「ミュージカル手紙」をミュージカル初心者のジャニオタが観劇した件


どうも。

自担が本格的なミュージカル初出演かつ、とても考えさせられる(←この言葉便利)作品だったので1つ記事を落とします。


【作品名】

手紙

【原作】

東野圭吾

【当方】

・ジャニオタ(7 MEN 侍)
・ミュージカル初心者
・163センチ、座高普通
・過去の舞台「手紙」未履修
・初日に向けて原作は読んだ

【あらすじ】
弟の進学費用のために空き巣に入り、強盗殺人を犯してしまった兄・武島剛志(spi)、高校生の弟・直貴(村井良大)は、唯一の肉親である剛志が刑務所に15年間服役することになり、突然孤独になる。
兄が殺人を犯した事実はすぐに広まり、加害者家族となった直貴に向けられる周囲の目は一変。高校卒業を控えたある日、直貴のもとに服役中の剛志から1通の手紙が届いた。それから月にいちど、欠かさず手紙が届くようになる。
兄の手紙には獄中での穏やかな生活が書かれているいっぽうで、直貴は「強盗殺人犯の弟」というレッテルを貼られ、バンド活動、恋愛、就職と次々に夢を奪われ、苦しみ続けていた。
あの事件から12年の歳月が経ち、由実子(三浦透子)と家族をもった直貴は、ある出来事をきっかけに、ついに大きな決断を下すのだった―。

公演パンフレット引用

【原作と異なる点】

◎ユースケとは高校からの同級生


原作では通信課程でユースケに出会うため、剛志のことを知らずにバンドへ誘うが、
本作では剛志のことをリアルタイムに知っているユースケと、直貴の告白に動じないアツシとコータ・・・。(涙)

はい、いきなり激アツ!!

主要な登場人物の中で当時のことを知っているのはユースケだけなんですよ。
卒業間近に高校に行きづらくなったときも、バンドメンバーに剛志のことを告白したときも、アツシとコータに脱退を命じられたときも味方でいてくれたのはユースケだけ。

でもユースケって、加害者家族である直貴の“味方”になっているつもりも、冷たい目で直貴を見る周囲の人間の“敵”になっているつもりもないんだろうな。

こんな言い方をすると差別を助長するみたいで嫌なんだけど、そんな正義だけで生きてたらあなたも同然の扱い受けちゃうよって言いたくなるんですよ。

登場人物の中で一番いいやつ。純粋で可愛いユースケ。沼です()
ほんとノーベル平和賞に値するほどのいいやつ。これは断言できる。
なんか嶺亜演じるユースケが本当に可愛いんですよ。#突然

心があったかくなった。温かくじゃなくてあったかくなった。(伝われ)

そしてユースケの表情がたまらない。
「人殺しの弟」や「人殺しの家族」を歌うとき、コーラス隊として口では歌っているけれど
表情が「そんなことないのにっ!!!」と葛藤している姿。目に焼き付けました。
歌っているけど輪には入らない、いや、入ってたまるか、というオーラが出ていて

自担じゃないのにあのオーラは必然的に嶺亜を追っちゃうよ・・・共感してくれる方絶対いる・・・

はい次!

◎大学へ入学したのは由実子の影響

そうそう由実子、めちゃくちゃいい女。
原作と全然ちがう。(言い過ぎ?)

本作では由実子は美容師を目指して、通信課程の専門学校に通っている。
その話から直貴は大学の通信課程を知り、入学へと至ったんです。

原作では寮の同部屋の倉田が置いていった参考書から
直貴が思い立つわけだけど、この倉田が厄介なヤツで・・・。

元囚人だわ、
部屋で喧嘩するわ、
剛志のことを別の部屋のヤツらに言うわで。
私はこのキャラクターが苦手だったから、こういうかったるいシーンがスパンと割愛されてて良かったです♪

