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メモ:「狂えるオルランド」のメリッサの登場シーン

魔女メリッサの登場シーンをまとめてみた。多分これで全部のはず。

ちなみに、メリッサ、ブルフィンチは巫女とか尼僧とか(原文 priestess )と呼ぶんだけど、アリオストにはそういう描写は基本的にないはず。設定上、死せるマーリンの弟子なのは確かで、登場時の役割的には巫女的なんだけど、職業とか身分としてそうだとはいえないと思う。

ではどう呼ばれているかというと、Maga(賢者、魔術師、Magi の女性形)。(Fataとも呼ばれているという記述は誤読っぽいので削除)

追記:ちょうど、ずっと詳しい記事が出ていたのでリンクしておきます。

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3歌 マーリンの墳墓で登場。ブラダマンテと語り、ルッジェーロの居場所と助け方を教えて別れる。(マーリンの墳墓にいつからいたかは不明だが、マーリンに言われて逗留をひと月伸ばした、と言っているので、一時滞在なのはたしか)

7歌 
38-50 ブラダマンテにルッジェーロがアルチーナに捕らわれていることを知らせ、魔法の指輪を借り、アルチーナの島へ飛ぶ。
51ー65 アトランテに化け、ルッジェーロを叱責、目を覚まさせる
66 はじめてメリッサという名が出る。アルチーナの幻惑を魔法の指輪で打ち破り、ルッジェーロに姿を消して付き添いながら、脱出を手助けする。

8歌
14-15 ルッジェーロ脱出の騒ぎに乗じて、アルチーナの魔術で姿を変えられていた人たちを救い出す。
16-18 木に変えられていたアストルフォをもとに戻し、アルガリアの槍も取り戻し、彼を連れて一足先にロジスティッラの国に逃げ出す。

10歌
65 ルッジェーロとアストルフォに代わって、彼らの帰国ののぞみをロジスティッラに説く。

13歌
46ー75 マルセイユで待つブラダマンテにルッジェーロが囚われているアトランテの館のところまで連れていき、攻略法を伝えて別れる。(ブラダマンテはその後すぐに注意されていた罠に引っかかって捕まる)

38歌
73 ブラダマンテが兄リナルドとルッジェーロの決闘を聞いて嘆くのを慰める。

39歌
4 アルジェ王ロドモンテに化けて、アグラマンテ王をそそのかし、リナルドとルッジェーロの決闘を反故にさせる。

43歌
24ー47 リナルドが旅の途中で聞いた妻の貞節についての10年前の話に妖婦として登場。しかし同一人物かどうかは不明。

46歌
20- ブラダマンテを失う悲しみのあまり死に瀕したルッジェーロを当のレオーネに助けさせる。レオーネは二人の愛を知り、ルッジェーロにブラダマンテを譲る。
76 婚礼の前夜、二人の臥所を用意。ヘクトールの妹カッサンドラの予言の天幕。

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