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後悔は未来への推進力

私は後悔の多き人生を歩んできた。
今でこそそこそこ順調な日々を過ごしているが、身に堪える思いはけっこうしてきている。
今日はそんな話。

幼少期に感じたものは皆、「なんでこんなことやったんだ」という後悔である。
いけないとわかっていたのに、怒られるとわかっていたのにそれをやり親にぶん殴られる、という経験を幾度となくしてきた。
ちょいと学業が良かったのが不幸して、大人を見定めていると揶揄されたこともあったが、それ抜きにしてもまあタチの悪いクソガキだったと思う。

それが最近、後悔の方向性が変わってきた。
「やらなかった」後悔である。
自分自身に勝手に落とし所を作って、妥協点だけは一人前に見つけ出そうとするのだ。
目標を立てて継続的に取り組む集中力や、本質まで見極める洞察力、考えたことを多様な方法で伝える表現力が圧倒的に不足しているので、最後までやりきらずに妥協してしまうのである。長きに渡る受験勉強や就活に精を出したわけでもなければ、本をたくさん読んで知識を蓄えたり思考を鍛えたりしたわけでもないし、絵なんて模写すらしたことない。全てを感覚だけに頼ってきた怠惰な人生を送ってきたのだ。今年2○歳になるのに何もしてこなくて何の力も身についていない自分が正直惨めで仕方ない。どうして何もしてこなかったんだろうか。

そんな自分の怠惰さに最も後悔した出来事がある。
ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 2nd Live Tour 〜Blooming with ○○○〜 千葉公演に現地参加した時の話である。

私がラブライブに興味を持ったのは異次元フェスの後から。蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブについても同時期に知り、ユニット甲子園でハマったという流れなのだが、この間3ヶ月。異次元フェスが終わった後からすぐ見ていればなぁと思わなくもない。
(まあ、異次元フェスのあとは虹ヶ咲にハマったわけだが、それはそれで楽しいので後悔というレベルには達してない。)

というバックグラウンドはさておき、ライブ中盤の山場で披露された『LINK to the FUTURE』にてそれは起こった。巨大な垂れ幕に過去の映像が投下され、幕が落ちたら衣装替えしたキャストが歌っているという、12月のFes×LIVEをこれ以上なく再現した最高のシーン。周りの観客は印象深い演出の再来に歓喜し胸躍らせた瞬間であった。

これが
こうなって
こう!

会場が感動に包まれるそんな中私は──────
こんな演出あるんだーとぽかんとしていた。

…そう。何を隠そうこの男、、、
12月のFes×LIVEが未視聴だったのである。

…なんで?

なんで??????

なんで!?!?!?!?!?!?!?!?!?

マジでなんで見てなかったの???????
自分でもわからない。時間はあったはずなのに。

考えうるのは、3月の蓮華祭までにストーリーをとりあえず全部見終えた達成感に浸ってしまい、Fes×LIVEは後で見ればいいやという杜撰な妥協をしてしまったせいである。
「ライブだけは全力で臨みたい」と日頃から言っている自分としては、最大級の失態である。

あの晩、すごいライブを見たという感動の裏にこうした悶々とした気持ちがあって、あまり眠れなかったのを覚えている。
今の気持ちはまさしくこれだ。


最近いろいろなアニメコンテンツのライブに初参戦したり、日常生活でもそれまでやってこなかったor昔やってたけどやめてしまったことに取り組み始めたりしている。その度に感じる「もっと早く出会っていればなぁ」「どうして食わず嫌いしてきたんだろう」「なんでやめちゃったんだろう」という後悔。それまでの日々も彩りに溢れて充実していたので決して無駄だったと思うわけではないが、言い訳してきた自分に落とし前は付けられようもない。

───時間は進む一方だから振り返っても仕方がない

そういう先人もいる。確かにそうだ。それでも私にとって1番の推進力はやはり後悔なのである。楽しみを1つ見出すのにいちいち負の感情を抱かなきゃいけないのははっきりいってコスパ最悪だが、きっかけがなければ動けない自分にとって、その後悔こそが自分を叱責するムチであり、「もっと知りたい」「もっと楽しみたいと」いう「もっと」を生み出し前に押し進めるエンジンなのだ。気合い入れてこんちくしょうである。
そのためにも、まずは欠落している力を少しずつ身につけていこうと思う。毎日継続して何かをやるということでたとえば毎日30秒プランクしたり(筋トレもしたいので)、思考力や語彙力を磨くために苦手な読書だってやろうと思う。最近の時事問題を題材にした文庫本やガラに合わない恋愛小説だっていいだろう。少しずつでもいい。とにかく、やってみる。なんだってやっちゃえば楽しい。いまを頑張ることが楽しいんだから。後悔だけが大きくなってしまう。そんなのごめんだ。いつか、大逆転しちゃうもんね。

この先もきっと後悔はすると思う。
その度にそれ以上の楽しみを見いだせるなら、私はその道を歩み続ける。

遠回りしてでも、最後には笑っていたい。