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ライオンのおやつ

NHKドラマ「ライオンのおやつ」を1話から6話まで一気に視た。泣けた。

普通に暮らしてる若い女性が癌を患い、命がこの冬まで保たないと宣告される。打ち拉(ひし)がれる主人公の雫(しずく)は、『ライオンの家』というホスピスで家族、友人とも離れ、一人で死ぬ決心をする。

雫には両親はいない。小さい頃、事故で亡くなっていたので、雫は叔父に育てられた。チェロ弾きとして、生計を立てようとしていた叔父との生活は楽なものではなかったが、雫は叔父から大切に育てられた。

 雫が成人を迎えようとする頃、叔父が一人の女性を連れてきた。叔父はその人と結婚するという。雫は叔父との生活にその女性が入ることを受け入れられず、一人暮らしを始める。それ以来、叔父夫婦と距離を保ちながら、一人暮らしを続けていた。叔父夫婦は子供を設け、新居も建てていた。叔父は雫がいつ帰っても良いように雫の部屋も作っていた。そんな中での死の告知。

 雫は友人達に別れを告げ、会社を退職。アパートを引き払い、叔父夫婦の家へ寄る。しかし、叔父には病気のことを告げられずに、立ち去ってしまった。雫は『ライオンの家』へ向かう。

『ライオンの家』では終末を迎える「ゲスト」達から、今までの人生で一番食べたかった”思いでのおやつ”のリクエストを受け付け、『ライオンの家』のスタッフが懸命にそれを再現し、「ゲスト」達がみんなで食すというセレモニーを続けていた。

 終末をいかに迎えるかという「ゲスト」達、一人一人の”思いでのおやつ”にまつわるエピソードを織り交ぜながら、終末を迎える「ゲスト」、「ゲスト」の家族達の各々の労り、優しさに包まれて、雫は自分の気持ちを素直に吐露できる人間に今からでもなろうと決心する。

 一方の叔父は雫との連絡が途絶え、雫がアパートも引き払い、会社も辞めていたことを知る。雫がどんな状況なのか不安でいたところに、雫からやっと電話がかかる。

 雫は自分が死ぬことと、育ててくれた感謝の気持ちと一人でホスピスで死んでいきたい旨を叔父に伝えた。

叔父家族は『ライオンの家』へ向かう。雫は叔父家族を迎え入れた。叔父は歩くこともできない雫の姿に愕然とする。雫は叔父の奥さんと二人で話をする機会を設け、奥さんに車椅子を押してもらいながら、奥さんを受け入れられなかった自分の気持ちを吐露した。二人は氷解した。

 叔父家族へは「この笑える姿が最後の私でありたい」と最後の別れを告げる。

 普通の若い人が死の告知を受け、それを受け入れられない気持ちと葛藤しながら、少しづつ、人生の終わりの処し方を悩みながらも死を迎えていく、暖かく、ほっこりとした物語。

 泣けた。

8月15日、明日が最終回。4時から7話、10時に最終話。最後は録画でなく、リアルタイムで視るつもり。

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