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水彩風シャボン玉を作る

BOFXVII参加作で使用した水彩風シャボン玉の作り方です。

作成の手順

シャボン玉は表面に虹色の油膜が漂う幻想的なものです。油膜を水彩で表現するために以下の手順で作っています。

  1. 水彩素材を用意

  2. シャボン玉テクスチャを作成

  3. 膨らむアウトラインとコンポジット

シャボン玉の見え方の理屈はネット上に有用な解説が沢山あります。理屈を踏襲しつつ、多少無視しています。

水彩素材を用意

以下の3枚の素材を使っています。20年くらい前にコピー用紙に描いてスキャンして使い続けている素材ですが、アナログ素材を用意しなくてもRebelleを使えば手軽に高い自由度で作成できると思います。

後ほど極座標をかけるのでX座標方向にシームレスになるよう加工している

シャボン玉テクスチャを作成

After Effectsでコンポジットして作成します。
各水彩素材の色彩を調整しつつ、オフセットとタービュレントディスプレイスをかけて油膜の移動を意識したアニメーション効果を付けていきます。

1枚目の水彩素材にアニメを付けた結果
タービュレントディスプレイスは同じパラメータ指定で2重に掛けている


2枚目は縦スクロールと色調整のみ
3枚目は1枚目と同様に油膜をイメージしたアニメーションを付けている
波の向きが違う

上記、3枚のコンポジションを重ね合わせます。

2枚目の縦スクロール素材はうっすら乗せるだけ
コンポジット結果

極座標をかけます。継ぎ目が目立たないように、水彩素材はシームレスになるよう加工しています。

重ね合わせて微調整
ちょっとブラーかけたり
極座標した結果
きたない

輪郭色を加えつつ、色調を整えます。

Distance Gradationで輪郭と色調を調整
回転アニメも加えている
詳細パラメータ
色調補正の結果

バルジをかけて膨らませます。

中心の透明度をあげるとシャボン玉ぽくなります。

ぼかしたマスクで中心から外側への透明度を制御する

膨らむアウトラインとコンポジット

シャボン玉のテクスチャができたので、膨らませてみましょう。

中心から外側への透明度調整用マスクを作成し、再度調整を加えています。シャボン玉のモチーフに願望的な意味合いを込めているため、水彩色を強調して透明度低めに調整しています。

ぼかしで中心から外側への透明度を制御する
シャボン玉にマスク範囲を合わせる

膨らむアウトラインを別途描きます。

ふにゃふにゃ

描いたアウトラインよりマスク素材も作っておきます。

ふわふわ

さらにハイライト素材も描いておきます。

ひらひら

コンポジットします。
ポスタリゼーション時間で12fpsに調整しています。

シャボン玉テクスチャのスケールアニメも付けて、膨らます

完成です。

みんなも手描きシャボン玉を作ろう

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