海賊版サイト　中国で摘発

海賊版とは

海賊版とは、映画やアニメや動画作品などを、制作者（著作権者）に無断で違法アップロードをし、本来有料である作品などを無料で配信しているサイトのことを言います。
無料で見れるため多くのアクセスがあり、サイトの広告も多くの人のアクセスがあるため、これによる広告収入で運営者は違法に儲けています。

B9GOOD

今回摘発（逮捕）されたのは「B9GOOD」を運営していた中国に住む男女4人です。
「B9GOOD」は、日本向けのアニメの最大規模の海賊版サイトです。2008年に開設され、日本アニメを中心に無断で配信されていて、2021年2月〜2023年2月の2年間のアクセスは3億回以上で、そのうち約95%は日本からでした。
広告収入として、これまでに少なくとも600万元（約1億2000万円）は得ていたとみられています。

摘発（逮捕）までの経緯

映画やアニメの海賊版対策を行う日本の団体である「コンテンツ海外流通促進機構」（CODA）が、東宝、東映アニメーション、NHKなど映像大手6社からの要請を受け、2022年9月に中国の公安当局に告発しました。これによって、B9GOODを運営したなどとして、中国公安当局が中国在住の男女4人を摘発しました。
サイトも2023年3月27日に閉鎖されました。

海外の違法サイトが減ることを願って

CODAからの告発で、中国の海賊版サイトの運営社が摘発されたのは今回が初めてです。
映画やアニメだけでなく、マンガ、そしてAVにおいても海賊版のサイトは数多くあり、そのほとんどが海外に拠点を置いています。日本側の要請で海賊版の運営社が逮捕されることはとても珍しく、ほとんどの場合は運営社もサイトも野放し（そのまま）といった状態です。
無断で動画が拡散され、こちらから何か働きかけをしない限り、無料動画が配信され続けるという今のネット社会は、決して正常な状態ではありません。
制作者や出演者本人の承諾なしに、有料で見るべき動画が、無料で見れてしまうという状態は、本来あってはならないことです。
今回の摘発、サイトの閉鎖をきっかけに、海外の違法サイト、海賊版のサイトが減っていくことを切に願います。