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マルクス・ガブリエルの新実在論はなぜ受け入れられたのか?

マルクス・ガブリエル(1980-)はドイツの哲学者です。

2013年、"Transcendental Ontology: Essays in German Idealism"(邦訳:「なぜ世界は存在しないのか」2018)を上梓して、新実在論を世に問いました。
新実在論の要点は以下です。
・事象を存在者がそれぞれ見ているとき、存在者の数だけ事象は存在する。また、それとは別に、事象そのものも存在する。
この本はベストセラーとなり、2018年の邦訳発売時には、日本でもベストセラーとなりました。
マルクス・ガブリエルの主張は広く人口に膾炙することになったのです。

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