◎由実子の人柄

完全に由実子ファンになってしまったので由実子の話多め。
原作と比べて別人のよう。
原作の由実子は倉田に並ぶほどの嫌いな人物で、
くどくどと話しかけるわ、
人のプライベートに踏み込むわ、
バイト先に遊びに来るわ、
終いには朝美と引っ付きたい直貴に既成事実を作るために朝美を妊娠させろとアドバイスまでした挙句
直貴と結ばれ差別に遭う子を一人宿してしまった女なんですよ。(怒)

絶対仲良くしたくないタイプの女。

確かに直貴の味方でいてくれたけれど
結局自分たちのことしか考えていない人物だなという印象から一変。

本作の由実子はこんなに素晴らしい女性だなんて!!!(大の字)

でも「恋心」歌う三浦さん見たら(聴いたら)
そりゃ由実子の人柄変えたくなるよ・・・。
私が藤田さんの立場でもそうなる。

そして前日にアカデミー賞出てた人!って思ったら鳥肌が収まらなかった(小並感)

◎朝美とは合コンではなくバンドメンバー通じて出会う


原作では通学課程に移ったあとの合コンで出会うわけだけど、
本作ではライブハウス行ったらあっさり朝美ちゃんと出会っちゃった☆(←まじでこんなテンション)

原作の朝美ちゃんと「近づきたい、でも近づけない、いや近づいちゃだめだ」という
直貴の葛藤が結構読んでいて楽しかったから、そこが割愛されたのは少し残念。

◎朝美ちゃんも歌手

いいとこのお嬢さん、従兄弟のタカフミさんと婚約関係って設定はそのまま。

原作だと育ちが良すぎて?箱入り娘感が駄々洩れで、ちょっと社会に馴染めていない彼女が
本作ではヤンチャな格好で、あんな不安定な職についてる彼らと遊んでいることのギャップよ・・・。

朝美ちゃんも好きになりそう・・・。朝美ちゃんは遊びで歌ってるだけなのか、歌手を目指しているのか。気になっちゃう。。。 

#教えて藤田さん  (?)

◎朝美はタカフミさんを通じて剛志の罪のことをすでに知っている

原作でね、朝美にバレるシーン、最悪じゃないですか。

家でデートしている最中にタカフミさんがやってきて、おまけに剛志からの手紙を持った配達員とも鉢合わせて
そんなこんなで剛志の件がバレるってね。

もうね、読んでいて苦しかったです。もちろん本作でこのシーンはカット♪

「仲間割れ」
の歌唱シーンであっさりと「あっ知ってたんだ」と気付きました。

そして結末を知りながら客席に座っている私よりも、随分と先を歩いている登場人物たちにもハラハラ。

◎由実子の父も刑務所にいる

原作では自己破産しただけだった気がする。

しれっと歌いながら告白するからかなり驚いたな・・・。

原作で朝美ちゃんに剛志の件がバレるシーンでタカフミさんが言っていた「桜のハンコ」の台詞。
由実子と直貴が出会ったばかりのシーンで、早速由実子がこの台詞を言うわけだけど、
なるほど伏線回収ー!!!だから知ってたのかー!!!スッキリ!!!

初日にこの台詞聞いたとき、
由実子もしかして嫌なヤツ?と思った自分を殴りたくなった!!!

由実子のそういう言葉から、
直貴に「私は突き放さないよ」ってメッセージを送っていたのかもしれないと気付いたとき涙が止まらなかった(;;)

◎ユースケはベーシスト

書くの忘れてたー!
原作ではユースケ、ギタリストだったー!!

原作読んだとき、もしかして「こんぴ、ベース?」と思ったけど違いましたね(笑)(2人とも両方出来るからね)

ひっさびさの嶺亜ベース堪能しました♡

【キャストの方について】

◎村井良大さん 直貴役

歌!!!うっま!!!!(当たり前)
嶺亜くんもブログで言ってたけど失礼承知で申し上げます。
めちゃくちゃ歌がお上手・・・。

舞台だとどうしても表情やオケの音で感情が先行してしまう気がするけれど
声に感情が乗っていて、本家のミュージカル俳優様の歌声に脱帽でした(><)

