札幌記念 馬券予想


展開予想・買い目

<展開予想>
今回は逃げ馬が「ジャックドール(5番)」、「アフリカンゴールド(9番)」、「ユニコーンライオン(15番)」と3頭いるが、逃げをとるのは恐らく5番と予想する。3頭とも何度か対戦した過去があるが、中距離では9番は5番のテンに追走することが厳しく、今回は控えざるを得ないと予想する。また15番は無理にハナを取る可能性も考えられるが、5番は番手でも競馬が可能なため、最終的集団のペースを握るのは5番だと考えられる。
今回はCコース替わりとなり、内の馬場が良い状態で競馬が出来るため、ロスなく運べる内枠の先行馬が有利な展開になりやすいと考えられる。また有力馬の多くが差しなので、どれかは直線で食い込んでくるだろうが最終コーナー時点である程度の位置取りは必要と考える。
従って今回はペースを握るであろうジャックドールを中心に、実力のある先行勢や舞台適正が合っている差し馬等で馬券を組みたいと考える。またメンバーが揃っているので実力通りの結果になりやすいと予想する。

<印・買い目>
◎:ジャックドール 淀みないペースで追随を許さない走りを
〇:プログノーシス ここで弾みをつけて秋のG1参戦へ
▲:マテンロウレオ  成長して充実期な今なら好走可能
△:ヒシイグアス  状態さえ問題なければ勝機は十分
☆1 : シャフリヤール 実力は文句なしだが立ち回り次第でどうか
☆2 : ウインマリリン 内枠先行でロスの無い競馬を
☆3 : ラーグルフ   輸送の心配がない今回で改めて

<買い目>
三連複流し

◎ー〇▲△☆ (15点)
三連単二頭軸マルチ
◎〇ー▲△☆ (30点)

※今回来たら仕方ないと割り切る枠
ダノンベルーガ  来てもおかしくないが、右周りの対応力に疑問
ソーヴァリアント 洋芝適性〇だが怪我以降の不振の原因が謎

出走馬講評

1.ソーヴァリアント
前走は馬体も絞って気配良好であり、久々の好走が期待されたが、直線で謎に伸びず12着と大敗。今年から本馬は所謂スランプ状態に陥っており、道中の運びが良くても直線で弾けることが出来ずズルズルと後退していくのが続いている。問題なのが敗因が明確に分かっておらずメンタル面で不調が続いている可能性があることで、その場合立て直すのには時間がかかりそう。近走は他馬を気にして集中を欠いている節があるため、今回は馬具で工夫を凝らして本馬に集中させて走らせる策を陣営は考えているが、今回は無慈悲にも最内となり、揉まれることを嫌う本馬にとっては最悪の枠と言っても過言ではない。先行タイプなのでロスなく競馬できる点では最内はプラスに働くと思うが、内側で他馬と競り合うことでやる気をなくしてしまう方が懸念点となるだろう。個人的に一度歯車が狂いだしたオルフェーヴル産駒は立て直しが難しそうな印象をもある。札幌の馬場適正は十分にあると思うが、敗因が分かってない以上あまり強気で買う気にはならない。来たら仕方ないと割り切る

2.ウインマリリン
前走のドバイSCではメンバー唯一の牝馬ながらも6着とまずまずの健闘。その後は休養して整えて実績がある今回の舞台への参戦となる。一時は脚の怪我から走りのバランスを崩し燻っていたが、昨年もこの舞台から弾みをつけ暮れの香港の舞台で見事G1馬になった。本馬の強みは安定した先行力とコーナー適正の高さであり、昨年の同舞台で淀みのないHペースでも必死に食らいつき粘りを魅せた以上、舞台適正の高さは軽視できないと考えられる。実力は十分であり好走しても何ら疑問はないが、ここが海外帰り初戦であり、秋に向けての叩きの可能性という懸念は考える必要がある。調教や当日のパドックを見て状態を確かめてから紐かどうか一考したいところ。

3.ウインマイティー
前走はハンデが響いたか、上がり最速で駆け上がるも届かずの2着で終わった。クラシックでオークス3着、古馬戦で京都大賞典3着の実績を持つ以上、距離は少なくとも2200m以上あった方がいいと思われ、2000mだとペースが少し忙しくなる印象がある。前走は前が争って総崩れしたこともあり後方からでも追いつくことが出来たが、このケースは稀であり今回は逃げ馬多数と言えどメンバー的に前崩れの展開はあまり期待できない。特に札幌記念は前目で決まることが多く、先行押切やコーナー捲り等の決め手をあまり持ち合わせていない本馬は実力勝負となると少し厳しいと考える。内枠も本馬にとっては微妙で、揉まれることを恐れて過度に控える可能性も出てくる。全く歯が立たないという訳ではないが、穴馬としては他に狙いたい対象がいるといった印象をもつ。

