増していった.
やはり激しい刺激は俺の体の制御を奪うほどの快感を俺に与えてくる.
今度は先ほどのように腰を持ってかれないように抑えようと力を込めていたら…

俺の腰が跳ねた

これまたアダルト作品でよく見る女性が興奮しすぎて体がビクンビクン痙攣す奴があるじゃないか,あれだ.
自分の身に起こった反応に驚きながらも,先ほどよりはこの状況を素直に受け入れられた.彼らがフィニッシュを迎えるころには,俺の体は指一つ動かせないほどに,弛緩していた.


しばらくはその状態のまま動かず,余韻を味わっていた.
大満足だ.何か大きな出来事を経験した後の充実感が,俺を包んでいた.
諸々の後処理を終えて時間を確認したときには,3時を過ぎていた.
全く,ずいぶん時間がかかったものだなぁ…
しかし,これだけじらされ,気持ちが高ぶっていたからこそ,忘れられないほどの経験ができたのかもしれないと考えるとよかったのかもしれないな.


俺の情事に付き合ってくれた二人の戦友をねぎらうために,しばらく放置されていたゲーム画面を確認する.
彼らも,初めての余韻を味わいながら寝ころんでいた.
「お疲れ様」 俺は心の中で彼らにそう告げ,切りのいいところまで読み進めようと彼らの会話を眺めていたら,来海がとんでもないことを言い出した.


「ナマでしちゃおっか」



いや,お前らどんだけえっちするんだよ!!!!!!!!


この二人には最初から最後まで振り回されっぱなしだったが,今の俺にはこの感覚が心地よかった…



反省と考察

ここからは,初めての経験を経て改めて思った感想や,これからにつながる反省を述べていこうかなと思う.

まずTENGAについて率直に思った感想は,まだまだこちら側の取り組み次第で色々な可能性がありそうだなということだ.
正直今回の経験がここまで鮮烈なものになったのは,TENGA以外の要因によるものも大きかったと思う.今回俺はTENGAのポテンシャルを完璧に発揮できたかと言われたら,全くそうは思えないのだ.

まず,前提として肝に銘じないといけないと感じたのは,TENGAはあくまで肉体的刺激を効率的に与えるためのものであってこれ一つですべてが完結するものではない,ということだ.
これは実際の性行為にも準ずることだろう.ただ入れただけで完璧に気持ちよくなって射精できると思っているなら大間違いだ.快感を得るのは神経が刺激を感知した際の肉体的反応と考えられるが,多くの人が想像する溺れるような感覚を得たり射精したりするためには,むしろ人間の本能や脳内物質,つまり精神的な要因による刺激が大きく関わっていると思う.
今回の俺はそれを失念していた.TENGAを入れただけで勝手に射精できてしまう夢のアイテムだと勘違いしていたのだ.

つまり,TENGAを使って射精したいなら,より自分の生殖本能を刺激する方法を模索するべきであるということだ.


自分の生殖本能を刺激するという点に着目したときに,今回のオナニーで足りていなかったと感じた内容をいくつか挙げていこう.

まずは,やはり人間を相手にしているという感覚の欠如だろうか.いやまあ人間を相手にしていないんだからそりゃそうなんだけども,
より人間を感じるための要素として欲しいと思ったのは,人肌のぬくもりだ.
TENGAを使っている時と人を相手にしている時の大きな違いとして,やはり温かさの差を感じた.TENGAを人肌程度に温めることができれば,より人間を相手にしている気分になれそうだ.
色々調べてみたところ,どうやら使用前に温かいお湯でTENGAを温めるのがおすすめらしい.しかもTENGAを温めるための専用の機械まで販売していることも分かった.人間の欲望の底知れなさを垣間見た瞬間だった.

他に挙げられる点としては,体勢だろうか.
今回は仰向けの体勢で行為を行ったので,体位としては騎乗位の際の体勢で行ったことになる.
しかし騎乗位と比べると,自分の体の上に載っている体重の感覚が足りないのだ.TENGAを相手にしているのだから,相手が主導的な体位を選んだのはナンセンスだったかもしれない.
もっとこちら側が主導的に動ける体位に準じた体勢で行った方がよかったかだろう.相手の体重の感覚がなくても成立するような,こちら側の体を押し付けるような方法を模索してみるのがいいかもしれない.
TENGAにしかないポテンシャルを生かすのならば,相手を厭わない少々乱暴な行為を想像するのも,理にかなっていたように思う.
あとはシンプルに個人の趣向もあるだろう.自分が一番興奮する体勢を探してよう!!


あとがき

今回の経験を経て,俺はTENGAのすばらしさを理解した.おそらくこれからも定期的にお世話になることになるだろう.
となればやることは山積みだ,今回とは違う種類のTENGAも試してみたいし,それ以外にも便利なグッズがまだまだあるかもしれない.

まだ見ぬ明日への期待に胸を膨らませながら,俺はここで筆を置くことにする.ここまで長々とした語りに付き合ってくれた方がいるのなら感謝の限りである.お互いに新たな一歩を踏み出そうじゃないか!!


さしあたっては・・・友人を買い物に誘うことから始めてみようと思う



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