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伝説の漂流民族!?バジャウ族について


学生団体Relienが行う「セブ島のバジャウ族が採るパール×日本のハンドメイド作家さん」のピアスを販売する企画、HUG the World。
パールを採ってくれているバジャウ族は、『海の上で生まれ、海の上で最期を迎える』と言われているくらい海と密接につながって生きています。

私たちが繋がっているバジャウ族が住んでいるのはセブですが、その他にもフィリピンの様々な島、マレーシア、インドネシア海域で数百年前から生活している少数民族です。

▲海の上に建てられた家と、海に出る子ども
出典:http://www.thegoldenscope.com/2015/04/bajau-sea-people/bajau-1/

彼らの水中での身体能力は驚くほど高く、潜水用具などは一切つけず、海の中に潜って海底を歩きながら獲物を狩れるそう。遠くまで漁に出るので、日本人が絶対に知らない美しい島や海をたくさん知っています。

▲バジャウ族が連れて行ってくれた、無人島。これぞ天国。 


【セブに住むバジャウ族の暮らし】

「無国籍の漂流民」と呼ばれ、かつては定住せずに魚を採って生きていたバジャウ族ですが、観光特区となったセブ島の近代化と共に彼らの生活は大きく変化しています。

海の上に高床式の家を建てて暮らし、家の周りの海はセブの発展に伴い汚染が進んでいるのが現実。漁業は陸から遠く離れたところでないとできなくなりました。

少数民族であることからセブのマジョリティから差別され、ただでさえ仕事が見つけにくい彼らが、漁業がしにくくなったことによって更に貧困に苦しむように。女性が街で物乞いをするのが日常風景になっています。

海上の木でできた家から、政府によって陸のコンクリ―トの家に移住させられている人々もいます。


そんな彼らの収入源のひとつが、フィリピンの海がきれいな島に住んでいる仲間から買ったパールをアクセサリーにして、売ること。観光客が多い地域まで遠出して、外国人から得る収入はとても貴重です。

わたしたちRelienとバジャウ族のパールの出会いも、お土産を売られたことがきっかけでした。

【助け合って、のびのび生きる】

バジャウ族の村に滞在していたとき、「食べるものが無いから、実家にご飯をもらいに行ってきた」という女性に何人も会いました。

1000人ほどの小さなコミュニティなので、みんなでいろいろなものをシェアして、助け合って生きています。貧しくても、明るく「生きていること」を表現している彼らとの出会いは、ここを訪れた日本人の多くの人生観に影響を与えていることでしょう。

(文)鹿島早織

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