見出し画像

2023年下半期の運用

前回まで Google Site を使っていたが、ページを増やすのが面倒だったので今回から note に変更した。

本題

零細個人兼業投資家ゆえ、2022年4月1日を100%とする相対値で運用資産の推移を公開している。2022年10月中旬、2023年3月末にほぼ垂直に上がっている部分は入金によるものである。2023年の年初来運用資産増は+87.83%であり、グラフをみるとわかるが1月頃に大きく凹んでいたことに起因している。2023年下半期は海外株をやめたり、債券を買ったり、先物OPに手を出していた。

振り返り

  • 今年の下半期はひたすら試行錯誤をしていた。グラフからもわかるように債券を買ってみたり売ってみたり、海外株を全売りしたり、少し買い戻したり……。落ち着くことがなかった。

  • 個別銘柄でいうと何はなくともダブルスコープだ。下半期は大きくポジションを減らし、事実上「本命銘柄」ではなくなった。日々の出来高の6倍程度の信用買い残がしつこく残っている上に、その多くが含み損と想定され、さらには現物勢も塩漬け状態で懐が傷んでいるため買い上がりの回転もなく、昨年からの【売り方大勝利】が継続した。

  • 期末時点で日本株割合が大きく、最も保有割合の大きい本命銘柄でPF全体の3割程度である。個別株においては下半期に入ってから銘柄分散をしてみたが、後半からは銘柄集中を意識した形である。銘柄分散はETFにすべて任せる形を取った。

  • 海外株をやめてしまった話。海外株といっても実態はペトロブラス普通株のADRであり、長い期間、自分のPFで最大の銘柄であった。(サクソバンク証券で優先株のADRで保有していたときもあったがここは事務処理が信用できないのでマネックスに戻った)

  • 7月頃に、中国BEV隆盛の勢いがすごいことや原油価格が上がりにくくなっていることを検討している中で「人類、思ったより早く脱炭素するんじゃないか」と直感し、全部売ることにした。元々「脱炭素に向けた社会変革のためには、むしろ石油が必要」という立場でペトロブラスを持っており「少なくとも2025年までは大丈夫だろう」という想定をしていた。それが前倒しになった形である。

  • 続いて、米国債の話。TLTやTMFなどを買ったことはあったが、いわゆる生債券は買ったことがなかった。満期保有の魅力を考えて、10年債利回りが4%を超えたあたりから買い始めた。「4.5%超えたら如何に米国経済といえども耐えられないのでは?」と考えたのも買った理由である。結局5%超えまでいってたわけだが、それがオーバーシュートとなり、5%を超えていたときに買ったものは良いポジションになった。

  • ちなみに、グラフからわかるように、途中で何度も売買をしている。これには2つ理由があり、ストリップス債と利付債の割合で試行錯誤していたのと、米国債を保有しておく証券会社を変更したからである。初めての生債券で試しながらやっていたため、たんまりと証券会社に手数料を献上する形となった。生債券は相対取引なので取引コストがマジで高い。勉強代である。結局、野村證券でストリップス債のみを保有するという形で落ち着いた。

  • 日経225の先物OPでもいろいろと試行錯誤をしていた。大きく証拠金を用意してショートストラングルのようなオプション売りをやったり、カバードコールにしてみたり、先物だけで運用したり、証拠金を極小にしてファーのコールを宝くじのように買ったり、いろいろやった。ちなみに利益という意味で成果が出ていない。これも勉強代となった。しかし、日本株全体の理解は深まったので、やってよかったと思っているし、今後もポジションを取りたいと思う。

X(旧Twitter)でよくアップロードするグラフだが、あまり反応が芳しくない。今の日本株の居所がよくわかり、値幅の範囲を想定するのに直感的に役に立つと思っている。
  • 先物OPを始めたことで信用取引をやらなくなった。先物OPのほうが打ち手の数がたくさんあり、結果的にうまく行かなかったとしても意図を持ったトレードがしやすかった。

学んだこと、反省点

  • 需給においては、売り長か買い長かよりも、買いと売りでどちらが利益が出ているか(懐が傷んでないか)のほうが重要だということ。

  • 債券は「Fixed Income」であることに意味がある。それこそが他の金融商品にはない特徴。25年後に100ドル貰える権利を30ドルで買う(≒5%複利運用)という取引ができるのが魅力。流動性を求めて債券ETFの形で保有すると、確かに債券という資産クラスへの資金投入になるが債券の持つ特徴の半分が活かせなくなってしまう。

  • 長期保有(複利運用)するならストリップス債、インカムがほしいなら利付債。利付債で複利運用は手間だし売買や税金のコストが大きい。利付債なら国債よりも社債のほうが利回りがよいし、そこらへんの国よりも安心感のあるグローバル企業が5%~6%の表面利率のある利付社債を発行している点も重要。利付債はインカムが目的なので満期日が短いものでもよい。目先のインカムがほしいか、長期の複利運用がしたいかでわける。

  • 先物OPはレバレッジ管理や資金効率に敏感になるので、腕を磨くによいと感じた。

2024年上半期について

  • 金利高で海外株がクラッシュしそうだなという予感がある。今年債券を買った理由でもある。

  • ダブスコ頑張れよ、誇らしい気持ちで韓国に聖地巡礼したい。

  • 今年は裁量トレードや債券やオプションの勉強にかまけてて、データ処理技術の向上がおろそかになっていた。来年はちゃんとやりたい。証券会社の銘柄スクリーニングで対応できないような条件でのスクリーニングをしたいと思っており、アイデアはある。