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ピグー税‐たばこ税はいくらまで上げればよいか

1)ピグー税‐たばこ税はいくらまで上げればよいか

2)序論
・今のご時世、喫煙者は「肩身が狭い」などと嘆く人が多いだろう。どこでも吸えた昭和時代と違って、特に都市部など多くの街で路上禁煙条例が施行されたり、喫煙所がなくなったり、喫煙ができる飲食店が減ったりと、たばこを吸えない例を示すことは枚挙にいとまがない。そして、喫煙者はどんどん減ってきている。*1
しかし、たばこ税は国の安定した収入になるので、生かさず殺さずの水準の税が課されている。
また、たばこ税について「徐々に上げて喫煙者を減らすより、いっそのことたばこを違法化すればいい」という意見も珍しくない。しかし、たばこは現状嗜好品であるから、それを合法とするか違法とするかはこの国民の判断に任せよう。
本記事では、たばこの価格がいくらだったら、つまりたばこ税をいくらにしたら「社会にとって最適」なのかを経済学の観点から考える。これから論じることは、いつか来るであろうアルコールの規制議論のときにも応用できるだろう。

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