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2019年のベンチャー界を振り返って

新年明けましておめでとうございます!

皆さんと私たちにとってお互いさらなる飛躍の年になることを祈念しています。目標に向かって驀地、頑張っていきましょう!
今年も私とPotentialistをどうぞ宜しくお願いします。

2020を始めるにあたり、昨年をベンチャー界の角度から大まかに振り返った上で今後の流れについて考察したく思います。

2019年のベンチャー界を振り返って

昨年は、1月にSoftBank Vision FundがWeWorkに6000億円の出資をし、同社を一時世界で2番目に評価額の高いユニコーンにしました。一方上場は失敗、最終的にWeWorkのバリュエーションは1月時点の4兆7千億円から8000億円になり、同社は大幅なダウンバリューを経験しました。

一方で、Yahoo Japan(YJ)によるZOZOの買収、LINEとYJの合併の発表など、国内のプラットフォーマー構造を変える大きなニュースがありました。

また、昨年はテックセクターにおけるベンチャーの多くが上場した年でもあります。2008年にリーマンショック(GFC)があり、多くの人が解雇・転職を余儀なくされた年でもあり、同時に以降スタートアップへの人材の流れが加速しました。それから10年がたち、ちょうど当時に創業されたスタートアップが2019年には多く上場していました。

米国の有名な銘柄では、Uber, Lyft, Slack, Pinterest, Zoom, Fastly, Pelotonが挙げられ、同国の株式市場においてもテックセクターが最も成長したセクターでした。

米セクター別スコアカードによればテック分野は一年で48%成長しています。

また、国内でも名刺管理サービスSanSanの上場、会計管理サービスfreeeの上場を代表するSaaS銘柄の上場が目立ちました。SaaS分野においてはSmartHRを筆頭に国内の同業界はさらに成長していくと推測します。

またCyber Agent Capitalと本田圭佑のKSK ファンドがその株式のほとんどを保有していたMakuakeも上場し、KSKファンドにとって初の大きなリターンとなりました。国内のVC登録数、CVCの数は年々増加しており、ベンチャー界へのリスクマネーの供給は今年益々加速すると推測します。(下の画像は出典:stockclip.net)

またベンチャー投資金額は、米国15兆円超、中国は8ー10兆円、日本は4千億円ですが、すでに米国市場のマネー供給が飽和状態にある、もしくは戦略的に同市場フォーカスは不利であると判断したVC/PEファンドが日本、アジアへの出資傾向を強めると予測します。中国はVCがバックしているベンチャー同士の資金使い合戦があり、これを好まない、又は日本の市場規模から米系の投資家が日本の非公開市場への出資を強めるかもしれません。

一方で、一時バズワードでもあったブロックチェーン技術を使った事業、仮想通貨/暗号資産関連事業についても各国の規制の方針が見えて、同系事業に対する対応の仕方が少しずつ固まってきています。

今年も2019年に引き続き、リーマンショック以降にできたベンチャーのIPOが続くと思います。世界的にベンチャーへのリスクマネーは増加の一方ですが、WeWorkの問題等を踏まえて、長く非上場で大きな評価額を持つベンチャーへの社会的な監査圧力、メディア、取引所の圧力は強くなると予測します。

また暗号資産等、ベンチャーが関わってきた要規制分野への規制についても政府がより積極的に行うと予測します。他分野でも政府による規制を見越して、もしくは政府と規制作りを共同で行う姿勢を持つことが一定のステージにきたベンチャーには求められると思います。

さて、今年はどんな年になるのか。予測は予測、ベンチャー界のプレイヤーである創業者、スタートアップワーカー、ベンチャー投資家である皆さんでいくらでもよくすることができます。飛躍の年にしましょう!

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