4.シャフリヤール
前走のドバイSCでは連覇を目指すもスタートの躓きが仇となり、その後は1つ下の怪物に圧倒的力差を見せつけられ5着という結果に。日本ではJC以降のレースとなり、古馬戦では他馬との力差を見極め辛いのが予想する側として悩ましいところ。右回りは問題なさそうだが、それ以上に持ち前の瞬発力を活かしづらいと思われる短い直線が本馬にとっての課題と考えられる。先行も出来なくはないが、成長して気性が荒くなりスタートが安定しない点や前目で競馬すると決めてが鈍る点などを考慮すると、やはり今回の舞台は合ってないと考えるのが妥当だろう。本馬は秋の欧米を目標に定めており、其のため今回は8割仕上げの叩き出走であることも考慮した上で不向きな舞台でどこまでやれるかの見極めが必要だと考える。実力に文句は付けないが、人気馬の中ではいささか不安点が多い1頭という印象を受ける。買っても紐まで。

5.ジャックドール
前走の安田記念では群雄割拠のメンバーが集うなかで初のマイル戦に挑んだ
1戦となり、結果は5着と初にしては大健闘のレースだった。何より番手で中距離よりも早いペースに対応できたことが大きな収穫であり、相手次第ではマイル戦でもやれそうなのが垣間見えた。今回は連覇を目指す立場として挑戦するが、適性の高さと2000mの安定感では本馬の右に出る馬はいないだろう。また大阪杯でイカれたラップ刻みを魅せた鞍上が継続騎乗してくれることも大きく、逃げでも番手でも対応できることは過去に証明済みなので、今回も本馬の実力を100%発揮するレース運びを期待したい。相手関係は去年よりも手強い印象だが、その分本馬もレベルアップしており、枠も最早逃げてくださいと言ってるようなものなので、ここは自身をもって本命に指名したい。

6.ダノンベルーガ
前走のドバイターフでは直線の仕掛けが遅れたことが仇となり、届かずの2着という結果に。ここまで7戦とあまり数は使えていないが、古馬戦を含め全て掲示板内と安定感は揺るがないものがある。ただ本馬はクラシック期に調教で右トモに怪我を負ったことで右周りのコースではもたつく癖がついてしまい、右周りでは実力が十分に出せないため幾らか割引する必要があると考えられる。また今回の様な直線の短い舞台では持ち味を活かせるとも考えにくいので、正直ここを狙いに来たというよりかは秋の本戦に向けての叩きという面が大きいと推測している。ただ実力に関しては文句なしで、世代の同期が古馬戦重賞で多く活躍していることを見ると、クラシック最上位を競い合った本馬もいつかは古馬戦でもタイトルをとれるはず。ただその機会がここかと言われると微妙なところ。舞台適正を差し引いて、買っても紐までという感じ。人気するようなら強気に切りたいとも感じる。

7.ヤマニンサルバム
前走は幸先よくスタートを出て番手で競馬を行うものの、差し有利な展開となり直線で交わされてしまいの11着という結果に。正直OP戦以降勝ちを掴めてない本馬が前走より相手関係が2,3枚も上がる今回で好走できるイメージはほとんど湧かない。それぐらい中距離の最前線で戦っている馬達とは実力の差があると見ていい。本馬もG3ではそれなりに検討するものの、展開や鞍上に左右され現状はいまいち決め手が定まらないのが課題点だと思われる。今回は格上相手と競馬をすることでなにか今後に役立てられるような収穫をしてほしいところ。馬券は見送りで。

8.マテンロウレオ
前走の天皇賞(春)では道中アクシデントがあったものの、ロスなく内を回り、優位に立ち回って5着と初の長距離、しかもG1の舞台と考えれば十分の結果となった。本馬は古馬になって成長を重ねて実力をつけてきたように感じる1頭であり、それは過去の成績が裏付けとなっている。切れる脚というより、パワー型の粘り強い脚を持つタイプなので、先行して好位に運ぶことが出来る本馬にとって今回の舞台適正はあるとみている。今の状態ならクラシックでは太刀打ちできなかったダノンベルーガにも引けを取らないくらい実力はついていてもおかしくはない。正直、成長を感じさせるハーツクライ産駒というだけでも買いたい要素でもある。枠も先行する分には問題なさそうなので、馬券内を狙いにいくような騎乗であればかなりの期待値が見込めそう。穴候補の1頭として指名したい。お願いだからポツンはやめてください。

9.アフリカンゴールド
前走の天皇賞(春)では序盤のオーバーワークが仇となり競走中止に。勝ち星を挙げた昨年の京都記念以降、中~長距離の重賞戦線を戦ってきているが実力は劣る面が多く、逃げ馬なので展開で有利にならないと厳しい結果になることが多い。今回は同型の脚質が多いことや、本馬が逃げのわりに行き脚があまりつかないこと、また前回のことがあるため逃げに拘るかは怪しいところなどを踏まえても自分の競馬に徹することは難しいと予想する。自分のペースで楽に追走できないと厳しいタイプなので、GIIといえどメンバーが揃ったここでは良くて掲示板入りといったところだろう。逃げ馬不在のレースで改めて。

