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バートン・マルキールの財産4分法に基づく年代別投資戦略

前回に続き、財産4分法に基づいた、投資ポートフォリオの考え方について、お話していきます。
投資において、資産配分は個々のリスク許容度、財政的目標、投資期間によって異なります。バートン・マルキールが提唱する財産4分法は、投資ポートフォリオを4つの資産クラスに分けることを推奨します。これに基づいた年代別の推奨配分を紹介します。

20代: 成長重視のアグレッシブな投資戦略

  • 株式: 70%~80% - 成長潜力の高い企業に投資して、長期的なキャピタルゲインを狙います。

  • 債券: 10%~20% - 収益の安定化を図りつつ、リスク分散をはかります。

  • 不動産: 5%~10% - 地域によるが、初期段階では少額から始めることが多いです。

  • 現金及び現金同等物: 0%~5% - 緊急資金として、または市場のチャンスを待つために保持します。

30代: バランスを重視した投資計画

  • 株式: 60%~70% - 家庭の設立や子供の教育など、長期的な財務計画に沿った投資を行います。

  • 債券: 20%~30% - 安定した収入を提供し、将来の安定を図ります。

  • 不動産: 0%~10% - 投資としての不動産を増やすか、自己使用目的での購入が考えられます。

  • 現金及び現金同等物: 0%~10% - 流動性を確保し、不測の事態に備えます。

40代: 退職への準備を視野に入れた戦略

  • 株式: 50%~60% - 成長投資を続けつつも、リスクの低減を図ります。

  • 債券: 20%~30% - 収入の安定と資産保全を目指します。

  • 不動産: 10%~20% - 不動産投資を通じて、追加の収入源を確保します。

  • 現金及び現金同等物: 5%~10% - 必要時に即座にアクセス可能な資金を保有します。

50代: 安定と保全を目指す配分

  • 株式: 40%~50% - リタイアメントに備え、株式投資を減らします。

  • 債券: 30%~40% - 安定した収入と低リスクを求め、債券比率を高めます。

  • 不動産: 10%~20% - 安定した収入源として不動産を維持します。

  • 現金及び現金同等物: 5%~10% - 予期せぬ出費に備えて現金を確保します。

60代以上: 退職後の安心を支える資産配置

  • 株式: 20%~30% - 投資収益を支えるために必要な程度に株式を保持します。

  • 債券: 40%~50% - 安定した収入と資産の保全を目的に債券投資を増やします。

  • 不動産: 10%~15% - 追加収入や資産価値の保全を目指します。

  • 現金及び現金同等物: 5%~15% - 高い流動性と低リスクを確保します。

これらの配分は、投資初心者でも理解しやすいように基本的なガイドラインを提供しますが、個々の状況に応じて適切に調整することが大切です。投資は未来への大きな一歩なので、金融アドバイザーと相談しながら自身に合った戦略を練ることが推奨されます。


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