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「世界の閲覧権限をもらえたら」の話


皆様からの温かいコメントで承認欲求が満たされすぎて
溺れ死にそうなれれみーみです。

まずは読んで頂きましてありがとうございました。
本記事はネタバレまではいかないかもですが、踏み込んだ内容の話もありますので、まだ見てないよって方は先に本編を読んで頂けますと幸いでございます。(ただ気軽に読めるページ数と内容ではないかもしれません)

そしたら本題へ




なぜ探偵推理もの?

去年の秋にグランシュライデというイベントに合わせて「Empty bird」という漫画を作ったのですが、バトル系の話は表現的にAIではかなり難しく(できないことはないですが難しい)ちょっと微妙な表現になったのが反省点でした。

何がおきてるかよくわからんEmpty bird

AI生成では複雑な要素の組み合わせが難しく、例えば

・剣を振っている女の子

・やられているモンスター

この2つの絵はそれぞれ個別に出すことはそこまで難しくはありませんが、「女の子に剣で斬られているモンスター」
という絵を出すのはかなり難しいです。

別々に出して合成したりすればなんとかなりますが、それでも構図がフィットするように、かつ見栄え良く表現するのは本当に大変。

ということから、バトルが見せ場ではない会話主体の話ならもっと漫画として見れるようになるのかなと考えました。
(端的に言えば面倒くさいバトルから逃げたのです)

会話が主体の話と言えば、日常系とか、ラブコメとか色々とありますが、舌戦とか推理モノが好きということもあり、やりたいなと思い立ったわけです。

会話がメインなら顔のアップ主体でもなんとかなる




構想と漫画制作のきっかけ

前項をぼんやりと考えていたのはきっと今年の正月くらい。
皆さんがそろそろ胸焼けしているほど溢れ返った世の中の異世界転生系のお話を割と好き好んで見ているれれみーみは自分でも異世界転生もの作ってみたいなぁと思っていました。

・主人公が無双するお話は結局バトルになるし、オリジナリティもなくなりそう
・ゲームっぽい世界に行くのであれば主人公はゲームの中身を知っているからこそのアドが欲しい

ということで、データベースを操る話がいいなぁと、本当にふわふわと考えてました。

でもれれみーみは本当にダメなので、過去に小説を書こうかなと思い立っては辞め、ゲーム作ろうかなと2割くらい作っては面倒くさくなって放り投げ、まともに何かやり切る事が本当にできない飽きっぽい性格の為、無理だろうなと思ってました。

ただ、なんか作りたい気持ちがモヤモヤとしてたので、Twitterに書き込んだのです。

戯言ぽすと

そこに、おそらくは悪ノリでAI漫画の大先生である方からリプが飛んできまして「もうヤるしかねぇ!」とフリには乗るの精神で制作を初めてしまいました。(このリプがなかったら本当にやってない)




プロット制作と世界観設定

とりあえずプロットと同時に世界観設定をメモ帳代わりのスプレッドシートにガリガリ書きました。
導入部分は主人公が転生するキッカケと、そもそもデータベースやSQLの知識があるんだよって説明とかやらなきゃなぁとか。
で、とりあえず転生する所まで書いてから本原稿に入る(←!?)

導入部分は動かないだろっと思ってその週には導入のシーンが出来ました。それからお話のメインである本筋と世界観の設定、データベースの設計をします。

最終的にはプロットが9000文字弱、世界観は25000文字くらい書きました。この殆どは本編では明かしてませんが、世界がどう出来たとか、どういうルールで運営されているかとか、国の情勢がどうだとか、種族の種類とかもう色々です。

例えばこの世界で初めて登録されたID1番の人物は、「神」の種族であり、その神様は現在においても国民に宗教的な崇拝をされているとか…。

ID1番のデア君
(全く説明してない設定でもこういう所にちょっとずつ入ってたり)


一番面倒なのは時系列の整理。
データベースを設計するので、「何年の何月何日、何時何分何秒」に何があったかを書き出しました。
もちろん適当でいいところは乱数で(特に秒)

一応見せる事もあるので、矛盾がないようにタイムラインを作るのが大変だった

全ての登場人物のデータを作っていたので、出てきたキャラは全員分データ登録しました。
種族タイプも全く説明してませんが全種族分一応採番だけした()

なんで母親のメアと娘のルアで種族タイプが違うかというと、娘は人間とのハーフなので混血としてtypeIDが違ったり。

娘のルアのrace_idが28(ハーフエルフ)
母のrace_idが8(純血エルフ)

読者にはガチでどうでもいい所なんですけど、こういうの考えるのが好きなだけです。

変な設定ばっかり凝る




実質的な制作期間

前述の通り4月の頭くらいにノリでスタートしましたが、中旬から後半にかけて仕事が忙しすぎて全く触ってなかったので、GWの長期連休で出来るだけやらないと完走なんてできない量のプロットになってしまいました。
実質作業できたのは8日間だったのですが、この時点で作ってたページが20Pくらい(シスイ君がリエルに捕まったくらい)で全体プロットの3%くらい。
導入の所にページ使いまくったのを加味しても、どう考えても200ページは超えるの計算になって、我武者羅にやるっきゃないモード。

とりあえず一日の目標は25ページでスタート。
1ページにコマ数が少ないこともあり、早ければ15分で1ページ作れますが、ややこしい表現や、DB登録が足りなかったところで時間がかかる。結局20ページも作れない日もあって、やばいやばい状態。

