最後の息を引取る間際まで、父の名も母の名も呼ばず、ただあなた様の御手紙を抱きしめ、あなた様のお名前のみ呼び続け申候もうしそうろう
―― 孤島の鬼 横溝正史

俺ギャン泣き。
泣くでしょ!
狂わされて、自らも堕ちて、それでも奇麗な光が忘れられず、それをも自分の狂気の世界に落とそうとして、出来なくて、でも、でも、でも……
手に入らなくても、ただただ一途に。

俺だったらどうするんだろうな。
俺だったら手放せるかな。
たぶんもっと深い深淵に落ちる。
狂うような情に焦がされるのが恋愛だと思ってた。
だから絶対狂うだろうなと思ってた。

でも穏やかなものを知れば
穏やかでも深いものを知れば
狂っていても手を放すんだな

奇麗な光が、どこかで静かに輝いて幸せでいれば
俺はそれを思うだけでいい

でも、狂ってるから呼ぶんだな
声の聞こえぬところで
絶対に聞こえない場所で
最後の最後まで

いや、もう、読み終わったらギャン泣き。
あー、目が痛い……

HAL

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