hiroe+3

「れんこんの穴は先を見通す縁起もの」と手作り市で出会った木工細工の店主さんが教えてくれ…

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「れんこんの穴は先を見通す縁起もの」と手作り市で出会った木工細工の店主さんが教えてくれた。以来ずっとれんこんを見るとワクワクしてしまう。しあわせでありますように・・祈るってなんだかあったかくなる。

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記事一覧

桜桃忌

6月の読書会のお題は太宰治 そういえば教科書に載っていた走れメロスくらいしか知らない せっかくなのでいくつか読んでみようと思いました そもそもなぜこのお題か?とい…

hiroe+3
1か月前
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じぶんにしてあげられること#1

昨年の9月に朝活のコミュニティに入ったことがきっかけで体のことを意識するようになりました。その間いろんなことを試してみて良かったことや合わなかったことのまとめを…

hiroe+3
1か月前
1

久高島 ニナイカライ

久高島にアマミキヨという神様が降り立って世界を創ったのだって。 この海の向こうにはニナイカライという神様の住む国があるそうだよ。 海を見ながらわたしにできること…

hiroe+3
2年前
1

ミクロはマクロ

最近なんだか自分の感覚がおかしくて・可笑しい 日常の小さな出来事と 地球で起きる世界レベルの出来事 どっちも本質は同じ そう思ったら リンクしすぎて笑ってしまう …

hiroe+3
2年前
3

高千穂・23歳の天使

スケジュールは手書き派だ。ノートに書きこむ動作が好き。 ノートを選ぶときは表紙やレイアウトだけじゃなく 紙の質感や書き心地なんかも選びまくる。 日記はちっとも続か…

hiroe+3
2年前
1

沖縄・次元の裂け目

妙な夢をみた。 キングコングのような巨大な怪獣が街を破壊していく。 みんな逃げまどっている。 動物も人も右往左往して混沌としている。 ガラガラとすべてのものが崩さ…

hiroe+3
2年前
1

奈良・彼岸と開眼

東日本大震災が起きて旅の約束は流れたままになっていた。 夏を過ぎてようやく西の方から日常を取り戻す気配が出てきていた。 沈んだなら次は浮上する。 ベクトルを変える…

hiroe+3
2年前

イムムコエリ 1

母の死 私が2歳の時に家族は団地に移り住んだ。 山や森を切り開いてできたばかりの新しい街には大きな建物が20棟以上も並び公園や商店も整備されていた。そこは流行の生…

hiroe+3
2年前
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イムムコエリ 5

両極の魂 ひっそりと家族葬にするはずだったのに どこからか聞きつけた人たちが次々に訪れてきた。 長く監督を務めたソフトボールチームの卒業生たちは 社会人になった人…

hiroe+3
2年前
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イムムコエリ 2

封印 私は父が大好きだった。 人懐こくておもしろくて物知りだった。 いつもニコニコしていて周りを明るくする。 たくさんの友人に囲まれて笑い声が絶えなかった。 そん…

hiroe+3
2年前
8

イムムコエリ 3

尊い呼吸 母のこと。私の仕打ち。父はどれだけ傷ついたのだろう。 ついに胸は押し潰され、肺がダメになってしまった。 まるで酸素ボンベ無しでエベレストに立っているよう…

hiroe+3
2年前
4

イムムコエリ 4

父の最期 日曜日の病室は賑やかだった。 カーテンの向こう側ではおばあさんが見舞客と楽しく話している。 子どもの笑い声。 その中で父の時間は終わろうとしていた。 「…

hiroe+3
2年前
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京都・ふたり旅

大分の旅のあとから私の中でなんとなく「卒業」というテーマがでてきた。 囲いから出る 自分の軸をつくる ふわふわしたイメージの、でもふつふつ湧き上がるような。 旅の…

hiroe+3
2年前
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大分・いつか誰かの光になる

2年ぶり、二度目の大分集合。 前年の秋に完成したちーちゃんの古民家カフェで戯れる。 古い蔵だった場所は丁寧に改装されて雰囲気のある古民家カフェに生まれ変わっていた…

hiroe+3
2年前
3

山梨・コウジの世界

当番制の案内役はきーちゃん。今回は山梨。 お寺の名前は忘れちゃったけど「幸福の鐘」というのをカーンと鳴らしたのは憶えてる。この鳴らすやつ、今も持ってます。 河口…

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2年前

京都・〇の中にある■

今書いているのは10年以上前の旅の話。 大分で始まった3人旅がなんだか心地よくてその後も1年に2~3回の割合で小さな旅を繰り返すことになった私たち。ただのおしゃべり…

hiroe+3
2年前

桜桃忌

6月の読書会のお題は太宰治 そういえば教科書に載っていた走れメロスくらいしか知らない せっかくなのでいくつか読んでみようと思いました そもそもなぜこのお題か?というと 主催者さんが太宰の大ファンで彼が亡くなった6月はこのテーマにするとずっと前から決めていたそう 1948年6月13日に無理心中で亡くなった太宰と富榮は 19日に発見されました 奇しくもその日は彼の誕生日 その後彼が亡くなる直前に発表した作品から 桜桃忌と呼ぶようになったそうです さて数十年ぶりに読む小説はと

