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パイロットになりたかった。

こんにちは。日本ハンドボールリーグ(以下JHL)に所属するトヨタ紡織九州レッドトルネードのマスコット、「レットルくん」です。
(Twitter→@rettorkun)


あと数か月もすれば、春になる。
桜が咲き、新入生、新社員の人たちは新しい環境に飛び込むことになる。

新しい制服に身を包み、新しい仲間と出会い、新しい人生がスタートする。
きっとみんな、期待と不安に、胸をふくらませるのだろう。


僕の子供の頃の夢は、パイロットだった。


カッコいい制服を着て、スーツケースを転がしならカツカツと空港を闊歩する。管制塔の人に「ラジャー、テイクオフかもーんぬ!」とか言いながら、たくさんの人の夢や希望を乗せて、僕の操縦で機体は大空に向かって飛び立っていく。乗客は窓の外に輝く美しい景色を見て、これから始まる旅に胸を躍らせ、キラキラした笑顔を浮かべる―――
そんな夢を描いていた。


それがどうだ。


気が付けば、僕は赤いマスコットになっていた。

ちなみに僕は「将来マスコットになりたいです!」と言ったことは、一度もない。そもそもそんな子供はいない。


子供の時の僕が今の僕を見たら、


「…何で赤いんだよ」


とか言われるのだろうか。

だけど、僕は子供の頃の僕に言いたい。
「これはお前のせいだ」と。
「お前と、その後に続くお前たちのせいだ」と言ってやるのだ。


僕の好きな話の中に、「点と点をつなぐ話」がある。
Appleの創設者のスティーブ・ジョブズが、スタンフォード大学の卒業生に語った話だ。

要約すると、「将来を予想して点と点をつなぐことはできない。後々振り返った時にしか、点と点は繋がらない。今やっていることが、将来、自身の役に立つ(点と点がつながる)と信じて取り組みなさい。」という主旨である。


僕はこの話が大好きだ。
勇気が出る。

言わずもがな、結果を出すためには努力が必要で、目標が大きくなればなるほど、やりたくないことと向き合う時間は多くなる。

誰に褒められる事もなく、ただひたすらに孤独な作業を繰り返していると、

「こんなことをやって何になるのか」
「この努力は本当に実を結ぶのか」

というネガティブな感情が押し寄せる。
そんな時、僕はジョブズのこの話を思い出す。


きっと、頑張るというのは「根性」ではなくて、希望を持てるかどうかなんだと思う。


パイロットになりたかった幼少期から今日まで、僕にも当然色んな事があった。紆余曲折だらけ。成功したり、挫折したり。

だけど結局、良くも悪くも、全ては「あの出会いがなかったら今の僕は無かった」「あの出来事がなかったら今の僕は無かった」というところに落ち着いている。僕はパイロットにはなっていないけど、それを悲しいことだとは思っていない。

僕らはその時に出会った映画や漫画、出会った人なんかの影響を受けながら成長していくものなのだろうし、そうやって紡いだ物語が最終的にその人の「人生」となっていくのだと思う。

だけど、「あれがターニングポイントだったよね」と言えるのは、常に「その時」じゃない。良くも悪くも後になってしか分からない、絶対に。

それを、次のステージに上がろうと頑張っている若い世代には伝えたい。


未来への可能性を自分で閉ざしちゃいけないよ。


僕だってこれから先どうなるか分からないけれど、僕は「今頑張っている事が、いつか全部が繋がって線になる」と信じて、今日も頑張っている。

みんなも、今やるべきことに集中して、頑張ってください。
僕も頑張ります。

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