インド占星術のニーチャバンガ(減衰解除)

心理学者ユングは占星術を5000年前からの心理学であるとし、魔術と共に心理学的思想の起源としていた。占星術による心理分析は心理検査とは全く違う次元から、それをゆうに超える心理に止まらない分析を短時間で行ってくれる。

心理方向に発展してきた西洋占星術より、より現実予測の方面に精度を増してきたと考えられるのがインド占星術であり、最近は明らかに日本国内でその熱が高まっている。西洋占星術と心理学を見つめ直す意味でも、インド占星術の研究の重要性が高まっている。

今回研究すべきは、ニーチャバンガと呼ばれる、西洋占星術でfall(減衰)と呼ばれる品位のキャンセルについてである。西洋占星術で乙女座26.06度にある金星を考察する。

neecha が衰弱・減衰、 bhanga は破壊・キャンセルを意味する。

次に引用・検討する。
1 減衰の惑星が、ラグナ(Asc)か月から見てケンドラ(Kendras,1,4,7,10室)にある
 ※月から見て金星は4室にある。確率4/12と4/12
2 減衰の惑星が最高星位(高揚?)の惑星とコンジャクト
 [太陽-土星,火星-木星,水星-金星"頻発"(,月-ラーフ・ケートゥ?)]
3 減衰の惑星がナヴァムシャ(D9)で高揚しているとき
4 減衰の惑星の支配星(=ディスポジター)がラグナか月から見てケンドラか(1,5,9室)のとき
 ※水星は10室。3/12と=3/12
5 減衰の惑星が高揚する星座の支配星が、ラグナか月からみてケンドラ
 ※木星は5室、月から9室。
6 減衰の惑星の星座の支配星とコンジャンクトかアスペクト
7 減衰の惑星が高揚する星座の支配星とコンジャンクトかアスペクト
8 減衰の惑星が支配星と星座交換
9 2つの減衰惑星がアスペクト

条件1の可能性だけでも、重複可能性を排除して
(4/12)+(4/12)-(16/144)
=(12/36)+(12/36)-(4/36)
=20/36
=5/9

ということになるのではなかろうか。計算が間違っていなければ。
重複があり得るが、かなりの確率でフォールは解除されることになるように思う。

この理論を扱うかどうかは、ラオ式を学ぶ中で同様の理論が出るかどうかによるとして、この考察を終える。

http://indian-vedic-astrology.com/brog-1/2015/04/24/neecha-bhanga/

用語
Lagna 近い語にラテン語のlacunaが穴を意味する。

用語集
http://indian-vedic-astrology.com/www.asc-21.com/Jargons/Glossary.htm

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