27. わたしのうみ

海、海、わたしの海
わたしを隠しておくれよ
わたしを癒しておくれよ

海、海、わたしの海
思いを水に溶かしておくれよ
何も言いたくないんだ

海、海、わたしの海
寄り添って歌ってくれよ
わたしも歌うから

海、海、わたしの海
もう許してくれ
わたしは弱いままでいい

海、海、わたしの海
甘えるなと首をしめろよ
それで構わないから

海、海、わたしの海
わたしが傷つけばいいわ
人に刃を向けるくらいなら

海、海、わたしの海
大声で泣いても
涙も声も水にとける

海、海、わたしの海

わたしのうみ
わたしのうみ

いいんだ、いいんだわたしは
弱いままでいい
ダメなままでいい

もう望まれるままのいい子では
いい子で価値のあるわたしでは

明るく笑うわたしでは
いられないとしても

わたしが唯一わたしなのならば
せめて弱さに言葉をのせて
ここにいてもいいと
認められる形に変えて

海、海、わたしの海
言葉を吐きます
言葉をうみます

海、海、わたしのうみ

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