見出し画像

旧ジャニーズ事務所の危機管理対応に対する郷原弁護士の批判を掘り下げてみた

こんにちは!しおみんです。
昨年、世間に衝撃が走った旧ジャニーズ事務所の創業者のジャニー喜多川氏による性加害問題。

私も経営陣の記者会見に注目していたのですが(じつはスト担です…💎)この記者会見の問題点や危機管理対応などについて、郷原信郎さんという方が書いた批判記事が気になったので深掘りしてみました!

郷原信郎さんが旧ジャニーズ事務所の記者会見を批判した理由とは

郷原信郎さんは、元検事であり現役の弁護士。そして、郷原総合コンプライアンス法律事務所の代表を務める人物です。

コンプライアンスの専門家である郷原信郎さんがYahoo!ニュースに寄稿した記事から旧ジャニーズ事務所の記者会見についてまとめてみました。

9月7日の1回目の会見でジャニーズ事務所の社名を維持する方針などを公表したが、全く評価されず、スポンサー企業の契約打ち切りなどにつながったことを受け、10月2日に2回目の記者会見を開いて、ジャニーズ事務所の社名を「株式会社SMILE-UP.」と変更し、被害者への賠償を終えたら廃業すること、従前の業務を引き継ぐ新会社を設立することなどを発表し、今回の問題への対応方針を抜本的に改めて再出発をアピールしようとしたが、会見は、質問者の指名をめぐって大荒れとなった。そして、翌日のNHKの報道で、特定の記者を指名しないようにする「NGリスト」が作成されていたことが明らかになり記者会見での対応自体が大きな批判を浴び、それ自体が一つの「不祥事」となった。

引用元

確かに1回目の会見については個人的にはとてもモヤモヤ感がありました😣
2回目の会見では、被害者の心情や世論を汲んだ内容だったといえるものの、質疑応答において指名しない記者が記載された「NGリスト」の存在が明らかになり、連日ワイドショーやネットの話題に。

旧ジャニーズ事務所は、記者会見の運営を担当したコンサルティング会社が作成や共有したものであり、事務所としては一切関与していないとしています。

しかしながら、事務所にとって不利となる質問や答えられない質問を避けているとも捉えられ、被害者に対して「不誠実」だという印象を与えてしまったのかもしれません。

また、郷原信郎さんは記者会見に同席した関係者についても批判をしています。

最近、企業の不祥事対応で、大手法律事務所の弁護士チームが危機対応に関わることが多くなったが、今回の記者会見には、東山紀之社長、井ノ原快彦副社長とともに、木目田裕弁護士らが会見者として登壇し、記者の質問に答えるなど前面に出て対応した。その記者会見という危機対応の場で新たな不祥事が発生したことは、企業の危機対応への弁護士の関与の在り方が問われる事態だと言えよう。

引用元

記者会見において、ジャニー氏による性加害問題という国際的にも大きな批判を受けている不祥事企業として、説明責任を果たそうとする姿勢が欠けていたと批判されていることである。
木目田弁護士は、2回の会見に同席して記者に説明するなどし、そのような方針や、記者会見対応に法的・コンプライアンス的に問題がないことにお墨付きを与えた形になった。
これらの点について、企業不祥事の危機対応に関わる弁護士の対応の在り方が問題
となる。

引用元

危機管理業務等の弁護士業務で発揮してきた木目田弁護士だが、本件の対応では、前社長のジュリー藤島氏の意向と利益に沿うことを優先したこと、それに対する批判をかわそうとする対応に終始したことが、結果的に危機対応の失敗を招いたように思える。

引用元

旧ジャニーズ事務所の記者会見に同席した木目田弁護士とは…?


郷原信郎さんは記者会見に同席した、木目田 裕(きめだ・ひろし)弁護士について記事内で何度か名前を出しています。

木目田弁護士の経歴は以下のとおりです。

1993 - 2002検事 
1997 - 1998 東京地方検察庁特別捜査部 
1998 - 1999  Notre Dame Law School (米国) 客員研究員 
1999 - 2001 法務省刑事局付(総務課・刑事課担当) 
2001 - 2002 金融庁総務企画局企画課 課長補佐 
2002 -当事務所入所
2005 - 2013桐蔭横浜大学大学院法務研究科 客員教授 
2005 - 2015 株式会社大庄 社外取締役
2006 - 2013 読売新聞東京本社 公益通報窓口 
2007 - 楽天証券株式会社 社外取締役 
2007 - 2009 楽天証券ホールディングス株式会社 社外取締役 
2011 -株式会社アドバンスクリエイト 社外取締役 
2013 -読売新聞グループ本社 公益通報窓口 
2015 経済産業省「外国公務員贈賄の防止に関する研究会」 委員 
2019 -株式会社小糸製作所 社外監査役 
2021 経済産業省「貿易保険の在り方に関する懇談会」 メンバー 
2022 - 2024楽天証券ホールディングス株式会社 社外取締役

引用元

現在は、西村あさひ法律事務所に所属しており、危機管理分野のパイオニアとして実務を牽引。

弁護だけでなく、主要企業の不正調査や第三者委員会、調査委員会の委員を務めるなど、多彩な実績と経験を持つ弁護士さんです。

2024年3月にニューズレターで誹謗中傷の被害を告白

木目田弁護士が所属する西村あさひ法律事務所は、定期的にニューズレターを配信しており、2024年3月22日には「誹謗中傷等に対する対策について」というPDFを掲載しています。

そのPDFには、以下のように記載されています。

「私は弁護士として誹謗中傷への対応を企業や個人にアドバイスしてきました。
また、私自身も特定の人物から執拗な誹謗中傷や個人攻撃を受けています。

社会では、そうした誹謗中傷や個人攻撃に晒された方が自死に追い込まれるなど、大変不幸な結果が現に起きています。それにもかかわらず、誹謗中傷は止みません」
(執筆者:木目田 裕)

引用元

木目田弁護士が特定の人物から誹謗中傷をされ、困惑していることがわかります。

誹謗中傷されたとされる相手は…?

このニューズレターでは、木目田弁護士を誹謗中傷した相手の実名は記載されていません。

しかしながら、郷原信郎さんがyahoo!ニュースに寄稿した記事において、名指しで批判されていることは明らかです。

郷原信郎さんはSNSも運用しており、YouTubeチャンネルの登録者数は6万人、Xのフォロワーは120万人と、とても影響力のある人物。

真相はわかりませんが、記事での批判をきっかけに一般の方からの誹謗中傷も増えているのではないかと推測できます

旧ジャニーズ事務所の問題では、その対応への批判がクローズアップされがちです。しかし、それらの批判や誹謗中傷の中には、人格攻撃に終止したり、二次被害をもたらすものがあるのは、残念でなりません。被害者への補償や所属タレントの再起の道を正しい方向に導く議論であって欲しいものです。

まとめ

木目田弁護士がいうとおり、誹謗中傷や個人攻撃に晒された方が自死に追い込まれるケースは少なくありません。

特に著名人の発言による影響は計り知れないので、特定の人物を批判することはあまり良いことではないかもしれませんね😢

SNSが幅広い世代に浸透している昨今、自分がいつネットの誹謗中傷被害に遭うかわかりません。

木目田弁護士のニューズレターには誹謗中傷の対策方法について記載されているので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

▽ニューズレターはこちら
https://www.nishimura.com/sites/default/files/newsletters/file/corporate_crisis_management_240322_ja.pdf


それでは~!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?