剛志の事件、それに伴う差別を経てどんどん変化していく直貴が素敵でした。

ヘッドフォンしながら気だるそうに歩いていた高校生の直貴、
大学進学という夢を諦めて、数少ない許された限られた仕事に取り組む直貴、
音楽に出会い夢を追うことを辞めなかった直貴、
差別のない世界を望むのではなく真っ向から立ち向かうと決めた直貴、
新たな家族を守ると決めた直貴。

決して自分の非で起こったわけではない様々な困難を乗り越えるのではなく、しっかりと受け止めようとしている姿がとてもかっこよかったー(;;)

しかし新星電機で気持ちを一新して、接客の練習をする直貴が
どこか悲しげな表情で何とも言えない気持ちになりました。

あんなに明るい新星電機の歌を聞いた直後なのに、まるでこの世の出来事がすべて嘘かのようなあの表情。

ただ仕事をこなすだけでは味わうことのない苦労は、やはり加害者家族という“特別”な肩書が作ったものであると感じました(;;)

この世から差別が無くなるといいね、なんてファンタジーを謳うのではなく
想像よりも何倍も何十倍も厳しくて孤独な世界を謳った直貴が
若干ジョンレノンを皮肉ってるのかとも思った私はひねくれてるのか???

◎spiさん 剛志役

spiさんの歌声はと~っても繊細!!!
初日に冒頭の「二人だけの兄弟」を聴いたとき、震えました。
これ比喩的に言ってるわけじゃなくて、ガチで身体がブルっとした。

公演期間が1ヶ月早かったら、私はブリリアでガタガタ震えていたと思う()
個人的に「無我夢中だった♪」の歌い方が一番震えたな・・・

あの立派な体格から産み出される歌声は
人の心を一瞬で鷲掴みにする魔法がかかっていた!!!

裁判のシーンで直貴が「兄がそんなこと出来るわけない(ニュアンス)」というように
本当は誰よりも家族思いで優しい人なんだなと。

村井さんは歌に感情を乗せて
spiさんは歌に人柄を乗せていた印象。

器用すぎる・・・この方たちすごすぎて怖い・・・。


直貴が様々な苦労を負う一方で、塀の中でのんびりと過ごす剛志。

荒波にもまれながら変わっていった直貴と、変わらず呑気に弟と被害者家族に手紙を書く剛志。

縁を切りたがっている直貴と、離婚届が届いた他の受刑者に向かって「紙切れ1枚でどうにかなる関係じゃない」と言う剛志。


ほんっと直貴の境遇見てると
剛志に向かって「お前呑気だなあ」って何回も思ったし、
面会で直貴がリサイクル工場で働くと教えたときも
「お前頭良いのに!」と食い気味に言ってて、
「いやいやお前のせいで直貴の道がほとんど途絶えたんじゃん」って思ったし、
最後の手紙が届いたときに、「やっとお前、自分のしたことで直貴の苦労が分かったか?」って心でキレたぐらい

剛志には常に100%“怒”の気持ちで観劇していたのに憎めなかった。

剛志のこと、わたし、憎めなかった。

もちろん犯した罪は許されることではないし
想像しただけで腹が立つこと。
剛志のしたことなんて、さっき生まれた赤ちゃんでも分かるぐらい極悪で非人道的行為。

でも剛志の温かい人柄がspiさんの歌声で表現されていた・・・。
(むしろ途中から散々自分たちが苦労したのにもかかわらず、子供を作った直貴にイラっとしたのはここだけの話ですー。)

spiさんが剛志の温かさを分かって演じていらっしゃったと思うし、
藤田さんもそういう演出にされたんだと思う。知らんけど(今世紀最大の知らんけど)



明るく気丈に振る舞う剛志が
獄中では「俺さえいなければ」「何度も死にたいと思った」「不安だけがふくらんで一日が終わる」と歌っているんですね。
まあ当たり前の感情なんだろうけど。

ここでやっと剛志が人間の心を持ってるって分かった。
(やっぱり苦しみの連鎖を理解していなかった直貴のが能天気なヤツなのでは?と今更ながら直貴にイラつく私)


ハアーーー見ていて苦しいこの舞台!!!
誰も幸せにならない!!!
幸せになれない!!!



