指名馬紹介 vol.4 ダノンスコーピオン
父:ロードカナロア 母:レキシールー
母父:Sligo Bay
生産:ケイアイF 馬主:ダノックス 厩舎:(栗)安田隆行
まるポグでのドラ3です。
POGにおいて馬を選ぶ際にはまず見た目から入りますが、この馬に関してはドラフト前にまともに見れる写真は皆無でしたので、POG歴の中で初めて馬体を見ずに選んだ馬になります。
まぁ、大して見れているわけでもないですがw
まず目についたのは調教師のコメントで、いくつかの媒体で拝見しましたが、とにかく「素晴らしい馬」とのことで、あからさまに抜けた評価をされていました。
おまけに、当時ロードカナロアを担当していた方も口を揃えて「素晴らしい」と、まずはこれらを信じてみようと思いました。
そこから血統表をチェックしたわけですが、母のレキシールーはカナダ産の馬で、現役時代は3歳になってから本格化し、ウッドバインオークス(加GI・3牝・AW1800m)やクイーンズプレート(加GI・3歳・AW2000m)を勝利した後はアメリカに遠征し、オータムミスS(米GⅢ・3歳牝・芝1600m)1着やハリウッドダービー(米GI・3歳・芝1800m)2着などの成績を上げ、2014年にはカナダの年度代表馬に選出されています。
母父Sligo Bayはサドラーズウェルズ産駒で、現役時代は芝9Fのハリウッドダービーや芝12FのハリウッドターフカップSなどを勝利しており、全体的には芝の中距離あたりが良さそうな印象。
輸入した時にお腹の中にいたのがフランケル産駒のダノンバジリアで本馬が2番仔になりますが、このお母さんが輸入されたのは恐らくロードカナロアを付けるためだろうと推察。
実際この馬も含めて3年連続でロードカナロアが付けられてもいますので生産者側の思惑どおりに良い仔が出ているのだろうなと思いました。
気になったのはSpecial。
アーモンドアイをはじめ、ロードカナロア産駒で活躍している馬の多くがこの名牝の血がクロスされているような、そんな気がしており、ここ数年気になっているところでありますが、この馬もまた然りということで、ここも一つのポイントです。
ケイアイファームのダノックスと言えば、これまでダノンバラードやダノンプレミアム、ダノンスマッシュといった活躍馬も出ており、ロードの会員さんから言わせると、良い馬はダノックスに回されているなどとまことしやかに噂されてもいますが、父がロードカナロアで安田厩舎ということではダノンスマッシュと丸かぶりで、そういったプロフィール面からの魅力も感じているところです。
とまぁ、ここまでが指名理由となります。
ドラフト時には既にゲートも合格しており、ドラフト後に6/20阪神芝1600m戦を川田騎手でデビューすることが決定。
中間も入念に乗り込まれ、1週前にはCWで83.4-11.6を馬なりで計時、直前の追いきりではCWで81.0-11.6を馬なり(少し促されていた)で計時と、非常に優秀な時計を出していたこともあり、レースではルージュラテールやコナブラック、ショウナンハクラクといった評判馬もいたにも関わらず1.3倍と圧倒的な支持を集めておりました。
まずまずのスタートから直後は先団にとりつくも教育的配慮からか川田騎手は中団まで下げ外々を追走。
直線に入ると一気に差を詰め、コナブラックを交わしましたが、先に抜け出していたルージュラテールに二枚腰で突き放されてしまいます。
正直この瞬間は負けたかと思っていましたが、坂を上ったあたりからトップギアに入ったのか体をグッと下げて素晴らしい伸び脚を披露し、クビ差交わしたところがゴールでした。
1分38秒7(上がり3F34.4秒)と数字だけ見れば平凡かもしれませんが、この時の阪神の馬場は、エアレーションが施されていたのと雨の影響も残りかなり時計がかかる状態で、ペースや距離の違いもあるので一概には言えませんが、ダノンスコーピオンの出した34.0秒という上がりは非常に優秀なものだったと思いますし、展開から見ても普通ならルージュラテールが勝っていたであろうところをねじ伏せた形でしたから、着差以上の強さを感じました。
私としては嬉しい今季初勝利。
父と厩舎を考えれば短距離からマイル路線かなという印象がありましたが、レースぶりや馬体のつくりからはもう少し距離はあった方がいいのかなと思いました。
さすがに2,400mはどうかと思いますが、2,000mまでなら全く問題ないのではないでしょうか。
レース後は放牧に出ています。
恐らく次は秋になると思いますが、まだ緩そうなところもあったし、筋肉も付ききってないように見えましたので、しっかりと力を付けてまた戻ってきてくれたらいいなと思っています。
以上。
楽俊(@Rakushun1225)
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