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官能小説 ちょいテク講座 part 1

 みなさん、はじめまして。

 このnoteをお開き頂き、まずは感謝を申し上げます。

 ワタクシは以前、ノクターンノベルズにて13話ほどで1200点ほどを稼いだお話を上げていた官能小説書きの端くれでございます。

 このnoteをお開きになった貴方様は、心中に根付く熱いパトスが官能小説を書こうと心を突き動かし、自分の好きなジャンルで書き始めたはいいものの、いざ書き始めてみると、

「あれ?あの表現って、どうやってかけばいいんだ?」とか、
「ここの表現が・・・・・・想像してるのとなんか違うんだよな…」と、
お悩みになられているのではないかとお察しするところなのですが…

 そんな貴方様にぜひ、知ってほしいテクニックをご紹介していこうというのがこの記事の目的でございます。

 ワタクシの想い、それはこの世がもっと官能小説で満たされてほしいというもの。

『官能小説、それは人間の3大欲求の一つ『性欲』によって綴られる、文字によって形作られた究極的美術品である』と、ワタクシは考えているのです。

 であるからして、官能小説を書きたいという熱い思いを、ぜひ!ぜひとも!作品に昇華させていただきたいのです!

 作品にできずに投げ出してしまうのはもったいないのです!!

 と、熱くなってしまいました。それでは、今回のテーマ!

『とりあえず書き出しが分からん』

 これです。わかります。よくわかります。

「頭の中ではこんな作品が書きたい!」というイメージがあるはずなのに、書き出しからどう書けばいいかわからない。

 これは官能小説でなくともあるかと思うのですが、特に官能小説では、

『書き出しこそ官能表現の最大の要である』と、言えるのです。

 例えば、例えばです。

【俺は庄司!男女比1:100000の世界に転生したラッキーボーイ!!今日も町中の女を犯しまくってやるぜ!!!】

 なんて書き出しではどうでしょう、どれだけテンプレをなぞっていても官能小説に必要な情緒というものが欠落していると思いませんか。

 また、ここから次の展開につなげていっても最初のインパクトが大きすぎて、本番のところでいまいち盛り上がりに欠けてしまう…そんな事態になりかねません。

他にも、例えば『囚われの女騎士―ゴブリンの調教―』という短編小説があったとして、

【私はパルリア王国のルナマリア竜騎兵団を統べる団長のエマ。ゲンナディの森で亜人族のゲルデゥスが率いる・・・・・・】

 このように固有名詞が多い上にやたら解説の長い書き出しであったら…これではタイトルに期待して露出した読者の下腹部が冷えきってしまいます。

 このように官能小説は書き出しが命!

 書き出しを制する官能小説化は、読み手のジョイスティックを制するも同然な訳であります!

 さて、ではベストな書き出し…とまでは言わずとも、
【優良】~【可】判定(60点以上)の書き出しを書くにはどうすればよいでしょう…?

 まずは少し考えてみてください…

 どうでしょうか?

 まあ、難しいでしょう。ええ。ここで、今回のちょいテク!!

【官能小説の書き出しには、五感を入れろ!!!】 

 これです。官能小説で大切なことは『鮮明なイメージをさせること』

 五感の中でも、特に視覚の説明、容姿に関する説明が最もいいでしょう。イメージが一気に膨らみます。

 1つ目の悪い例を校正するなら

【「おはよう庄司ちゃん」
 「あっ、おはようお兄ちゃん」
  元の世界ではアイドルでもおかしくないレベルの容姿を持った美少女  の母さんと妹が俺に挨拶してくる。
  この世界は男女比1:100の世界。俺はこの世界でセックスし放題だ】

 このように、まず最初の時点で聴覚と視覚が補完されました。一気にイメージが膨らんだのではないでしょうか。

 また、勢いを無くしたことで情緒が生まれ、これからの展開が膨らんでいくであろうイメージができます。

2つ目の校正に行きましょう。

【 暗い洞窟の中にビキニアーマーを着た紫髪で碧眼の、非常に容姿の整っ た美女が縛り付けられている。
  彼女はエマ。王国の竜騎兵団を統べる女騎士である。周囲ではゴブリン が下卑た声をあげながら、彼女の花のような匂いを嗅いでいる。】

 といった具合でまずは3人称にし、長ったらしい説明を省くことで、五感がより鮮明に入ってきます。

 これならここからの展開がある程度予想がつき、読者のジョイスティックも熱くなります。

 このように、五感が入るだけで一気に読みやすさ、これからの展開への期待が格段に改善されます。

 まずは、このような書き出しをしてみるのはどうでしょうか。

 それでは第一回はここまで。

 これからも不定期で講座を出せればと思います。

 ただ、飽き性で目移りしやすい性格なので第一回で終わるかもしれません。そのときは申し訳ありません。

 ではまた次回!

 よい官能小説ライフを!

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