じぶんにしてあげられること#1

昨年の9月に朝活のコミュニティに入ったことがきっかけで体のことを意識するようになりました。その間いろんなことを試してみて良かったことや合わなかったことのまとめをしておこうと思います。 #1では朝活コミュニティの話と40年ぶりに走った話の記録です。 朝活コミュニティ コミュニティでは日曜日を除く毎朝6時にオンラインに集合してそれぞれ30分程度の運動をしました。そのあと20分くらい自習する時間があって今日のゴール設定という目標的なことを立てて、最後にまたオンラインで集合して簡

久高島 ニナイカライ

久高島にアマミキヨという神様が降り立って世界を創ったのだって。 この海の向こうにはニナイカライという神様の住む国があるそうだよ。 海を見ながらわたしにできることってなんだろうと考えていた。 親を看取って感じた満たされた感覚に浸ると 皮膚が溶けてなくなって空気と一体化してしまうような感じがした。 「自分」はどこにもなくてただ意識だけが残っているようだった。 自分の幸せの追求ではなくなにか世の中のためになるような生き方を するべきだという思いがつのった。 あ~ぁ…あの日の自分

ミクロはマクロ

最近なんだか自分の感覚がおかしくて・可笑しい 日常の小さな出来事と 地球で起きる世界レベルの出来事 どっちも本質は同じ そう思ったら リンクしすぎて笑ってしまう そんなときに読んだ若田光一さんの本 宇宙飛行士、「ホーキング博士の宇宙」を旅する ここに出てきた Powers of ten というドキュメンタリーが気になったので探してみた 意外と短い9分ほどの動画で結構有名なやつだった 学生さんはこれでレポート書いたりするのね おもしろかった~ 芝生でくつろぐ人の

高千穂・23歳の天使

スケジュールは手書き派だ。ノートに書きこむ動作が好き。 ノートを選ぶときは表紙やレイアウトだけじゃなく 紙の質感や書き心地なんかも選びまくる。 日記はちっとも続かないけど このノートに残すメモが日々の記録になっている。 そして2012年のスケジュール帳には 現在につながる言葉がたくさん残ってる。 10年経っても心に残ってる言葉は生きているんだな… この年の秋に高千穂へ行った。 日本神話の世界を3人で巡った。 そして3人旅で初めて他人が参加するということが起きた。 まった

沖縄・次元の裂け目

妙な夢をみた。 キングコングのような巨大な怪獣が街を破壊していく。 みんな逃げまどっている。 動物も人も右往左往して混沌としている。 ガラガラとすべてのものが崩されていく。 ふとその右横に見えた鼠色の空の中ほどに ぽっかりと大きな穴が開いている。 その中ではギラギラとした光がゆっくりと渦巻いている。 「なんだろう、あれは」 毒々しい美しさに思わず見とれて立ち尽くす。 この、ギラギラした光は螺鈿のような色合いで 角度によって色が変わる感じだった。 まるで龍がとぐろを巻い

奈良・彼岸と開眼

東日本大震災が起きて旅の約束は流れたままになっていた。 夏を過ぎてようやく西の方から日常を取り戻す気配が出てきていた。 沈んだなら次は浮上する。 ベクトルを変えるために発信してみた。 「そろそろ飛行機、乗りたいですか? それとも・・おこもりの記録更新しますか?」 そして奈良で久しぶりの再会になった。 奈良公園の猿沢の池のそばにあった発酵薬膳のお店。 ずっと気になっていたらふぁえろさんを訪れた。 火を通しても発酵の力が損なわれないという料理を楽しんでいると なんだかみんな

イムムコエリ 1

母の死 私が2歳の時に家族は団地に移り住んだ。 山や森を切り開いてできたばかりの新しい街には大きな建物が20棟以上も並び公園や商店も整備されていた。そこは流行の生活スタイルを集めた憧れの場所だった。幼い私は新しい家で「広い、ひろい」とはしゃぎまわった。母のお腹にはもうすぐ生まれる妹がいた。 私たちは幸せいっぱいの家族だった。 母は山育ち。一緒に近くの山へ行くと草や木の実の名前をおしえてくれた。食べられるもの、ヘビの除け方、雨の近づく気配、山道での足のかけ方・・何度もくりか

