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清水エスパルスにとっての "ホーム国立"

スポナビ記事『"地方のJ2クラブ"が3年連続の試合を主催する意義…清水エスパルスと国立競技場』を読んで。


スポナビで掲載された榊原拓海氏の記事を読み共感した部分があるので、実際に自らの思いも重ね合わせて書いてみたいと思います。


9月28日に清水エスパルスのホームゲームとして行われる国立競技場での横浜FC戦。リーグ終盤という状況や両チームの順位(9月6日時点で横浜FC1位、清水エスパルス2位※清水エスパルスは1試合未消化)から大きな盛り上がりを見せると予想する。


清水エスパルスの国立競技場でのホームゲームは3年連続であり、毎年の"ホーム国立"に向けた準備から大きな盛り上がりを感じている。


私の考える"ホーム国立"の良さは故郷への愛を実感することであると感じる。
記事によるとアイスタでの来場者の中で静岡県内に在住されている方の比率は75〜85%であるのに対して、国立開催では1都3県の来場比率が65%に変化するという。


実際に過去2回"ホーム国立"に来場している肌感としても静岡県以外の来場者数の多さを感じる。


静岡県という特性上、高校を卒業すると進学や就職のために県外へ移ることが多い。実際に私も高校卒業と同時に大学への進学のために県外へ移った。高校の同級生も半分くらいは県外へ移ったと感じる。
東京一極集中の流れは進学だけでなく、移った先で就職して地元へ戻って来ないという現状がある。静岡だけではなく、多くの地方団体がこの問題に対して意識を持っていると思う。



そんな中でなぜ"ホーム国立"は故郷への愛を実感できると考えるかというと、

普段からエスパルスを応援しているいわゆるコアサポはホーム、アウェイに関わらず全国どこへでも足を運ぶ。
しかし、この"ホーム国立"でのターゲットは普段はサッカーを観に行かないけれど、出身地である静岡の清水エスパルスというチームは知っているという層であると考える。


静岡は古くからサッカーの街と呼ばれ、サッカーが街に根付いていると言える。実際に県外へ移ってからサッカー王国静岡を感じる部分もある。誰もが清水エスパルスを知っているし、1度くらいは試合を観に行ったことがある人が多いのではと感じる。


そんな人たちが故郷を思い出すキッカケとなるのが"ホーム国立"であると考える。


記事内でも首都圏への転出後に再び集まるきっかけとしての"ホーム国立"と書かれている。


実際に私も県外へ進学後に同級生を誘っての試合観戦の計画を立てたり、過去2度の"ホーム国立"開催にエスパルス後援会特典であるチケットの取得を合わせ、友人を誘ったりした。

そこには山室社長と同じように改めて故郷への愛を感じて欲しいというものがあった。この愛はJリーグの地域密着への思いと重なる。


リーグ開設当初唯一の母体を持たない市民クラブとして始まった清水エスパルス。昨今の諸問題に対して解決の一策を担う"ホーム国立"はクラブにとっても静岡に縁のある人にとっても「年に一度の祭り」の意味をなすと思う。


実際に過去の国立競技場開催時に配布されたエスパルスカラーのシャツを着て、関東アウェイを含め多くのスタジアムへ来場しているのを見ると"ホーム国立"キッカケでスタジアムへ足を運ぶ人もいるのだろう。

昨今ではサッカー観戦というコンテンツの競合は他のスポーツ観戦だけではなく、あらゆる施設での興行、自宅で享受できる各種サブスクなど多岐にわたる。

スタジアム集客に対してはそのコンテンツの豊富さが故に行き詰まることがあるだろう。

また、サッカー観戦は不確実性が高い。効用は勝敗によって左右されやすい。遊園地や映画は楽しくないことの方が少ないだろう。そんな中でも勝敗に加えたコンテンツが多く構想される"ホーム国立"はより多くの人を満足させるだろう。


一部コアサポからは我々のホームはアイスタであり国立ではないとの意見もある。

しかし、個人的にはそのようなサポーターはエスパルス、サッカーの魅力を広めていくためにも役割を担う必要があると考えている。県外へ離れた友人、同級生を誘って試合を観にいく、試合終わりに会う機会を設けるなど、"ホーム国立"はサッカーを超えたコンテンツ、社会問題の解決の一端を担っていると考える。


さらに今回の"ホーム国立"は「OLE FES2024〜ようこそ、国立(ここ)は静岡〜」とされ、静岡が強調されたテーマになっている。


いちサポーターとして"ホーム国立"の成功とさらなる価値の誕生を願っている。

#清水エスパルス
#国立競技場
#THE国立DAY
#静岡
#地域密着

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