10.トップナイフ
前走の日本ダービーではスタート後躓いたことで行き脚を失い、そのまま後方で14着という結果に。ここ2走のクラシックではゲートで難が生じ自分の競馬が出来なかった印象があり、本来は世代戦重賞を3連続連対出来るほどの実力はもっている。ただ今回は敢えて初の古馬戦に試みることを選択。元々札幌記念に3歳馬が参加するケースはあまりなく、成績をみても近年で馬券内に入ったのは斤量52kgのソダシ(2021年、1着)のみであり、勝てたのは実力というより斤量の恩恵という面が大きい様に考えられる。本馬と似たような戦績で参戦した3歳馬も多いが、やはりこの時期での古馬との実力差は斤量ハンデをもらっても覆しがたいものであり、中々良績を残せていないのが現実。実際陣営の考えとしても「強い相手と競うことで秋のクラシックに弾みをつけたい」という面が大きいと考えられるので、ここは試金石といった扱い方になるのが妥当だろう。データから考慮するとあまり買い要素はないが、近走不調なスタートが上手く出せて先行で競馬を行い、タフな馬場で粘り強さが要求される展開になれば本馬にもチャンスが訪れるかもしれない。番狂わせを起こすなら本馬の可能性は侮れないかも。

11.ラーグルフ
前走の大阪杯では輸送が堪えたのか-10kgと大きく体重を減らし、本調子ではないことも鞍上も察したのか、無理をさせず終始後方で11着という結果になったが、輸送減りはどうしようもないので、結果は度外視できる。マテンロウレオと同様に古馬になって勢いを増している4歳勢であり、中山などの直線の短いタフなコースの適正があるようにみえる。特に2走前の中山記念では斤量の恩恵はあったものの大外回して2着に突っ込んできたという中々豪快な競馬を魅せたことは本馬の実力の高さを証明していると考えられる。
休養を挟んでどれほど身体が本調子に戻っているかが気になるが、適正でいうなら今回は本馬の好走できる舞台であることに違いはないはず。人気もしなさそうなので穴馬として抑えたいが、輸送が苦手なため当日の状態を良く確認してから馬券は購入したいところ。

12.ヒシイグアス
前走の大阪杯では好位を追走して最終コーナーまでは手ごたえ抜群だったものの、直線で想像以上に伸びず7着という結果に。本馬は過去に2回熱中症で生死を彷徨った経験があり、そのため暑さにめっぽう弱い面がある。現時点で札幌競馬場の予想気温は30前後であるものの、曇り予報なので暑さに関してはそこまで気にしなくてもよさそう。元々休み明けによく好走するタイプなので臨戦過程も良好と見ていい。7歳でありながらもメンバーが揃った中山記念で差し切り勝ちを魅せるなど、まだ衰えは見せていないので、状態が整っていればここでも十分にやれるはず。鞍上も洋芝ではそこそこの成績を残しているので、テン乗りとはなるが手腕に期待したい。当日の状態を確認したうえで、問題なさそうなら抑えたい1頭。

13.プログノーシス
前走のQE2世C(香港、シャティン)では1着だった香港の化物に2馬身差の2着。頭数は少なかったものの、ダノンザキッドやジェラルディーナ等のG1馬に勝てたことは以前より大幅にパワーアップしている証拠だと考えられる。本馬の強みは父親譲りの鋭い末脚であり、場所を問わずこれまでのレースでほとんど上がり最速を出している。当然直線が長い方がいいが、短い舞台でも差しが届くほどの切れ脚をもつのでここでも相応にはやれそう。出遅れやすいこともあり、他馬に揉まれず自分のペースで走れる外枠も相性がいいと考えられるので、あとは届くかどうかだけ。差し展開になればどの馬よりも鋭い切れ脚で突っ込んでくるはず。鞍上も相性バッチリなのでその点は何ら心配もない。差し展開を考慮するなら買わないわけにはいかない1頭。

14.イズジョーノキセキ
前走のクイーンSでは最後方から内を狙うも届かずの5着。牝馬限定戦とはいえ斤量57kgという酷なハンデを背負って上がりを見せたのはやはり実力がある証拠といえる。展開や枠が向いたとはいえ、有馬記念で4着の実績を持つ以上、コーナー適正が求められるタフな馬場では軽視することは出来ない1頭であると考えられる。鞍上も本馬に並みならぬ期待を抱いており、斤量の負担も減り、叩いて上澄みのある今回はきっと期待値以上の活躍を見せてくれるはず。しかし無情にも外枠になってしまったのは残念である。外回して勝てるような相手ではないので前走のようなイン突きする方が着順は上がるかも。狙いたかったが枠が痛すぎるので今回は見送りで。

15.ユニコーンライオン
前走の函館記念では何時もどおりハナを切って逃げを選択するも、番手の馬に長くマークされて息を入れるタイミングがなくなり、直線ではガス欠となり12着という結果に。7歳となり全盛期からはだいぶ衰えた印象があり、緩やかなペースでリズムよく逃げれないとどうしても直線で粘ることが難しくなっている。今回も同型の脚質が多数いて、かつ本馬よりも推進力があり、更には追い打ちの大外枠という、今回は逃げても控えても厳しい競馬となる可能性が高い。斤量負けしているイメージはあまりないので、逃げ馬不在のハンデ戦でまた大穴を開けてほしいところ。今回は相手関係からも流石に出番はなさそうなので、馬券は見送り。


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