イムムコエリ 5

両極の魂 ひっそりと家族葬にするはずだったのに どこからか聞きつけた人たちが次々に訪れてきた。 長く監督を務めたソフトボールチームの卒業生たちは 社会人になった人までもが遠くから駆けつけてくれた。 弔問客は100人を超えて、急遽広いホールに席を設けるほどだった。 古くからの友人や介護スタッフみんなが父に感謝の言葉をくれた。 私の知らない父がそこにいた。 独りで寂しく暮らしていると思っていた父は こんなにも大勢の人を支え、そして支えられて暮らしていた。 嬉しかった。 誇ら

イムムコエリ 2

封印 私は父が大好きだった。 人懐こくておもしろくて物知りだった。 いつもニコニコしていて周りを明るくする。 たくさんの友人に囲まれて笑い声が絶えなかった。 そんな父は争いごとが苦手だった。 面倒からはつい逃げてしまうところがあった。 壊れた母に振り回されながら、どうすることもできずにいた。 母が亡くなった日。夜になってやっと父に会えた。 もういっぱい我慢していた。 父の手が伸びてきて抱きしめてもらえると思った瞬間、父が崩れた。 「お母さんが逝っちゃったよ」 手のひ

イムムコエリ 3

尊い呼吸 母のこと。私の仕打ち。父はどれだけ傷ついたのだろう。 ついに胸は押し潰され、肺がダメになってしまった。 まるで酸素ボンベ無しでエベレストに立っているような状態だった。 倒れては持ちこたえ家に戻ってゆく日が何年も続く。 海で育った父は深い海の底で息をするダイバーのように わずかな酸素を上手に使って生きた。 それでもだんだん食事がとれなっていき 10㎏痩せた夏、父は何かを決心したようだった。 いつもより長い入院の後、同窓会に参加した。 細くなった足でリハビリを続

イムムコエリ 4

父の最期 日曜日の病室は賑やかだった。 カーテンの向こう側ではおばあさんが見舞客と楽しく話している。 子どもの笑い声。 その中で父の時間は終わろうとしていた。 「耳はまだ聴こえますからね。話かけてあげてください。」 そう言われて、妹は持ってきたiPodのイヤホンを父の耳に着ける。 二人でベッドの両側に座りじっと父を見守り続けた。 ふいに向かいのおばあさんが 「尾鷲のエビがおいしかった」と言う。 思わず妹と笑ってしまった。 父の故郷の名前をこんな場所で聞くなんて。 そ

京都・ふたり旅

大分の旅のあとから私の中でなんとなく「卒業」というテーマがでてきた。 囲いから出る 自分の軸をつくる ふわふわしたイメージの、でもふつふつ湧き上がるような。 旅の熱はまだ冷めずちーちゃんとのメールが続いていた。 ふたりとも「ひかり」のことを熱心に語ってた。 その最中に東日本大震災がおきた。 発生のほんの数時間前に交わしていた言葉。 ・・・ ひかり はみんなの中にそれぞれあって 時に共鳴して 引き合って 光あって また別のひかりとつながっていって それを繰り返して

大分・いつか誰かの光になる

2年ぶり、二度目の大分集合。 前年の秋に完成したちーちゃんの古民家カフェで戯れる。 古い蔵だった場所は丁寧に改装されて雰囲気のある古民家カフェに生まれ変わっていた。建物も土地も喜んでいるような気がしたよ。 今回のテーマでも「〇」の話で盛り上がった。 荘園の里に上る満月 姫島の海岸で見つけた逆さ虹 幻日 洋服やカバンの模様たち。。 何度も繰り返された〇のテーマは思えば自己肯定のレッスンだった。 旅が終わってからも何度も〇について思い出したりしていたから 足掛け2年はこん

山梨・コウジの世界

当番制の案内役はきーちゃん。今回は山梨。 お寺の名前は忘れちゃったけど「幸福の鐘」というのをカーンと鳴らしたのは憶えてる。この鳴らすやつ、今も持ってます。 河口湖やらラベンダー園やらかぼちゃのほうとうやらもちろん富士山も! 一通り山梨名物を楽しんだけどずっと心に残っているのはふたつ。 ひとつは山梨ならではと思った宝石露天風呂という巨大なローズクオーツの原石があるお風呂。スーパー銭湯だったけど原石がふんだんに使われていて圧倒されてしまった。24時間利用できたので3人で泊まっ

京都・〇の中にある■

今書いているのは10年以上前の旅の話。 大分で始まった3人旅がなんだか心地よくてその後も1年に2~3回の割合で小さな旅を繰り返すことになった私たち。ただのおしゃべりがオセロのように固定概念をひっくり返していって意識がどんどん拡大されていくのを感じてた。それをみんなでおもしろがって遊んでた。 あの貴重な時間を再考したくなって古い資料を整理している。 大分の旅が終わるとすぐに次の旅の話が始まった。 今度は私の地元京都。 3人ともスピが好き。好きというか日常にスピが溶け込んでい