![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/18162695/rectangle_large_type_2_e180429ad1c81eab4675e9a24c1ad9f9.png?width=1200)
DNS 基礎理論⑤
第2期:4ヶ月半〜8ヶ月
全身運動パターンのなかで四肢機能の分化が起こります。
第3期:8ヶ月〜
移動機能の発達
**全身運動パターン
**
・矢状面の安定
・同側パターン:背臥位から発達
・対側パターン:服臥位から発達
これは、矢状面の安定性が保たれるようになる⇨両側性の運動が出現(寝返り、斜め座りなど)⇨対側性の宇野津が出現(おもちゃに手を伸ばす、ハイハイなど)という流れで発達していくということです。
これらの動きが正常に獲得されなかった場合どうなってしまうのでしょうか?
ボールを投げる時にいわゆる手投げになってしまう。
走り方が変。しかも遅い。。というような状態が出来上がります。
なのでこの第2期も非常に重要です!
全身運動パターンで重要なのは、サポート機能とステップステップフォワード機能です。
サポート機能とは、ある動作で向かっていくべき方向(固定点)のことで
ステップフォワード機能とは、ある動作でサポート機能に対して向かっていくということです。
同側パターンでは、サポート機能とステップフォワード機能が同側になっており、対側パターンでは、サポート機能とステップフォワード機能が反対側にあります。
寝返りを例にとってみましょう。
左側に向かって寝返りをするとします。この時、左側の上下肢に向かって右側の上下肢が動いていくことで寝返りが成立しますよね?
つまりこの時、サポート機能は左上下肢で働き、ステップフォワード機能は右上下肢で働くということになります。なので、寝返りは同側パターンであると言えます。
次に、ハイハイを例にとってみます。ハイハイを行う際には、どちらかの手足を地面に接地させながら残りの手足を前方に移動させます。
つまり、右上肢と左下肢を地面に固定し(サポート機能)、左上肢と右下肢を前方に動かす(ステップフォワード機能)ことでハイハイは行われています。なので、ハイハイは対側パターンであると言えます。
スポーツにおける全身運動パターン
○同側パターン
・投球動作
・ゴルフのショット などなど
○対側パターン
・ランニング
・サッカーのキック動作 などなど
これらどの動作においても、筋活動によってある固定点(サポート機能)に向かって動点(ステップフォワード機能)が動くことによって動作が成り立っています。
これを筋機能における運動力学、バイオメカニクスの観点から考えると次のようになります。
OKCとCKCによる筋活動と動作の方向性
☆OKC:近位方向への筋の収縮
近位の付着部が安定し(固定点)、遠位の部位(動点)が近位方向への筋収縮によって動くことがOKCの動きになります。
関節面で見ると、基本的に骨頭が関節窩上を動きます。
☆CKC:遠位方向への筋の収縮
円位の付着部が安定し(固定点)、近位の部位(動点)が遠位方向への筋収縮によって動くことでCKCの動きになります。
関節面で見ると、基本的に関節窩が骨頭上を動きます。
スポーツ動作時のOKCとCKC
先ほど述べた、OKCとCKCの動きは動作の根本を説明したものです。
では実際の動きを例に考えていきましょう。
例)サッカーの右足キック動作(下肢に着目)
右下肢=OKCとして機能する。固定点は骨盤上にあり、
ステップフォワード機能である。
左下肢=CKCとして機能する。固定点は大腿骨頭上にあり、
サポート機能である。
このように、スポーツ動作(日常動作ももちろん)にはOKCとCKCどちらかの動きだけで行われる動作はほとんどないと考えられます。
そう考えると、トレーニングにおけるOKCとCKCの使い分けはもちろん大事になってきますよね。
また、このような各動作における四肢機能の分化は発達段階で形成されるものです。なので、小さいうちから様々な運動を経験することの重要性がわかりますよね!
評価から予防
これまでに述べてきた、安定性・全身運動パターンなどを考慮して評価していきます。(ここでは子供ではなく、大人に対して行います)
例えば、寝返りと四つ這いを評価していきましょう。
寝返り動作が綺麗にできて四つ這いが苦手な場合は同側運動パターンが強く
四つ這いが得意で寝返りは苦手な場合は対側パターンが強いと簡単に評価します。
これで何がわかるのかというと、同側パターンが得意であれば野球は上手かもしれないが対側パターンの動きが苦手で、走ったり蹴ったりすることができず、野球選手のランニング時の怪我にも繋がることが考えられます。
などのように、一つの動きに偏ってしまうことでそのパターンだけは得意というようになってしまい、そのための筋肉だけは付きアンバランスな体の出来上がりです。。
つまり何が言いたいかというと、子供のうちはいろんな体の動きを経験して、徐々に一つのスポーツに特化していくことがそのスポーツで結果を残し怪我なくプレーできることにつながるのではないかということです。
だからと言って、もうすでに一つに絞っている方!
まだ間に合います!!!
DNSの考え元にしたエクササイズを次回以降お届けします!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?