◎三浦透子さん 由実子役

歌がう・つ・く・し・い♡
舞台の雰囲気を一瞬で変えた「恋心」

将来子供が出来たら子守歌にしたいぐらい、優しくて繊細な歌声・・・。

同じ意見の方を何人もtwitterで見かけたけど
「は!?!?!?初ミュージカル!?!?!?」ってなった。

確かに他の方たちとは声の出し方?歌い方?が違ったけれど
半ジャニオタ()やってきて荒んだ私の心を一掃してくるような美しい歌声。

CD欲しい・・・サントラ出して・・・(熱望)

そして個人的に「これは俺の人生」が少年たちのRivalに曲調が似ててすごく興奮しました(笑)

観劇中のメモにも「Rival??」って書いてあったwww観劇中ぐらいジャニオタの人格捨てたいわほんとwww

最後の「二人だけの兄弟」も痺れたなぁ・・・
痺れっぱなしで呂律回らなくなりそうなぐらい痺れた・・・。


今までの歌はその登場人物として歌っていた印象だけど
最後の「二人だけの兄弟」はある意味、彼らの境遇を客観視して歌っている感じ。

劇中歌というより主題歌っぽい。

それを三浦さんの声で聴くんですよ。涙出ないわけないじゃん。


◎中村嶺亜くん ユースケ、囚人、新星電機店員役

金髪×オルバ×制服を2022年にも拝めるなんて♡
令和に生きてて良かったよ、神様ありがとうございます。

仕事でやっと金髪に出来たって数か月前に言っていたから、
この舞台のことなんだろうなと思っていたらドンピシャ!

あと数日後には25歳になる嶺亜くん。
たぶん2016年ぐらいから時空歪んでるから早めに直してちょーだい、NICTさん(笑)

ブログで教えてくれた囚人のときの番号と役名。
背景も考えて牢獄で歌ったり手紙書いたりしてるそう。
剛志並みの悪いことしたとはね・・・。興味深い。

新星電機のときの黒髪が2019サマステみあって、ちょっと苦しくなった(!?)


そうそう、スペシウム解散切り出したあとの
ベースソロがたまらないんすわ・・・。

怒りと悲しみに満ちたベースソロ・・・。

あんな姿、手紙でしか見れないと思う。
気になった方、是非池袋へ・・・。

これは余談なんですけど
ユースケが直貴に「俺たちデビュー出来るかもしれない」って台詞。
もう色々重なっちゃってさ。作品の中の言葉であれ、スルー出来なくて・・・。
その言葉、嶺亜くんに一番言ってほしいし、言わせてあげたい。
あー、言わせてあげたい、とか言っちゃダメだよね。
オタクとアイドルは対等な立場でいるべきだと思うから、
「需要に応えてくれて当たり前」「応援してくれて当たり前」なんてあってはならぬ感情なわけで。まあその感情が無である今の7 MEN 侍と痺愛の関係、私は好きです。(長い独り言)

※千秋楽を終えて追記
慰問コンサートのときの嶺亜くんの声、
前と変わったなと感じた。低音でグッと思いを伝えようとしてる感じ。
並々ならぬ想いで、直貴を誘って刑務所を訪れたのだとひしひしと伝わった。泣いちゃうよう(;;)

◎佐々木大光くん コータ、バイト仲間、囚人、看守、新星電機店員、前山繁和、主治医

私、大光くんの演技好きなんですよ。#突然

重いシーンや感情をぶつけるシーン以外の
穏やかシーンの大光くんの演技が光っていました。
実はそういうシーンで演技力って出るじゃないですか。

直貴を打ち上げに誘うシーンだったり、
引っ越し屋のバイトで夫人にペコペコする姿だったり、
牢獄でほかの囚人たちと雑誌読んでふざけていたり、
何気ないシーンがすっごく自然で、もっと台詞あるといいのになと思ってしまいました。

