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2019年有馬記念でリスグラシューに勝ってほしい本当の理由

◎リスグラシュー    想定2番人気

父 ハーツクライ
母 リリサイド(FRA) サンデー系×欧州血統
母父母父にSaddler's Wells, Lyphardの4×5×4

半年前の宝塚記念から、アーモンドアイが出てこなかったら有馬記念の大本命と決めていました。出てきたので困りました。

キャリア21走中18走馬券に貢献してくれた、いつも一生懸命に走るリスグラシュー。2歳夏にデビュー。好走ばかりですが大きいレースでは勝ちきれず、4歳秋にやっとG1を勝利。年が明けて宝塚記念、Cox Plateを強い勝ち方で連勝。5歳になって才能が開花し、なんともハーツクライの子どもらしい晩成型です。

宝塚記念(阪神2200m)と有馬記念(中山2500m)は非常にリンクしています。右回り、急坂コース、非根幹距離、若干荒れた時計のかかる馬場等。当日も雨が予報されており、綺麗な馬場での開催は考えにくいです。母方の欧州血統、特に道悪の鬼サドラーを内包していることや道悪実績でもパフォーマンスを下げていないので、リスグラシューにとっては恵みの雨になります。

今回のリスグラシューは適性、展開が合いそうなのもありますが、やっぱりアーモンドアイは強いです。これだけでは本命にできないほどの現役最強馬です。私がリスグラシューを本命にした最大の理由は、

矢作調教師の何としてもリスグラシューに有馬記念を勝たせたい本気度

にあります。

これは調教内容、コメントからも明らか。どの陣営も勝ちたいのは間違いないですが、リスグラシュー陣営の本気度は図抜けている印象を受けました。例えばアーモンドアイは当初12月香港への出走が決まっていましたが熱発の為キャンセル⇨どこも使う番組がなく、ファン投票1位の有馬記念に仕方なく出てきた感は否めません。一方リスグラシュー陣営は10月にはジャパンカップや香港には見向きもせず有馬記念の出走を表明しています。矢作調教師は開業15年目にして初めて管理馬を有馬記念に出走させます。

また、矢作厩舎では3歳No.1牝馬のラヴズオンリーユー、G2京都大賞典を勝ったドレッドノータスも有馬記念に出走予定で、同厩舎3頭出しを予定していました。しかし、この2頭をわざわざ回避させた経緯があります。理由は両馬共調子が整わなかったとの発表でしたが、実はそれだけリスグラシューに懸ける思いが強いのではと感じました。陣営の本気度が私にはびっしり伝わりました。

そして、今回はダミアン・レーン騎手が騎乗。宝塚記念とCox Plateで連勝したリスグラシューのパートナーです。レーン騎手は今年の春に既に「外国人短期騎乗免許」を取得して2ヶ月程日本で騎乗しています。年1回しか同免許は取得できないので「リスグラシューは誰が乗るのか?」と話題になりましたが、矢作調教師が特例制度「一日限定免許」を申請。この免許が適用されたのは1度しか前例がありません。この日のリスグラシューの為だけにオーストラリアからパートナーのダミアン・レーン騎手を用意しました。

矢作師は「有馬記念はファン投票のレース。ファンが一番望んでいるジョッキーは誰かと考え、レーンでリスグラシューを見たいというのがファン心理と思い、JRAに免許の申請をして承認される見込みとなりました。最高の騎手に乗ってもらえることになり、有終の美を飾れたらと思います」と意気込んだ。

素敵すぎます。大好きになりました。


最後に、今年急逝したディープインパクトの話をします。競走馬としてはもちろん、お父さんとしても大活躍した、まさに菊花賞の名実況である「日本近代競馬の結晶」です。

そんなディープインパクトは国内キャリアで13戦12勝。バケモノですね。ただ、1回だけ2着に敗れています。それは有馬記念です。ディープインパクトほどの馬でもトリッキーな有馬記念では負けてしまいました。2005年の有馬記念でディープインパクトを負かしたのは、ハーツクライ。リスグラシューのお父さんです。

くどいですがアーモンドアイはリスグラシューより確実に強いです。ですが上記の適性、展開、枠順、そしてここに懸ける本気度。お父さんのようなジャイアントキリングが見れたら、私は最高に感動します。

クラブの規定によりこの有馬記念で引退になるリスグラシュー。ラストランも真面目に一生懸命頑張ってくれると思います。私はリスグラシューの単勝馬券を購入しますが、勝てなくてもいい。無事にレースを終えて、素晴らしいお母さんになってくれることを願います。私はリスグラシュー、そして矢作調教師を筆頭としたすべてのリスグラシュー陣営を全力で応援します。



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