隋唐演義登場人物紹介(編集中)

《概要》

『隋唐演義(ずいとうえんぎ)』は、明末清初の時代に褚人獲(ちょじんかく)が著した通俗歴史小説。20巻100回。
歴史書や小説の“読み物”や講談や戯曲の“語り物”などの人気を博した個性溢れる人物や物語を雑多に詰め込んだ為に統一性の無さが指摘されるが、『唐書志伝』『隋史遺文』『隋唐演義』『説唐』と時代を追ってエンターテイメント化して行く隋唐伝記物の流れの中で、歴史と虚構のバランスが大衆に最も受け入れられた作品といえる。
隋が中華統一を成し遂げる場面から始まり、隋の腐敗による滅亡、それに成り代わる唐の天下統一、唐王朝初期に起こった最大の反乱までを描く。
一貫した特定の主人公はおらず大別すると、①秦叔宝と草沢の豪傑たちパート、②煬帝と宮廷の美女たちパート、③李世民と各地の群雄たちパート、④則天武后と野望溢れる女傑たちパート、⑤楊貴妃と惑わされる男たちパート(※③の後半から④から⑤は時系列なので纏めて、唐王朝と女傑たちパートとしても構わない)で構成されている。
また隋唐演義よりも荒唐無稽な『説唐全伝』をはじめ、その続編の『説唐後伝』『説唐三伝』、煬帝後宮絵巻ともいえる『煬帝艶史』や単雄信との今生の別れの『鎖五竜』、秦叔宝の『叔宝表功』、花木蘭の『木蘭従軍』、李世民の『画竜点睛』、武則天の『武則軼事』、楊貴妃の『貴姫酔酒』など多岐にわたっていわゆる隋唐モノとして扱われている関連小説や戯曲のイメージが混在する為に、隋唐演義を広義として語る上では本編以外の作品も欠かせない要素となっている。

《構成》

① 秦叔宝と草沢の豪傑たちパート

下級官吏の秦叔宝が任務として各地に赴く中で草沢の豪傑たちと邂逅し絆を深め、腐敗した隋と袂を分かった後は瓦崗寨に集結して隋朝打倒に立ちあがるヒーローものパート

②煬帝と宮廷の美女たちパート

隋の皇帝として欲望のまま振る舞う事で政治の混乱を招き反乱を各地に呼ぶも、宮廷内だけに存在する浮世離れした世界で後宮の美女たちと豪華でお洒落な恋愛模様に耽る皇帝楊広(=煬帝)のハーレムものパート

③李世民と各地の群雄たちパート

李世民が父を支えながら名臣を集い群雄割拠する各地の勢力を平げ、天下統一後は唐の太宗皇帝として善政を敷くも苦悩する様を覗かせるリーダーものパート

④則天武后と野望溢れる女傑たちパート

高宗皇帝を虜にして正妃の座を奪い、権力を奪取するや有能な臣下を抜擢しつつ政敵を排除して独裁政治を取り仕切った則天武后の女傑ものパート

⑤楊貴妃と惑わされる男たちパート

玄宗皇帝に寵愛を受けるも生来の我儘気質から度々諍いを起こしては仲直りを繰り返し、挙げ句の果てには密通した安禄山による謀反で国家を揺るがせた楊貴妃のゴシップものパート

《主な登場人物》

[秦叔宝と草沢の豪傑たちパート]

秦叔宝、単雄信、程咬金、羅士信、王伯當、李勣、賈潤甫、魏徴、樊建威、斉国遠、李如珪、羅芸、羅信、柴紹、麻叔謀、王小ニ

[煬帝と宮廷の美女たちパート]

楊広、蕭后、宣華夫人、清修院秦夫人、宝林院沙夫人、袁紫煙、袁宝児、朱貴児、薛冶児、楊堅、独孤伽羅、楊素、宇文述、来護児、王義、陳叔宝

[李世民と各地の群雄たちパート]

李世民、李靖、尉遅敬徳、李淵、李建成、薛世雄、楊義臣、趙須陀、楊玄感、李密、翟譲、竇建徳、劉武周、王世充、宇文化及、頡利可汗

[則天武后と野望溢れる女傑たちパート]

武則天、韋后、安楽公主、上官婉児、太平公主、高宗、中宗、薛懐義、張昌宗、武三思、狄仁傑、魏元忠、張柬之、張悦、姚崇、宋璟

[楊貴妃と惑わされる男たちパート]

玄宗、楊貴妃、梅妃、安禄山、李林甫、楊国忠、高力士、羅公遠、李白、秦国楨、韋見素、粛宗、李泌、李輔国、李光弼、郭子儀

[隋唐演義本編以外で隋唐モノに含まれる人物]

花木蘭、賀廷玉、沈光、楊林、李元覇、宇文成都、裴元慶、秦彝、伍雲召、雄闊海、張紫煙、薛仁貴、羅成、托塔李天王

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