そして「Get Over Myself」のソロパート♡
たまらんかったー(溢れ出すジャニオタ人格)


ちなみにスペシウム解散危機のときの演奏中、
人格が変わったかのように怖い顔で叩く大光くん。見物です。

※千秋楽を終えて追記
直貴に辞めてほしいと伝えたあとのコータとアツシの背中のオーラが凄かった。
前回観劇時より劇的に変わってる。

◎今野大輝くん アツシ、バイト先店長、教務係、新星電機店員、囚人、保育士、看守

待ってました!我らが自担!
贔屓目なしで言いますが、演技めちゃくちゃ上手くなった!

今まで見てきたのが朗読劇だし、
内部の舞台だとそこまで台詞も多くないから比較しづらいけれど
感情が乗って後方で見ていた私にまでドーーーーンと伝わってきたし
幸福王子やロビンに比べて、歌の一音一音に感情が乗っていた気がする。たぶん。

あと、服装や髪形以外にも
役ごとで出しているオーラが違いすぎて
途中で何度も「あれ、今野くんじゃん」となるシーンがたくさんありました。

個人的にモンタージュで「塀の外で~♪」と歌う今野くんの歌が一番好きでした(><)

侍の中では高音パートが多い今野くんが低音歌ってるの素敵だったし
まだ公演残ってるけど稽古期間ですでに武器が増えた感じ。

舞台終わったときに一体どれだけのものを持ち帰ってくれるか今から楽しみです!!

※千秋楽を終えて追記
保育士さん演じているときの表情とっても良かった。
嫌味っぽい言い方も前回観劇時より増し増し~!!!

◎青野紗穂さん 朝美、同級生、囚人、新星電機店員、主婦役

歌がうめぇ(n回目)

朝美ちゃんが歌う「私はあなたを待っています」は新曲なんですね。

誰が誰に向けて歌った歌なのか。

塀の中にいる剛志、バンドに新たに入ろうとしている直貴、はたまた直貴が将来家族となる由実子、そして生まれてくる我が子・・・

考えればキリがありませんが、他の曲とは独立しているので気になる歌です…。

そして冒頭で制服姿で胡坐かいてるJK朝美チャン。好きだった・・・。

◎染谷洸太さん 忠夫、孝文、囚人、新星電機店員、同僚役

「ゆるせません」と「最後の手紙」のオーラがすごい・・・。

直貴が被害者家族になったとき、“事件を忘れられない人”がいることに気づき
忠夫宅へ行った際の二人の会話。

苦しかったー。観てるだけなのに逃げ出したくなるぐらい重い空気で・・・。

どのシーンも歌が始まれば少しは空気が軽くなるのに、この2シーンだけは更に重くなる。

染谷さんの歌の影響力すごすぎる・・・。

◎遠藤瑠美子さん 検事、担任、囚人、新星電機店員、妊婦

比較的どの役もイジワルで嫌な役だった(笑)

「人殺しの弟」のAメロの遠藤さん。
一気にステージの空気を変えて、魔法使いなのかと思った。

検事の迫力とピンヒールの緊張感。
怖かったーーーー。


◎五十嵐可絵さん 緒方敏江、PTA、囚人、新星電機店員、人事部長、前山の母

五十嵐さんの冒頭「人殺しの家族になれば」

この歌でブリリアホールが劇場から、直貴を取り巻く世界へのタイムトラベルのアトラクションに変わったのよ。
ガチで。スイッチが入るってこういうことかって感じ。

ブーーーってブザーが鳴ったり幕が開いたりするわけでもない。
五十嵐さんの歌声で日常から”非日常ととされがちな日常”に、少しだけ移動したような感覚。

2幕の前山母役の五十嵐さんも見ていて悲しい気持ちになるぐらい懺悔の気持ちがいっぱいで

加害者家族の“特別”なレッテルを身に染みて感じました。

◎川口竜也さん 平野、裁判官(声のみ)、大家、新星電機店員、囚人

川口さんの平野社長(;;)
原作でもこの人好きになった・・・(;;)