まっずい…終わらん


疲労が溜まった所で味変として表紙を作ろう!とした所で、文字入れが全然格好良くできない。(今まで作った本も、本当にそのあたりのセンスは終わってる)
数時間格闘したあと、諦めてinoue先生に全力お願いしたら、たった1日でほぼ完成形の表紙が帯つきで送られてきました。
めちゃくちゃ素敵に大変身した表紙を見て、やる気スイッチ入りました。

神が表紙を作ってくれた…

そこから30ページ/日を盟約として結び、漫画制作に没頭しました。そんな感じで最終日には完成した…怠惰なダメ人間でもノリと燃料だけでなんとかなるもんですね。

200杯くらいコーヒー飲んでたので漫画でもすぐコーヒーが出てくる(なお手は終わってる




AI生成と漫画について

日々進化しているAI生成。様々なツールが出て、今まで出来なかったことがどんどん出来るようになってきます。
もう少ししたらもっと簡単に思い描く漫画が作れるようなものが出てくるかもしれません。(もうあるかもしれません)
とりあえず漫画作ってみたい!っていう方はじょにがたロボ先生のFramePlannerを一度使ってみてください。めっちゃ簡単に作れるので。


ただ、界隈というか、観測圏で少し目につくのは「ネームを作れないとAI使っても漫画なんか作れないぞっ!」っていう意見。
こんなことを書くとトゲが出るかもですが、個人的にはちょっと懐疑的。

今までいくつか漫画を作りましたが、僕はネームを作ったことがないです。AI生成で作る漫画と、手で書く漫画は何か根本的に違うのではないかなぁと考えてます。
プロットとなんとなくのイメージがあればあとは出力された絵に合わせてコマを作っていくのが早いし見た目もよくなるんじゃないかなぁと思ってます。(あくまで個人的には)

歩いてる所見せたかったら縦長、顔だけでよけりゃ横長、大事っぽいシーンでは大きいコマくらいの超ざっくりルールだけで作ってました


【5/11追記】


AI漫画といえば赤ずきん!の野火城様から、ネームについてご指摘を頂いたというとちょっと違いますが、この件についてお話をさせて頂いたのでちょっと追記。

僕の中でネームというのが、台詞とただの丸の人とかで全体の構成を一度作って確認するものだと思っておりました。
↓こういうやつ

人生ではじめてネーム()作った。内容しょーもないし誰もわからん。
(ヒネるはボールの中心から少し外れた所を突いて回転をかけること。スクラッチは手玉がポケットに落ちること)

結論として、れれみーみがやってたのは↑のネームを、生成した絵で作っていた。
ということだったようです。
ネームといっても、生成した絵は全部綺麗に清書されたものなので、配置が決まったらそのまま完成となる状態でした。

画像はコマ割り作りながらその場でバシバシ生成していて、
「この絵さっきの所と交換して台詞変えよう」みたいなパズルをしていたのですが、本来これをやるのがネームの作業だとのことです。
(漫画制作にわかすぎる)
なので、結局れれみーみもネームを作っていて、手で描く漫画と違うのは「ラフを清書する」という作業をすっ飛ばしてそのまま本原稿とできる所だったということでした。

ただ野火城様曰く、れれみーみのやり方は誰でも簡単にできることじゃないぞ!とご意見頂きまして、他のAI漫画作ってる方がどのような工程で作業してるかが気になりました。(この話をするまで大多数はこうやって作ってるんかなと思ってた)
もしかしたら、れれみーみも数回漫画を作成していて知らず知らずコツを掴んでいたのかもしれません。

であればまだ漫画を作ったことない人でも、漫画作りたいという気持ちがあるならばトライアンドエラーでやってみるべきっ!
という感想でした。
ネームの作り方基礎とか一切勉強してないので分からないですが、ちょっとくらい変でもそれっぽく画像配置してたら、なんとなく出来るんじゃないかと思います。絵はみんな綺麗に生成できるから!
(ぼくは少し勉強しようと思いました)

きっと信じられないくらい奥が深いんだろうな・・・。

反省点

最終的にできた漫画を読み返すと話が長い。長いだけならばまだしも、話の理解にかなりエネルギー使う。
会話主体の謎解きミステリーは、そう言えば漫画だと脳死で読めないやつだった。
それに加えて、知らない人には理解しがたいSQLとかいう謎の言語を主軸にしてるし、本当に読みづらい漫画だった・・・()

次やるとしたら、もう少しキャッチーな題材にしよう。
一部の刺さる人には刺さっただろうけど、本当にすみませんでした。

そしてミスリード要素を少し強く押し出しすぎて、推理の軸の太い柱にしてしすぎたかなぁと反省。
覆す理由をもう少し演出するべきでした。

謁見の場では帽子被らないだろうと思ったら、エルフのルアとリエルの差がほぼ耳のみになって誰が誰かわからんくなった…。

↑がリエル ↓がルア わかるかっ!




終わりに

ただ皆様から温かいコメントを沢山頂いており、本当に嬉しい限りです。(もっと辛辣にミステリプロの方々からぼっこぼこにされるかと思った)

感謝に感謝を重ねてお礼申し上げます。
また誰かに何か焚きつけられて悪ノリで気分が乗っかったら何か作るかもしれません。

それではれれみーみでした

敬具

感謝

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