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#3 アップ&ダウン

2016年9月
「手術が終わったら連絡する!」と言った同僚の大くん。本当に手術後、連絡してきたからあっ!これはマジな話なんだと思った。(≧∇≦)

話すタイミングもさることながらやっぱり大くんはちょっと変わった人。確か当時30代前半で、高身長だしイケメンだし見ているだけでもオバサンには目の保養になるタイプ。口数も少ない人なんだけど私がスランプで落ち込んでいる時にそっと声をかけてくれたのも彼。

「人と同じ事をしようとしないでAjuさんにしか出来ない事をすればいいんじゃない?」

って。私、この言葉は一生忘れない!今こうしてセラピストを続けているのはこの大くんに言ってもらえた言葉があるからだもん。ある時、大くんにこのお礼をしたら彼は「そんな事言ったっけ?」って全く覚えていなかった。( ̄∇ ̄)

そんな大くんは彼女さんの事Loveで、彼女さんは超~が付くほどの心配性らしく彼女の為に職場には女性スタッフは居ないことになっているらしい。彼女はインドネシア人だった。そして大くんは私にこっそり教えてくれた。

**「彼女と将来結婚したいから僕イスラム教徒になったんです。」 **

当時、目を覆いたくなる様なイスラムのニュースばかりで、イスラム?って聞くだけで何か怖~!って思っていたから顔に出たんだと思う。「あっ!あのイスラムじゃなくて宗教の方の。だから僕、豚肉とか食べないし…。」ってな感じの人なので一風変わった彼の思考が私には凄く新鮮だった。

セラピストと言う体力勝負な仕事柄と若くもない年齢を考慮して、心と身体のケア&リハビリのために術後2週間は自宅引きこもり生活だったから、大くんからの夢物語は聞いていて心地良いくらいで、いつの間にかその物語が私の頭の中で素敵な店に思えてきて「やりたい!」って意欲的になって行った。そしてその話は2人ではなく、5人で叶えたいって大くんの頭の中で描いている事も興味深くって、それが実現したら楽しいだろうなぁ~✨✨と、仕事復帰後はメンバー集めの為のミーティングをしたりして。
同じ店で働きながら裏ではコソコソ独立の話。店で大くんと目が合うと、コソコソが学生の頃みたいでめっちゃ楽しかった。それからもう1人加わった仲間がなんとこの店舗のランキング1位で全国ランキングでも上位になっている岩くん。あと2人集まれば…。メンバー探しをしながら同時進行で物件探しも始まった。
大くん、岩くんと休みが合わなくて、2人が探し求めて内見した都心の物件の話は夜のファミレスでのミーティングで聞いているだけで本当に楽しかったなぁ。けれど高くて手が出せない。最終的に決めた物件だけは3人で内見したけれど契約段階で意見が割れて、夢物語は綺麗なまま幕を閉じることに。

独立話のドキドキワクワクは今思い出すと楽しかった記憶として残っているけれど
当時は少し心に穴が空いた感じだったんだと思う。

2017年
独立の話が無くなった寂しさからなのか分からないけれど、私は30年間の喫煙をやめようと決心できたのも事実。大くんに店では吸わせないよ!って言われていたし、吸ってからファブって匂い消ししているつもりだろうけどタバコくさい!ってはっきり言ってくれた事も忘れてはいない。独立の話が無くなったからって何もかも無かった事にするのは何か違う!

私はセラピスト。タバコ吸いたい!ってストレスも無駄。クサイのはお客様に失礼だよなぁと考えるようになって、妊娠中すらやめられなかったタバコ。病気になったとしてもやめないと思う。とか散々言って来たし、喘息の吸入しなきゃ苦しい時でも吸入してから吸っていたし、風邪ひいて気管がヤバい時でもむせながら吸っていたし、食後に吸わないとか考えられないとか思っていたし自分が禁煙しようと考える事なんて一生無い!と思っていたタバコ。

でも思考を変えてみると今まで考えもしなかった、見ようともしていなかった角度から物事を捉えられる様になるんだなぁって気付くことができて、たくさんの人から色々言われてね、きっと誰もが自分の習慣を変えたり変化したり、自分から敢えて辛い事にチャレンジしようって思わない、変化を嫌う世の中なのかなぁって思った。

30年間ですよ!そんなにあっさりやめられるわけ……。あっ!年齢隠していないから「?」何歳から吸っていたんだ?って気づかれた方もいるかも…( ̄▽ ̄;)
《2話のDon'tCryで公表しています》
はい!私は禁煙外来に通いました。医療の力は凄い!薬ごときに負けてなるものか!それでも吸ってやる!って薬相手に喧嘩を挑みましたが、まんまと負けました。吸いたい!って気持ちは何処へ…?どこかに行っちゃいましたね。ただ暫くは作業の「間」食後の「間」。この「間」の時間の使い方が分からなくて困ったくらいで禁煙できた事が不思議で、やめた事によるデメリットが1つも無いことに驚いています。むしろ禁煙にはメリットしかなかった。ぶっちゃけスレンダーが自慢だったのにイッキに太っても、健康診断では「いい太り方」?って褒められたし、ちょいポチャになったことで今までより優しく見えるよ!とかたくさんの人に言われて悪い気はしなかったんだよなぁ~

30年間のヘビースモーカーを卒業して変わった事

【黒い痰が出なくなった】【季節の変わり目の喘息がなくなって吸入スプレーとさよならー⠀】【走ってもケンケンの様な苦しい呼吸から解放された】【タバコ代が楽しい飲み代にシフト】【どこに行っても喫煙所を探さないで済む】【吸わない人に迷惑をかけない、待たせない】きっと探せばまだあるかも( *´︶`*)

でもね!自分では気付かないうちに頑張りすぎて空回りしたり無理をしちゃっていたのかもしれない…。頑張った分だけ評価されるこの仕事は男も女も年齢も関係なくって、毎日がむしゃらになって働いていた。
いつだったか「貴方は明るくて負けず嫌いで真っ直ぐ過ぎる性格だから気を付けて!」と忠告してくれた人もいたっけなぁって。それに気付いた時には私の心の病気は進行していたらしい。
独立の話から価値観の相違とか、言葉遣いとか気に障ったのか私は岩くんとは何度も何度も喧嘩した。時には大くんが仲直りさせてくれた事もあったけれど、1度狂った歯車は合う事が出来なくなって岩くんとはそれっきり。
彼とは師弟関係に近くてたくさん、たくさん学ばせてもらっていたから思い入れが強すぎて衝突も激しかったのかも。

半年くらいの間に巻き起こった数々の事が
楽しかった反面衝撃的過ぎたのか…
私はある時から運転をしながら

「泡になりたい」

と、不思議な感覚に襲われるようになり
「事故になれば泡になれるのかな?」とか高層マンションを見つめて「泡になって、綺麗に消える事が出来るかも♡」って。登りたくなる衝動を抑えるのが必死だったりとあまりにも自分じゃない思考に怖くなって、心療内科へ。

度重なる喪失が原因になってしまったらしく、
診断結果は鬱病。

めちゃくちゃ明るい性格の私がまさかの鬱病…。

長くなっちゃったので続きは次回へ。

次回は
☆鬱病でも出来たこと。
☆コロナでの自粛中Twitterで 変わった私の人生まで
一気に行っちゃいますよ🎵

お楽しみに ☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆


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