直貴に現実を教えてあげた唯一(?)の人。

「ここから始めるんだ」の「君の足でここから始めなさい この場所から ここで 今最初の一歩を」に
ジーンときて泣いてしまった(ずっと泣いてる)

直貴を社会的な死から救ったのも、救われ方を教えたのも、救われつつあることを教えたのも全部全部平野さん。

【7 MEN 侍について】

正直、開演前は
それぞれが外部の舞台経験済だけど、まだまだ心配な点もたくさんあって。

周りは本格的なミュージカル俳優の方たちで、
悪目出ししないかな、とか、俳優さんのファンや作品のファンの方にはどう見えてるのかな、とか。
でも大好きな彼らが大きくなるための場所に送ることは
とっても楽しみなことでもあって。

公演を見終わった今、後者の気持ちがとっても大きいです。

「Get Over Myself」

劇中では3回披露するけれど、毎回演奏が違う点にもびっくり。

音響さんの力もあるだろうけど、学生バンドのガヤガヤ感からメジャーデビュー前の音、解散前のバラバラ感。
音に感情が乗っていた。スリーピースだからいつも以上にそれぞれの音がクリアに聞こえて楽しかったな。

生粋のジャニオタだから、ステージに立っていれば顔は見てしまうけれど
一度目をつむって演奏を全部聴いてみたいぐらい。

だから円盤化お願いします!!!!

3人とも音域広くなった気がするし、
声も聞き取りやすくなってた。

これから楽しみだなああああ(大の字)

【席について】

これね、もうね、ほんと悩まされた。

今回初ブリリアだったんですよ。
舞台決まった瞬間、TLのブリリアOh・・・という空気。

私もそんなステレオタイプな考えを持っていて。
自分が手にしたチケットの席が
良いのか悪いのか分からず毎日が怖かったー(大げさ)

結論から言うと、
私が見た席は全然悪くなかったです。

①1階N列上手

上手通路に近かったため、視界もやや空き。

2階にはぎり被っていないため、音響〇

見切れなし。もちろん首も痛くならない。

②1階P列センブロ

良き!

前が通路だから上演前や休憩の際にストレスフリー。

(これはどこの劇場でも言えるけど)

ただし直貴と由実子が舞台に腰かけて歌うシーンだけ前方の方の頭と被り見れなかった。

他は問題なし。

③2階B列上手


1番良かった。

音〇視界◎

2階はかなり傾斜があるから比較的何列目でも問題無さそう。
そしてお手洗いがスムーズ(大事)


【総括】

まずは全20公演が無事に開催され、千秋楽を迎えられたことをうれしく思います。
キャストの皆さんをはじめ、オケの方々、スタッフの皆さんもお疲れ様でした。

最初に上演が決まったときは、自担を観に行くことだけを考えていた浅はかなヤツなので、
原作を読み、過去にも何度も舞台化やドラマ化されていることを知った時に、やっといかに素晴らしい作品に自担が関われることが出来るのかやっと気づいたんですね。

キャストの方々の素晴らしい肩書と今までのご活躍を知った時の衝撃といったら言葉にできないほど・・・

これまで数々の外部舞台に出演した7 MEN 侍。
主演特有のカンパニーからチヤホヤされる感じや、
周りに合わせてもらってる感が全くなくて
「ついていくの大変だろうな」と思ったのが正直なところ。

もちろん、他のキャストの方々に比べたら
まだまだな点も多いと思うけれど
素敵なカンパニーでお芝居できたことは彼らにとって、とても大きな収穫になったと思います。そして、あの素晴らしいキャストの方々と一緒にステージに立っていた彼らは本当にかっこよかった。

好きになれたことをこんなにも誇りに思ったアイドル。
今まででいないよ・・・。

嶺亜くん、大光くん、大好きな今野くん。そして7 MEN 侍の未来が輝くものになりますように。

ご一緒されたキャストの皆さんの今後のご活躍を祈念いたします。



2022.03.27



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?